半分、青い。 あらすじ&感想

半分、青い。71話 感想あらすじ視聴率(6/22)結婚、そして断筆

更新日:

お気楽バブル時代が既に過去のものとなった1995年(平成7年)。

楡野鈴愛24才の夏は、漫画家デビューから3年目の年であり、秋風塾の面々は、苦しいときを迎えておりました。

ユーコは、才能の枯渇と創作の苦しみに悩んだ末、結婚して漫画家としての筆を折ることを決意。
苦い決断を、師匠である秋風羽織、そして鈴愛は優しく見守ります。

【71話の視聴率は21.3%でした】

 

娘を送り出す羽織

「ユーコは居場所が欲しかったんだ」
秋風羽織は、そうつぶやきます。

結婚式に参加するらしく、髪の毛をまとめた珍しいスタイル。これがなかなか格好いいという……。

彼は娘を送り出す父親の気分でした。
孤独なユーコは、実の親から離れて、親や妹のような存在がいるオフィスティンカーベルにいたかったのだと。

一方で鈴愛は、ナオちゃんから貰ったカエルドレスです。カエルは彼女にとって、祖母のようなもの、守護神なのだとか。ユーコも守ってくれるかも、と微笑みます。

そしてウェディングドレス姿のユーコ。
綺麗ですねえ。

敢えて結婚式は省きます。
こういうことをすると、「なんでえ、予算ケチったのかよ」と突っ込みたくなるのですが、本作はむしろ余韻を残すことになっていると思います。
羽織のアップスタイルとか、ユーコと鈴愛のドレスとか素敵ですし。

そして何が映らなくてよかったか、というと花婿なんですな。

 

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鈴愛が売れなかったらどうする?

楡野家では、ユーコの断筆を家族で惜しんでいます。

彼らにとっては寿退社にみえる。
クリエイター魂が枯渇した苦しみは、そうでない人にはわからないのでしょう。

そこが本作の好き嫌いの分かれ目にもつながっていると思われます。

ここで、草太は心配します。

鈴愛は結婚しなくてよいのか、と。
宇太郎と仙吉は、漫画が売れたらええやろというのですが、草太は両方売れなかったらどうすると言い、空気が凍ると、慌てて冗談だとかき消そうとします。

あれですね。宇太郎と仙吉が、むしろこの年代男性にしては柔軟なんですね。
普通なら、孫の顔が早く見たいくらい言ってもおかしくないところでしょう。

ユーコの花婿が画面に映らなくてよい理由は、引き出物の悪趣味な皿で十分だからです。
一番もらって困るやつ。新郎新婦の写真入りの皿です。

大丈夫か。
これでこの花婿はインテリアコーディネーターなのか。
どうしたんだ?と鈴愛が途方に暮れていると(真面目な話、棚の奥で放置されるか、引っ越しの際に捨てられる運命か……)、ぐったりした様子のユーコが戻ってきました。

 

半永久的の言葉に見え隠れする本音

引き出物に満足しているユーコに、飾るからねと嘘をつく鈴愛。
夫と一緒にいなくてよいのかと尋ねると、ユーコはこれからは半永久的にいるから、と言います。

永久でしょ、と訂正する鈴愛。
このへんがうまいセリフなんですよね。
たった一言で、ユーコは実はこの結婚を心の底から信じていなくて、辛い現実からの逃避手段にしたのではないかと思うのです。

彼女がかつて、冷たい家庭から、漫画の世界に飛び込んだように。
将来的には、離婚もあるかもしれません。

ユーコは、鈴愛に漫画の道具を残したいと言います。
「何か欲しいものある?」
「ユーコの笑顔、なんつって」
「スマイルゼロ円かよ」
「たまには顔を見せてね」

そう茶化してはいるのですが、おそらくこれは鈴愛の本心でしょう。

 

気づけばキミカ先生も60才に

岐阜では、キミカ先生の還暦祝いの話に。
考えてみれば、彼女がとりあげた鈴愛と律がもう24ですからねえ。それはそうなりますわ。

赤いちゃんちゃんこのかわりに、赤いスポーツカーに乗る、教習所にも通っているというキミカ先生。流石のバイタリティです。
しかし、誰もその助手席には乗りたくないようで。

ユーコの部屋は、使用希望者もいますが、羽織の判断でしばらくそのままになりました。

いつユーコが帰ってきてもいいように。
そんなことがあってはいけないが、と語ります。羽織先生の聖人君子っぷりが止まらないゾ!

