まんぷく 95話 感想あらすじ視聴率(1/24)懸念していた日清食品の大坂選手CM

おはようございます。
まずは素晴らしいニュースから。

◆「万引き家族」アカデミー賞候補に 外国語映画部門 – FNNプライムオンライン

アカデミー賞候補にまで到達した映画に出演経歴のある主演女優なんて、朝ドラの歴史に残る快挙。
おめでとうございます。

問題は……この栄光を活かせるのかどうか、って話で。

「一夜漬けらぁーーーめぇーーーん!」
「どーもすいませんでしたぁーーーー!」

今朝も、姉の家や勤務中、夫との会話中まで百面相をグルングルンしながら、脳天から奇声を放つ福子の姿が……。

【95話の視聴率は21.4%でした】

従業員が客の椅子に座るか!

まずはコメント欄でご指摘いただいた件につきまして考えたく存じます。

元飲食業店員さんのコメント要約
「飲食店業の従業員が、仕事中、客席に座るなどありえない」

本当におっしゃる通りだと思います。

こんなこと接客バイトをやっている高校生にだって常識。
なぜあんな演出にしてしまうのか、理解に苦しみますが、『まんぷく』ではこれまでも色々とやらかしてきました。

・上司に無断で、しかも異性の客室まで行くホテルの電話交換係→福子
・客の前で私語に夢中なフロント係→福子と保科
・継続的に備品(缶詰)を盗難する厨房係→野呂
・業務上関係があるかどうかわからない身内を会議に出席させる社長→萬平
・社長親族の未成年に欲情する従業員→製塩ボーイズ
・唾を飛ばしながら食品(ダネイホン)製造を行う従業員→製塩ボーイズ
・家人に説明無くヌードモデルの絵を描く画家→忠彦
・上司の不正をスルーする経理(引責辞任せず)→真一
・趣味で融資を行い、信用組合を廃業寸前に追い込む理事長→萬平
・客席に堂々と着座する飲食店員→福子 New!
・十年以上掛けて得たスープのコツを平気で聞く発明家→萬平 New!

本作における職業倫理とは一体なんなのでしょう。
いくらなんでも敬意の感覚が欠如しております。

そもそも企業経営者が多すぎない?

次のコメントはこちら。

暇人さんのコメント要約
「企業経営者の朝ドラが多すぎる」

その通りだと思います。
受信料で成立し、CMとは無縁のNHKで、特定企業の宣伝につながるものを半年間放送するのもどうなんだ、っていう話でもあります。
BBCなんかはもっと厳しいそうですが。

NHK大阪の場合、特に極端な逃げというか、守りの姿勢を感じます。
意欲作でありすぎた2012年『純と愛』の大コケ以来、ほぼずっとこのパターンなんですね。

もうこうなったら、本作が果たすべき役割は、
【戦争を挟む成功実業家路線でもダメだと判明させること】
じゃないですかね。

本作がコケたら、スリーアウト状態で試合終了でしょう。
今にして思えば、『純と愛』ですら努力みたいなものはあったと思ってしまいます。

さて、本日も酷い話でした。
いい加減アタマの中をアップデートしてくれ――それしか言いようがありません。

今朝も全開だった
【ファイナルオヤジファンタジー】
のご指摘をさせていただきましょう。

『いだてん』と比較したらおしめえだ問題

『いだてん』のように真っ当な作品には、当時の「衣食住」や「流行」が出てきます。

人々が何を食べ、どんな小説を読んでいたのか。
そこが見どころのはずですが、『まんぷく』ではほとんど皆無。

一体コレはいつの時代ですか?

結婚と子作りしか頭にない女たち問題

完全にタップエロゲーです。
神部とタカというカップルの、子作りばかりをクローズアップするあたりが気持ち悪い。

あと【吐き気=妊娠】という図式も、いつの時代の描写だよ感満載。
逆に、アップデートされていない感覚が売りなんですかね。まだ『西郷どん』の懐妊判明描写のほうがマシって凄いですぞ。

男は親になりません

タカの妊娠報告をすっ飛ばして走り去る神部だけがクズ男ではありません。

本作の男全員がクズ。
タカの妊娠を知って、克子と鈴はそれぞれ祖母になる、曾祖母になると言いますが、忠彦はそうじゃない。

本作の男どもは、子作りはエロいことだけで終わりで、妊娠出産育児は全部妻にブン投げてイベント感覚で見ているだけなのです。
萬平もそうでした。

男はロマンあふれるガキなんだからさ〜問題

『DRESS』という現WEBマガジンに掲載され、炎上した記事が2017年にありました。
元記事は残っておりませんので、そこに突っ込んだ『Wezzy』の記事を。

◆「男はみんな5歳児である」と蔑まれつつ容認される男性の生き方と、耐え忍び母性愛を与える女性の生き方 

コレね……。
少なくとも、本作舞台の昭和30年代の男性はそうじゃないですよ。
戦争体験者がほとんどですし、むしろ大黒柱です。

台風の前は雨戸を見て回り、通りすぎた後は落ち葉や枝をのける。本作のように泥棒が入ったらば、相手をブン殴って縛り上げてお説教……はやり過ぎても、そうあってもおかしくないところ。

