まんぷく 75話 感想あらすじ視聴率(12/26)野呂君の衣装が不自然すぎる問題

いっつもいっつも我が身の不幸を嘆いてる

立花萬平にしたって今日も辛かったです。

「何もできない自分が情けない!」
って、いっつもいっつも己の身を嘆き過ぎ。

生まれたばかりの我が子のこと。
乳児を抱えた妻のこと。
源のこと。
そして自分のミスのせいで転職した従業員のこと。

彼らへの想いは後回しで、とにかくアリバイ的に触れるだけです。

萬平って一事が万事そうですよね。
かつて戦時中に機銃掃射を受けたあと、畑の中でローリング悲嘆するあたりから一貫してました。

まんぷく 24話 感想あらすじ視聴率(10/27)なぜ自分は生き残ってしまったのか

あんな敵機に襲われている最中に、何をノンキにナルシストしてたんだか。
危ないから逃げなさい――とは誰もが思ったことでしょう。

子供が危険な目に遭うことへの警戒や恐怖は?
そんなもんさして気に求めず、大仰に嘆くあたりからカス感漂っていましたね。

しかし、当時の感想と言えば、ハセヒロさんの迫真の演技に対する絶賛ばかりで、彼の行動自体は鑑みられないものも多かった。

今はこう言いたい。
『やっぱりこの人、自分勝手でしょ?』

占いの場面もなんなんでしょうね。
もういいよ……名優・イッセー尾形さんを時間稼ぎに使わないでくれ。

あるいは、もしかして、笑わせようとしてました?

NHK大阪が、お笑いの神様からすでに見放されていることは『わろてんか』のおてんちゃんの頃から知っておりました。
占いの会話は、聞いているだけで目から光が奪われてしまいましたよ。

缶詰泥棒と馬プロポーザーの再登場!

GHQと財務局の描写は、もう無茶苦茶です。
どうして本作のGHQって、電話したときに名前すらろくに言わずに、いきなりギャンギャン怒鳴り散らすんでしょう。

「ハロー、こちらスミスだ。昨日も話した立花萬平の件だが」
ぐらいじゃないの?

無駄に深刻ぶっている財務局職員もアホっぽい。

無言で毎回いきなり踏み込んできて、サッと名刺をかざす捜査の仕草も陳腐。
こんな手垢の付いた昭和コントみたいな悪役描写をされても、そういう時代は終わったとしか言いようがありません。

はい、そして本日は、作り手としては見所だと思っているらしい、
・缶詰泥棒の野呂
・馬プロポーザーの牧夫妻
が出番となりました。

今回も、汚い食事場面でしたね。
毎回一口食べた瞬間、わざとらしく笑い、口の中にものを入れたまま、
「おいしぃ〜〜〜!」
ってやめて欲しい。マナーどこいった。
どうしてこんな食事演出しか出来ないくせに【食】をテーマにしたんだろう。まぁ、歴史描写もビジネス描写もしょーもないですが。

「毎日毎日、口の中を覗いて」って、牧が歯科医であることをバカにするかのようなセリフもありました。
大阪歯科医師会の理事という偉い人だけど、現場で頑張ってるんだよ――という表現でしたかね。

他にセリフないんかーい!「今も毎日患者さんを診ているの」ぐらいでえーやない。

あの戦争をどう生き延びたのか。前の職場であったホテルの今を思う気持ちも語り合わない。
「彼女いないから紹介してくれよぉ〜、ねるとんしよ〜ぜ〜」
「え〜やだぁ〜ぶっとびぃ〜」
って言い換えたくなるような、ゲストレンディ(死語)業界人的軽くチャラい会話ばかり。これのどこが昭和24年だよ! 当時は戦死した男性が多く、女性余りの時代です。そういうことを調べてすらいないでしょ?

この再会は、心の底からくだらない時間稼ぎだとしか思えないので、突っ込む気力すら湧いて来ません。

と思ったんですけど、牧夫妻がしていたデートを「逢引」って何なんでしょう。

逢引は、結婚後の夫妻に使わないでしょ!
隠れて会うから逢引じゃないの?

それとも、ちょっとチャカした言い方なの?
って、なんだか突っ込めちゃうな。ま、いっか。

なぜ戦前から同じ衣装なんだ?

