まんぷく 76話 感想あらすじ視聴率(12/27)学歴自慢に人脈自慢……ダメすぎる10の理由

国に挑むロマンを描いているつもり?

弁護士の東も無能にしか見えません。
差し押さえから逃れられると言いたげなダネイホン関連売却も、結局ダメでした。

そして国を訴える事態にまで進んでしまう。

本作の脚本家は、男性だからこそ正義感にあふれる男の世界、法律がらみ、国に挑むロマンを描いているという擁護があるようです。

どこがや?

法律や犯罪がらみのフィクション好きからすると、こんなユルユルの作品を世に送り出しておいて何を言うのやら、と失笑しかありません。

ただし、今日この年の瀬に、ある結論が導き出せた部分はあります。
マインドパレス(思考宮殿)をガーッとフル回転させてね。

本当に良きミステリドラマっていうのは、例えばBBCの『SHERLOCK』があります。

『まんぷく』の制作チームさん、こういう海外の最先端で高評価なミステリドラマをご覧になられてますか。

もしも参考にしていたら、あの財務局の職員がキレながら電話を叩きつける場面の演出なんてやらないでしょう。

今の視聴者は、海外ドラマを見て目が肥えています。
もう時代遅れ過ぎて失笑しかありません。

マインドパレスでパーッと本作を分析してみました。
ここから先はシャーロックオマージュ口調で紐解いていきましょう。

1.クリエイティビティの欠如を、盗んで補っている

本作のオープニングを見てみればそれは明確だ。
美しい自然、女優渾身の演技。
こんなものは、企画を立ててあとはそれで完結するッ!

女優に何を着せるか、どんな小道具を持たせるか。スタッフが本気で考えたあとが見えるか?
衣装は劇中と変化なし。使い回しだ。小道具もない。

劇中の衣装を着せて、あとは演技派女優さんに任せました。そうブン投げている跡が見える!
今までの朝ドラオープニングと比較してみろ。ハッキリするだろう?
一事が万事、これが本作だ。

主演女優抜擢の理由に、育児現役ママというものがあるようだが、そんなものは創造性とは無関係、宣伝側の都合だ。
挙げ句、この出産経験アピールを公式SNSでまでやらかす始末。

そしてもうひとつ、主演女優の演技派という名声に乗っかることができるッ!

オーディションで抜擢した新人ならば、育成する責任が伴う。
今回はその責任を投げ捨てて、あのカンヌで高評価を得たという印籠をかざすことができるというわけだ。

そこには何かを作り上げる、そんな創造性がないことはあきらかだ。
足りない創造性を、盗んで補っている……だから本作の登場人物も、盗みと偽りに無自覚どころか、うまいことやってやったと得意げですらあるのだ!

2.調べない・勉強したくない

もう突っ込むだけ野暮だが、技術考証や時代背景をちゃんとしていればこんな脚本になるはずがない。

四年間も父親がいなくて可哀相だ?
女を紹介しろだ?

昭和24年にこんなセリフを書く者は、戦争について何も調べていないってわけだ。

萬平ご自慢の発明の工夫や試行錯誤すら、まともに出てきたためしがない。
それどころか、萬平は製塩業者から堂々と技術を盗んだようにすら見えた。

3. 学歴自慢が大好き

突っ込むのも嫌だ。
いるよな、こういう学歴自慢野郎。
キャバクラでそればっかり喋っている奴じゃないのか。

4.人脈自慢も大好き

本作において、窮地打破となるきっかけは人脈頼りばかりだ。

ある程度モデルの人生に即してはいるが、ここまでではない。
今回だって、世良がドヤ顔で新聞人脈アピール。東の東大人脈にも記者が多いと言っていたな。

ダネイホン開発時の大学研究員だって、神部の人脈頼りだ。

学歴だけじゃないッ!
本作には、
「俺、顔広くてぇ〜あんな有名人と知り合いだぜ〜」
と自慢したい欲求も渦巻いている!

5.俺はイケてて皆助けてくれると思っている萬平

立花萬平ってまさにコレだろ。
偉そうに周囲に頼りながらも、こんなイケてる俺ら業界人と関われていいでしょとすら威張る。
萬平はまさにそういう奴だ。

6.容姿いじり、職業差別は楽しいトーク

俺らが一番偉いから、チビやブスは容赦なくいじるぜ!
みんな楽しいだろ、ってか?

