占い師がどうしようもないほどダブスタで
なんだか定番になってる作業シーンもウンザリです。
毎朝毎朝、そのまま脳天かち割りそうな萬平の釘打ち……ツマラン!
ハセヒロさんはこの苦行朝ドラの後、ホラー作品でこの鬱屈を吹き飛ばすような役を演じてはいかがでしょうか?『わろてんか』でホーホケキョ&召喚幽霊の罰ゲームをやらされた松坂桃李さんがそうでした。
表向きは爽やかなサラリーマン、しかし、裏の顔はハンマー殺人鬼だった……そんなハセヒロさんなら見たいです。
えっ、イッセー尾形さんの占い師との話、ですって?
うん、まあ、どうでもエエかな。
ここで言いたいことはひとつ。
『ダブルスタンダード、やめーや!』
昨日の鈴の占い師と、この囚人の言っていることはほぼ同じ。
萬平は大器晩成型ということです。
それなのに、鈴の時は小馬鹿にした態度。
一方で、萬平はスゴイお告げが降りて来ちゃった演出。
違いがあるとすれば【鈴は女、あの占い師も女】ということで【萬平は男、占い師も男】それだけですね。
こう言いたいんですかね。
「占い師に頼る女はバカw スイーツwww」
「神頼みも信じる萬平! こういう信じる力が男にも必要だ!」
アホちゃうか。
咲幽霊の言葉を信じているのだって、鈴だけではありません。福子、真一ですらそう。
それなのに、常にバカにされるのは鈴だけなんですよ。
つまり本作は【鈴をバカにすると大ウケする】という考えがあるようです。一体どこまでゲスですかね。
本作には、東京で別の美人を見つけた瞬間、タカをブス扱いするロリメンがおります。
大嫌いなヤツらですが、失職を不安がる彼らには、同情します。
その転職先を探すと東が言った時、萬平は感謝どころか、そんなもんどうでもいい、大事なのは僕のプライドだと言いたげなゲスなキレ方に見えた。
ロリメンも可哀相なんですよ。
あなたのお母さんと言っていた福子は、従業員失職よりも萬平さんLOVE、源ちゃんかわいいでちゅね、この愛着ある家を離れるなんて……と自分の家族のことばっか。
萬平は、自分のプライドが一番大事。それだけです。
確かにこの夫婦は、一心同体ですとも。ええ、自分たちのことだけよければエエ。教祖萬平様さえよければいいってもんです。
こんなゲスカルトっぽい夫婦で、
「あなたを信じてついていきます!」
と言われたところで、こちらはついていけません。
まっとうな経営者なら、追徴課税終わってめでたしではなくて、従業員に迷惑料くらいちょっとは渡せないか、そのくらい考えてもよさそうなものを。
そんなもん、期待するだけ無駄でしたか。
そしてラスト、多分作り手はこう言いたかったんでしょう。
「ご覧ください、演技派の本物ママの安藤サクラさんが、ビーチで夫を思うんです!」
そういう見世物感満載でもうゲンナリ。
1人でキメキメの奴なんておらへんやろ
あのですね。福子の仕草、あれは一人で誰もいない時にやる仕草じゃないでしょ。
これはオープニングもそうですけど。
舞台上の役者が、観客席を意識してパフォーマンスをしている。そういう動き。
どこの世界に、あんなキメキメの演技をしながら、思い出トークをする奴がおんねん!
しかもそれですら時間稼ぎにならないのか。
年明けはまだ先なのに、総集編かと言いたくなるくらい、くどい回想シーンをぶちこみまくる。
どうなっているのか。
泣けることがあるとすれば、本作制作現場の崩壊っぷりですかね。
演技指導も、決定的に異常です。
夫を思い、すーっと一筋涙が流れるわけではない。本作の福子の泣き方って、どこかおかしい。
昨日もそうでしたが、人前だろうとワーギャーと泣き出す。
「安藤さん、演技派でしょ! わーっと泣けるでしょ、そういうのを見せて!」
なんだか誰かが背後でそう言っているみたい。
ナレーターの人選もおかしい。
これがもし、落ち着いた声の女性であれば、静かに涙を流す福子の顔をアップにして、ナレーションでその心情の悲哀を切々と語ることもできたはず。
それがあのキンキン少女声ではできない。
そういう演出が無理だから、不自然なまでにギャースカ泣いて、観客に説明するように大声でセリフを喚きまくる。心情を全部、ぶち撒ける。
そしてマヌケなことに、背中では源がスヤスヤ寝ております。
母親が叫んだら、起きちゃうよ?