もう一つ!
今朝は心の底から言いたいことがあるッ!

『野呂も牧も変わらない、それはそうだ……衣装という意味でなッ!』

牧の白いスーツは、戦前のトレンドを一応ふまえたもののはず。
それを戦後になってまでナゼ着ておりますか?

10年単位でファッションなんて変わりますよね。
それを言うならば、福子以下ヒロインも常に似たようなものしか着ておりませんが。

このへんの、NHK大阪におけるファッション変遷がダメだということは、昨年散々突っ込みました。

昨年も、リリコがモダンガールどころかドラクエ竜王でしたから。

わろてんか78話あらすじ感想(1/5)モボ・モガの闊歩する大阪も見たいんや!

牧以上に不思議なのが、野呂のコック服ですわ。
あれって、街中の庶民的な洋食店というより、ホテルの調理人スタイルでしょ?

通常、表に出ない、町の料理人の場合、あそこまでピシッとしたものはなかなか着ていないもんです。
それこそ、写真撮影でもしなければ、スカーフまであんなにきっちり巻かないはず。

要するに、見た目が高級ホテルの調理人なんですよ。
スカーフの色が違っていようと、多少の違いがあろうと、ああいうものは複数あるでしょうから、何の言い訳にもなりません。

そりゃあ野呂の前職を考えれば、それでもありかもしれませんけどね。
しかし、戦争すら挟んで、前職そのままっておかしいでしょ。

可能性があるとすれば、
1野呂のファッション的なこだわりで購入
2ホテルから貰った
3パクるのが缶詰だけだといつから思っていた?
あたりかな。

缶詰盗みをふまえると、3の可能性すら感じてしまいます。
本作って盗みが大好きですからね。

ホテルから貰えるとすれば、使い込まれてボロボロになって「もう誰も着ないからエエよ」って可能性がありますが、かなりキレイでしたしね。

ともかく、こうした状況から推察できること。
それは脚本の仕上がりが絶望的なまでに遅れていて、衣装担当者すらまともな仕事が出来ず使い回している――そんな現場の絶望感です。

テレビ業界に未だ蔓延るセクハラ

今日はナゼ本作がゲスなのか。
考察できるニュースがありましたのでご案内いたします。

制作者も当事者だ。マスコミのハラスメントを特集、自ら出演したTVプロデューサーの思いは

10月にテレビマンユニオンで開かれたセクハラ/パワハラの研修で、弁護士が話していたのですが、マスコミの中でも特にテレビ業界が、対策が遅れているそうです。

思い当たる節は多いです。セクハラ/パワハラが起きやすい土壌として、テレビ業界の明確な身分・待遇の「格差」も一因ではないかと思っています。

「最近いつやった?」は挨拶がわり…メディア業界のセクハラを問う〈Abema TV〉|弁護士ドットコムニュース

しかし、あまりに常態化してしまっているからか、男女ともに「セクハラなんてかわしてなんぼ」「そんなに固いことを言わないで」といった意識もあることも事実です。

まさにこれは『まんぷく』ワールドでは?

セクハラとパワハラまみれ。
そして身分と待遇の格差。
これは、萬平と福子が従業員をどれほど差別的に扱っていたかを見てもよくわかります。

萬平と福子はナゼゲスなのか?
それはテレビ業界のゲスさを反映しているからかもしれません。

もうすぐ2018年も終わります。
来年はテレビ業界ももっとマシになりますように願ってやみません。

立花福子のモデル・安藤仁子の生涯

※スマホで『半分、青い。』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください

まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!

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9 Comments

いきうえ

そうそう、『べっぴんさん』中盤以降と言えば、見逃せないのは「ダークサイド栄輔」でした。ある意味『おんな城主 直虎』の「ブラック小野政次」にもやや通じるところもあるような(もちろん背景や展開は全く違いますが)。
亡き江波杏子さんも存在感を発揮してましたし。
今から年明けの後半が楽しみになります。

いきうえ

大河ドラマの「夏枯れ現象」にも似て、朝ドラも、中盤以降子供が成長したあたりから、前半のベテラン出演者が退場し、若手が多くなり、話の内容も序盤での話題性が薄れて番組の見どころを演出するのが難しくなる時期が出てきます。
『半分、青い。』には、「枯れ」と言えるほどの現象はなく話題性に富み続けたという印象。
『べっぴんさん』も、同級生三人の子供たちのそれぞれの思春期を描いたためもあり、中盤以降も興味を引き続けたという感じです。
『わろてんか』はダメですね。中盤で枯れるどころか、「もともとまともに発芽してすらいない」という体たらく。
『まんぷく』もダメでしょうな。

孤独の胃弱

野呂さん、求愛の贈り物を缶詰パクりでケチったお金で、自分の店を持てたんですかね?