自分たち業界人こそカースト頂点だから、他の職業なんて差別しまくりな姿がダダ漏れだ。

食堂のおばちゃんは「飯炊き女」。
歯科医なんて「毎日口の中を覗いて何が楽しいんだ?」。

7.金儲けしてナンボ! 人助けなんて知らない

本音はそこじゃないのか?

とってつけたように戦災者母子を持ちだしてはいたが、ダネイホンを売る理由は
【塩と違って価格をこちらで決められるから】
だった。
それで軌道に乗ったら、高価格で平然と売り出す。
医学界からお墨付きをもらって、ますます値段をつり上げられると言い出す。

そんな調子で【飢えていた母子】が助かったはずがない。

それでもいいんだろう?
貧乏人の相手なんかするつもりなんてないわけだ。

8.女の品定めをして偉くなったつもり

時代が昭和だろうが、辺り構わず大声で女の品評会をする男なんてバカ丸出しだ。
本作はそういう【時代考証】すらできんようだな……まあいい。

本作の男は、当時の価値観に沿った男尊女卑でもない。

家事労働をする社長夫人やその母ともなれば、もっと敬意を払うものだ。
鈴を小馬鹿にする態度、昭和前期のあの労働形態ではありえん。

どちらかというと、本作の会話や価値観は昭和のもっとあと、トレンディ(死語)な業界人ぽいぞ。

「25過ぎたら女はババアだろ〜」
「ババアは俺らに相手にされないから、若いかわいい子に嫉妬してるんだよなァ」
「あの子ブスでマジ受けるんだけど〜」
「カワイイ子いたら紹介してくれよな」
「合コンやろうぜ、ねるとんだ!」
「キミカワイイねえ、なんでも好きなもの奢るからさ〜」

そんな感じで大笑いして、俺らはイケているとでも思っているのかもしれん。

「女は25過ぎたらクリスマスケーキだぞ」
なんて言おうものならば、今の若い世代からは「何だこの化石は」って鼻で笑われるだけだからな。

戦争を挟んだとは思えないチャラい会話。
コスプレバブリー業界人が喋っているのかと毎朝首をひねっている。

なんでそう思うか、って?
この手のトレンディ業界人と無理矢理キャバクラに連れて行かれて、こういう会話を耳にしたトラウマがあるからだッ!

9.広告とマスコミを操ることのできる俺ら最強ぅ〜

世良が新聞を動かしてドヤ顔するあの表情よ。

人脈だけで新聞が動くものか。
きちんとしたソースがあって裏が取れてニュース性がなければ記事化などできるわけがない。今回はそれが揃っていただけの話だ。
どうしたGHQ? 検閲はしないのか?

この先、チキンラーメン、インスタントラーメンの開発という技術者の部分はどうせやらんだろ?

ボタン連打。
あとは宣伝でいかにイケていたかを流すだけになるだろうッ!

10.奴らが嫌う作品

ここでもうひとつ、読めたことがあるッ!
それは『半分、青い。』バッシングの理由だ。

あの作品は、バブル業界人の浅ましさをじっくりと、すっきりキッパリと描いた。
そこが気にくわなかったのか?

あのドラマはオープニングひとつとっても創造性にあふれていた。
妬ましかったんだろう。

散々報じられたネットニュースだって、信頼性が低いことは痛感している。
玉石混交だと、見る側だって、鋭い人は気づきつつあるさ。

ご都合に合致するツイートを拾って加工し、目障りな作品や人物を貶め、自分たちにとって都合のいい作品や人物を持ち上げる。
こんな手段が2019年以降も通じるとは思わないほうがよいのではないか?

本作にせよ、大河にせよ。視聴者生の声とニュースの違いには、思わず笑ってしまったほどだ。

こんな狂言、気づく人は気づいている。
海外では、こんなマスコミ操作は底が割れている。「ロシアゲート」も暴かれた。

いつまでもこんなことが続けられると思わないほうがよいだろうッ!