風呂だって、本作はナゼか福子が湧かしておりましたけれども、薪割りや力仕事を伴うものですので、男性が担うことも多かったんです。
『サザエさん』の波平さんとか、そうですよね。

「地震雷火事親父」
なんて言葉もありますからね。

本作って、そういう昭和のあるべきオヤジと、チャラいトレンディ業界人の悪魔融合みたいになっております。
無責任でちゃらんぽらん、いつまでも5歳児だから家事も育児も丸投げのくせに、父親世代のような責任感は背負いたくない――言わばハイブリッド型クズのファンタジーです。

萬平の「主婦を楽にしたい!」も、モロにコレなんですよね。
全部丸投げにしておいて、的外れな発明で助けた気になる。最も要らん助けです。

調理経験がお留守だとわかります

おそらく脚本家に家事が皆無だから関連知識がゼロ。

万能調理器の役立たずっぷりに気づかない時点で、心底ダメだなぁって思っておりましたけど、
【一夜漬けとインスタントラーメン】
を並べる時点で終わっております。

インスタントラーメンって、漬け物よりも乾物でしょ!
干し飯、干しシイタケ、当時だってそんなもんありますよね。

せっかく屋台ラーメン屋の出汁でシイタケの話が出ていたのに、何を華麗にスルーしちゃってるんですか?
「志村、後ろ後ろ!」状態ですわ。

子役すらファンタジーの生き物かよ

幼い兄妹が布団を並べて寝ている場面がなんだか薄気味悪い。ここまで、いたたまれない気持ちにさせるって、やっぱりホラーを描かせれば才能がありそうです。

妹の幸が勇気を出してイジメを告白する。それに対する源の言動がひどい!

「お兄ちゃんに言えよな」
という、俺に頼れば解決だぜ!とカッコつけるだけ。やっぱりトレンディ業界人臭さが溢れている。
悪いチンピラからカワイコちゃんを助けてロマンスが芽生えるぜ的な雰囲気で、モヤモヤとした気持ちにさせられました。

こういうときは「俺、お前を助けるぜ、カッコイイぜ」というような言葉より、「じっくり聞いてくれる」という対応が必須じゃないですか。

『半分、青い。』での花野ちゃんのいじめと比べるとねえ。
あの作品が批判される意味もストンと落ちましたよ。

花野ちゃんを助けたのは女の子です。
「いじめられているヒロインをカッコよく助けるのは、ヒーローである男の役目だ!」
なんて思いたい人には、受け付けられないのでしょう。

GHQの小麦政策を出すのが遅すぎた……

はい、キリがないのでそろそろまとめましょうか。
本作におけるインスタントラーメン開発は、一歩目からコケています。

「家ではラーメンを食べられないんだッ!」
ん? 出前ってありましたよね……?
台湾ルーツ削除のせいで、もう最初から間違ってしまったのではないでしょうか。

GHQの小麦政策を出してきたところは偉いでしょって言いたいのかもしれませんが、遅い。遅いんですよ。

ダネイホンの段階で触れておくべきなのです。
パンに塗るペーストにした時点で、小麦政策があったんだってば!

ったく『白薔薇』で、戦争には負けたけどカレーでは勝ったとか、しょーもないコト言っている場合じゃなかった。

では、どうすればよいか?

例えばこんな感じで
「日本が戦争で負けたのは、米なんか食う取ったからやて」
「んなアホな!」
「せやかてGHQはそう思てんねんで。えらい大学の先生も、この記事にそう書いとるで」
福子の耳に会話を入れておく。

そして福子が家で萬平に話す。
「そんな馬鹿な! ん、待てよ? GHQは小麦を売りたいのか……ハッ!」
と、ナゼ、こういう流れにできなかった?

できないんでしょうねえ。
リサーチ不足でギリギリなんでしょう。

今更ですけど、ラーメンの歴史を貼っておきますね。

ラーメンの歴史は明治維新後にスタート~日本の歴史と歩み、世界の食となるまで

続きは次ページへ
立花萬平のモデル・安藤百福の生涯
立花福子のモデル・安藤仁子の生涯

1 Comment

むんむん

CMの場合、女性差別もあるのでは…という、ゲスの勘繰りも働いてしまいます。
だって「テニスの王子様」にはジャッカルや沖縄組、海外組といった具合に「肌の色の違う男子キャラ」はたくさん登場しています。それなのに何故、女性の大阪選手だけ白くなるのか?納得がいきません。

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