あと、店内にやた愛情込めて作ってます!とかの貼り紙あって、萎えました。そんなもんはバックルームにでも貼っといて、日々の接客の心がけにするものでは?

愛情、真心といった形のないものを演出できない制作チームの浅さが見えました。

通りすがりの者

”べっぴんさん”もこのあと、グダグダ親子話が延々続きますし、とうてい良作とは言えないと、個人的には思っています。
今作の薄い内容をさらに引き延ばしていくのを見て、もう朝ドラも3か月単位にしたらと考えました。大河と朝ドラ以外に長編ドラマが無くなって久しく、民放ドラマに至っては、1クールといいつつ10回未満が普通になっている状況で、脚本も演出も長編を仕上げる場もその技量も無い。
ネタも尽きつつあるようだし、かつて一年から半年に移行したように、原則3か月、数年に一回くらいでいい題材があったら半年にしたら、グダグダで尺を稼ぐ必要が無くなるのではと思います。

塩ラーメン好き。

ごめんなさい。
べっぴんさんの放送、27日もありました。

塩ラーメン好き。

まんぷくのおかげで、
本放送ではちょっとイマイチだったはずの べっぴんさんが毎日
面白く、かなりワクワク楽しんで見ています。
明日から、べっぴんさんは
正月休みで寂しいな。

重航空巡洋艦

所構わず女性の容姿を下卑た調子で話題にしたり、貶めたり。
こういう行為は、昭和10~20年代の当時にあっても本来は下品で無礼な恥ずべき行為であった筈。
安易に「史実準拠だから良いんだ」など馬鹿も休み休みにしてもらいたい。
ただ、それに対して女性の側から文句を言えないのが、男尊女卑ではあるが。しかしそんなものでしか男尊女卑を表現できないとしたら、表現力の欠如は目を覆わんばかり。
それに、こういう男性の行為について、作中での扱いはどう見ても否定的ではない。「このくらい良いだろ」と言いたげなニュアンスを感じる。意図してそう表現しているならとんでもない話だし、何も考えずにそんな表現を垂れ流しているとしても思慮の欠如としてあまりにひどいレベル。

再放送中の『べっぴんさん』ではどうなっているかと言えば、
主人公らが店を営むことについて、夫らは一見理解を示したように見えても、ことあるごとに「女のすることは…」「女だからこの程度もできない…」と見下す。
今週など、「すみれの事業の後押しに徹したい」として会社を辞めてきた筈の紀夫が、運営側になった途端に主人公らのやり方を否定し、頭ごなしに自分のやり方を押し付ける。
頭では主人公らを理解したようになっても、染み付いた価値観や思考の男尊女卑的なものは容易には変わるものでなく、何かにつけて現れてしまう、というのを巧みに表現してきた。
制作側としてそういう価値観や思考には否定的でありつつ、そういう中で少しずつ主人公らが理解をかち取っていく過程を時間をかけて表現していると感じる。

『まんぷく』とはあまりにレベルの違う作品。
同じ局が、僅か二年前に制作したものとは信じ難いとすら言える。
この二年間で何故こうも退化してしまったのか。

匿名

もひとりのお兄さん(御都合霊のだんなさん)は、どこいったんでしたっけ?

匿名

食べ物を扱うドラマなのに、いつも物を食べるシーンが不快です。
ドラマが始まって間もなくの、福子が友達たちとスイーツを食べながら喋るシーンや、世良がラーメンをクチャクチャさせながら喋るシーンは最悪でした。
それからずっと物を食べるシーンが汚く見えて気持ち悪いです。
食と発明がメインの朝ドラなのかと思っていましたのに、食べ物は美味しそうに見えず、萬平は発明らしい発明もしない、一体何を描きたいドラマなのかわかりません。
福子の強火萬平教信者の姿でしょうか?

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