花柄、パステルカラー、ぱっつん前髪
しかも、そんな場面でもあのグリーンのスカートなんですよ。
オープニングもそうですけど、よっぽどあのスカートがお気に入りなんですね。
正直、似合っているとは思えません。
安藤サクラさんの写真を見ておりますと、ヘアスタイルでも衣装でも、クールタイプがとてもよくお似合いでして。
本作は、彼女に一番似合わない花柄、パステルカラー、ぱっつん前髪をやらせているように思える。
確かにそれだけを見たら可愛らしいとは思います。
ただ!
人間というのは、多数派が可愛らしいと思うものよりも、その個人に似合うものを身につけた方が断然魅力的に見えます。
『おんな城主 直虎』の柴咲コウさんがそうでした。
彼女は、戦国大河ドラマ女性用衣装が大好きなふんわりしたピンクやライトブルーよりも、紺色、黒、ダークレッドがよくお似合いです。
そこを意識して、強くクールな魅力を引き出す衣装を選んでいたものです。
こういう衣装やヘアスタイル一つとっても、本作は全くヤル気を感じられません。
菅田将暉さんの石原裕次郎風の髪型。
ハセヒロさんの白いパンツ。
いずれも似合っていないか、時代考証的に変です。
※スマホで『半分、青い。』や『八重の桜』
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文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
そもそも画像がダメダメ。
それに話の中身がグッチャグチャ。
ナレーターを変えたところで、そのグチャグチャ話を良い声で無駄に読み上げるだけ。
土台が成り立っていないものを、小手先でなんとかできる筈もない。
「ナレーターの人選もおかしい。
これがもし、落ち着いた声の女性であれば、静かに涙を流す福子の顔をアップにして、ナレーションでその心情の悲哀を切々と語ることもできたはず。」
「それがあのキンキン少女声ではできない。
そういう演出が無理だから、不自然なまでにギャースカ泣いて、観客に説明するように大声でセリフを喚きまくる。心情を全部、ぶち撒ける。」
このあたり、完全に同意です。それを放送した結果、残った物は「これ何の時間だよ!」という何とも形容しがたい感覚のみ。
あれこそナレーションで処理する、もといナレーションで語り尽くすべき場面であっただろうと。しかしながら、芦田愛菜さんでは荷が重い、というのもまた事実。
あくまで私の妄想ですが、例えば、あの場面だけは「日曜日の「まんぷく一週間」でナレーションをやっているあの女性アナウンサー」にバトンタッチするというのではいけなかったのか。
それ以前に、福ちゃん本人によるナレーションでは何故いけなかったのかと。
このドラマ、全てにおいて記号的処理が多すぎて、登場人物の心の機微やもっと深い感情の揺れを滲み出させるのに失敗していると思います。
わかりやすいのは悪くないことだとは思いますが、記号的な表現ですら一辺倒。登場人物の感情表現が使い古された表現、お決まりの数パターンのセリフと演技でしか表現されてないから、登場人物がみんなボキャブラリーが貧しい、考えなしの木偶の坊に見えます。それに、役者さんに学芸会レベルの事をさせてしまっている気が。。
演技や脚本で楽しめないのは本当に残念ですね。
…と思って読み直してみたら、巣鴨プリズンに日本人刑務官が配置されたのは1950年からだった。作中の時点ではまだですな。大変失礼しました。
萬平がいるという巣鴨プリズンも、刑務官(看守)は日本人で、受刑者の監視や処遇は日本人刑務官が行ってたのが本当なのだが。
吉村昭氏の小説にすらなっている。
「MPが監視」なんて全然問題外。
それでもあえてそう設定するなら、もっと真剣にやれ。
何だ、あの銃の持ち方は。
たぶん制作陣にロッカールームトーク、居酒屋談義が好きで好きで仕方ない人がいるんじゃないですかね。自分が楽しいと思うから、視聴者にもウケるだろうと。女性の容姿やら何やら、仲間内で話す分には、まあ…、って感じですが。それを公共の電波に乗せたら絶対にあかんという分別が現場になかったのか。もう、NHKが心配。
昨日もだけど、刑務所て作業場を監視するMPの銃の持ち方がおかしい。考証も演技指導も杜撰・いい加減の極み。
そもそも、武器どころか刃物すら取り上げてある受刑者の監視にカービン銃を構えて、など全くおかしい。大勢で襲いかかられて奪われたらかえって危なかろうに。
見てられんわ。こんなもん!!
回想シーンにラスト2分間もかけちゃうって、時間稼ぎとしか思えませんでした。あの場面だけ見たら、え?まんぺいさん死んじゃって、これがラストシーン⁇って感じでした。もう終わってくれていいんですけどね〜。前作が懐かしい。ストーリー、役者さんの演技、セットまで全てに製作者の思いが詰まっていました。紅白でスズメと律を見て、懐かしさに浸りたいと思います!