彼は、優しい人なのです。

「言うなよ、お前」
そう鈴愛に釘をさす羽織。鈴愛は真っ先に伝えようとしてました。

「鈴愛の口は羽より軽い」
久々に、そう突っ込む羽織です。

 

「バイバイ、鈴愛! いろいろありがとう」

最後のあいさつ。ユーコがやってきて、先生の前では言いにくいけど……、と前置きして鈴愛を見つめます。

「君、がんばれよ!」

私の分まで漫画を描けとは言わない。
私の人生は私のもの。
鈴愛の人生は鈴愛のもの。
みんな自分のぶんまで頑張っていたと。

ただ、鈴愛は自分とは熱量が違った。私は鈴愛になれるかもとずっと思っていた。そう語るユーコです。

「鈴愛はきっと成功する。みんなが憧れるものをきっと作れる」
励ましながら、羽織と目元をおさえる菱本にお礼をいいます。

「バイバイ、鈴愛! いろいろありがとう」

ここで、回想シーン。
つかみ合いの喧嘩をするほどだったころ。
恋の悩みを話し合ったころ。
一緒にネームを仕上げた朝。
そして、かけ網のためにスクールペンをくれたユーコ。

スクールペンを見ながら、思い出す鈴愛でした。こんなん泣くやろ!

 

「ともしび」にはブッチャーとナオちゃん

一方、岐阜の「ともしび」では。ナオとブッチャーが談笑中です。

すっかりおしゃれなロングヘアになったナオちゃん。大人っぽいです。綺麗です。
服飾専門の学校を出た後、名古屋デパートに勤務しているんですね。

ブッチャーはリーゼントぽいヘアスタイルに、ちょっと大きめのスーツ。
京都の大学を卒業後、名古屋の建設会社に就職しました。思ったより堅実な生き方やないか!
父親の不動産会社は……バブルの煽り、食らってませんかね。

二人はキミカ先生の還暦祝いについて話し合っています。

鈴愛は来ないのかとぼやくブッチャー。でもあいつは来るだろ、マグマ大使の笛でピロピロとおどけてます。

そういえば岐阜の人は、鈴愛と律の決別を認識していないんだっけ?

そのころ鈴愛は、私もスランプだろうかとのたうち回りながら、格闘中。
鳴った電話に居留守を使うようにアシスタントに指示を出しますが、その電話はナオちゃんからでした。

ピンクの電話に小銭をちゃりちゃりと入れるブッチャーと、受話器を持つナオ。今は見かけないこういう仕草が時代感出ていますし、ブッチャーのキャラが出ていると思います。

忙しさのあまりに断ろうとする鈴愛に、ナオはこう言います。

「律も来るよ」
受話器を手にしたまま、固まる鈴愛です。

 

今日のマトメ「結婚、そして断筆」

さようなら、ユーコ。
結婚、そして断筆。
でも、ちょっとこう言いたくなるというか、劇中にも社会通念への反抗めいたセリフが出てきます。

結婚しても続けたらいいのにねえ、というものです。

ちょうどこんなニュースが出てきました。

玉木宏さんと木南晴夏さんが結婚へ 「結婚で辞めるかと聞く報道がナンセンス」と事務所 

「妊娠しておらず、結婚後も女優を続ける」
上記の一文が、クソフレーズと総ツッコミされています。

2018年でもこんなクソフレーズが出てくるのです。ましてや1995年では……。

女性ならば万策尽きれば結婚へ逃げたらいい、という価値観。
それは未だに払拭されていません。

ユーコの姿からはその危うさが伝わってきます。
つくづく、あえてあえて新郎新婦の姿を見せなかった作りがうまいと思います。

こういうと残酷ですけど、ユーコ、別に幸せじゃないですよね。
幸福感でいっぱいの、これぞゴールという結婚には見えない。
逃避としか思えない。

ユーコは弱さゆえに、創作という戦場から撤退した。
でも、鈴愛は強いから、心から血を流してでも、ここに立ち続ける――。

一見、綺麗なドレスにつつまれた女性たちの、華やかな青春のようでいて、今日もまた凄絶。
幕末カオスの『西郷どん』より、はるかに緊迫しているぜ!

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

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【参考】
NHK公式サイト

 

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