トレンディ業界人の内輪ネタ垂れ流し

はい、マインドパレスから出てきました。
シャーロック口調もおしまいね。

本作って、ものづくりに情熱を注ぐ夫とその妻の話じゃないですよね。

創造性を雑に扱うし、食事だってダラダラしたゲストーク。
トレンディ業界人の内輪ネタを朝の家庭に垂れ流しているだけですわ。

こんなキャバクラでのおつきあい会話みたいなモノを、どうして放送してもよいと思いましたか?

深夜枠にして『ウルフ・オブ・ウォールストリート』みたいな作風でやってくださいよ。
安藤さんとハセヒロさんだって、その方が実力発揮できるでしょ。あ、モデルに安藤夫妻は使わないでください。自分たちを描くこと!

たとえ業界人でも、途中で改心できた前作の津曲は良かったんですけどね……。

最後に。
またマスコミ業界の闇を暴くニュースが出ました。

マスコミに関わることができるとつり上げて、性搾取した最低の事例です。
今後こういう暴露は、ますます増えていくのではないでしょうか。

広河隆一氏、『DAYS JAPAN』の社長解任。性暴力疑惑の報道を受けて謝罪「傷つけた認識に欠けていた」

立花福子のモデル・安藤仁子の生涯

※スマホで『半分、青い。』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください

まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!

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13 Comments

てふすせ

紅白は、やっぱり鈴愛と律の登場が楽しみです。
『まんぷく』ガミラス…じゃなくて『まんぷく』絡みのは最小限に、できればスルーで願いたい。

4日からは、『べっぴんさん』が楽しみ。ダークサイド栄輔どんなだろ。

匿名

今作もつまらんが、管理人さんやファンの皆さんには申し訳ないが前作もつまらんかった。朝ドラ自体が時代遅れになっているんでは。

904bis2型

ですので、『べっぴんさん』が嫌いだったという人に、無理に見ろなどとは思いません。

でも、面白味を見出だして楽しいと感じている人に、「お前たちが『面白い』と言ってるその作品は、くだらないんだぞ(笑)」と水をぶっかけるような必要もありません。

904bis型

補足です。
『べっぴんさん』後半の主人公らの子供たちの描写については、子供たち自身について「なんでこんな(嫌な)育ち方をしたかな…」と感じる一方、親の側とりわけ主人公すみれについても、「なぜ子の気持ち・考えをくんでやれず一方的になるのか」というもどかしさがあり、そのすれ違い・隔たりには苛立ちすら感じる描写となっていました。
制作側としては、視聴者にここまでストレスを感じさせたら「成功」でしょう。話の内容に引き込んで、その内容でストレスすら感じさせることができたわけですから。
少なくとも「愉快」ではありません。このストレスに耐えられず、「面白くない、不愉快」という感想を抱いて離れた人もいただろうとは思います。

ストレスと言っても、話の内容以前の「何でこの程度もできてないんだ? 何でこんなあり得ない作り方をする?」というものとはレベルが違います。

904型

『べっぴんさん』後半の見所としては、
○再び現れた栄輔の変わりぶり。光と影。
○主人公ら同級生三人それぞれの子の成長と葛藤
などでしょうか。

ダークサイド栄輔の背後にあるもの、危うさ等々

主人公らの子供たちについては、「なんでこんな(嫌な)育ち方をしたかな…」と苛立ちすら感じる時期を経て、その後どうなるか等が描かれていました。

朝ドラの親子関係の描写自体を嫌う人はマイナスの感想しか持たないのでしょうが、そういう人は見なければいいだけのこと。せっかく面白味を見出だした人を否定する必要はない筈。

私は『べっぴんさん』後半を楽しみにしています。『まんぷく』が朝ドラの機能を果たせない中、二年を経て『べっぴんさん』を見直していろいろな気付きを得ることができています。

大庄屋

連続した時間帯で、同じジャンルの番組を流されたら、「こちらの番組ではきちんとできてることが、何故こちらの番組はできないんだ?」というのに気づくのは当然の結果と思います。

たとえ失敗作そのものの『まんぷく』との比較から顕在化した可能性もあるとは言え、『べっぴんさん』の良いところに気づき、面白いと感じる人が現れるのは、それはそれで良いこと。
誰しも、つまらない番組を見て不満を募らせるより、楽しく番組を見ることができて良い気分になれれば、それに越したことはないのですから。

くなひう

「当時はわからなかったが、今の目で見ると良いところがたくさんある」という人が増えてきたわけで、それを否定する必要もないでしょう。
『べっぴんさん』中盤以降の見どころは様々数多くあります。
「私は初回放送当時面白いと思わなかったから、再放送も見たくない」と感じるのも自由ですが、「だからみんなも見るな」とする必要はないでしょう。

私は毎日、「本来ドラマとはどう作られるべきなのか」を再確認しながら『べっぴんさん』を見ています。
『まんぷく』は比較にもなりませんね。

匿名

あまりにも酷いまんぷくと比較するせいでしょうか、べっぴんさんを褒める意見をあちらこちらで目にするようになりました。
確かに前半はベテラン俳優たちの力もあり面白い部分もありましたが、後半のあのグダグダ感は相当なものでしたよ。
延々と続くさくらの反抗期や、60代だというのにまるで80~90代の老人たちのような老け演技。
むしろまんぷくよりも学芸会であり雑でした。

話をまんぷくに戻します。
公式によればヒロインはあくまでも福子であり、萬平は「福子の夫」とあるように、やはり当初は福子が物語の主人公であったはずです。
初めのうちは確かに出番も台詞も見せ場も多かったです。
それが塩作り編に入ってからは完全に萬平が主役、萬平が三度目の投獄でやっと福子が活躍するかと思えば主役のオーラは完全に東太一に奪われました。
安藤サクラさんは何かの事情があって、途中で主役のポジションを降りられたのか、或いは降ろされたのか、などと勘繰りつつ見ています。
来年は活躍させてもらえるのでしょうか。

かなた

久々にちゃんと観て落ち込んでます(笑)
序盤の弁護士退室直後の不自然な演技、なんだか気になりました。
作品の酷さは明らかに作家ほか製作陣の咎とはいえ、わけのわからない忖度現場みたいですし、そもそもこのシリーズの主役にかかるプレッシャーは相当なものだと思うので心配です。
潔く爽快な彼女の演技が観たいです。

管理人

>盾食う虫のライクライク様
ご指摘ありがとうございます!
修正させていただきました。
今後もご愛顧よろしくおねがいしますm(_ _)m

とくめい

なぎなた経験者です。こんなドラマでなぎなたが扱われるなんて勘弁してほしいと思いつつ、当該シーンをチェックしたところ、うわあ…。言葉を失いました。
ただ一点、このドラマを擁護するつもりは毛頭ないのですが、今回このサイトで紹介動画のなぎなた競技は、GHQが去って武道の禁止がとかれ、全日本なぎなた連盟の発足に伴い、なぎなたの技を全国統一する必要に迫られ、全国の古流薙刀を統合する形で編成されたという経緯があります。つまり昭和30年代以降にできたものです。
ですので、平成時代の今回の動画と、GHQ占領下設定のドラマのなぎなたの動きに違いがあっても、本来はそうおかしい話ではありません。
ただ、そうはいっても、古流の動きだとするとなおのこと、演者さんの技がヨレヨレで見てて悲しくなりました。そもそもどこの流派の技やねんと。武士の娘のつかう薙刀がこれかと。現場には、武術の稽古や監修する時間も与えられてないんでしょうね。お気の毒です。

盾食う虫のライクライク

誤字脱字かもしれないのでご確認お願いします。

8.女の品定めをして偉くなったつもり
家事労働をする社長夫人やその母ともなれば、もっと経緯を払うものだ。
                         ↓
家事労働をする社長夫人やその母ともなれば、もっと敬意を払うものだ。

お手数おかけします。

匿名

こちらでよく引き合いに出される「べっぴんさん」ですが、最初のオンエアの時はイマイチ面白くなく途中から見なくなっていました。今再放送されているのでふと興味を惹かれ、見始めたのですが…確かに本作と比べるとこれがドラマだ!と思います。

人物それぞれの心の動きがナレではなく場面自体から伝わってくる。商売の戦略がテーマとして語られている。人物のキャラもぶれないで違和感がない。特別ワクワクはしないけど「???」とはならないし、それなりに先が楽しみ。…ってこれがごく普通のドラマですよね。ではこれらがない「まんぷく」は一体何なのでしょうか?

今日は「奨学金には課税されない」という事実が今頃になってわかり、これまでの話が一気に覆りました。もう限界です…。

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