なつぞら5話 感想あらすじ視聴率(4/5)私も怒っているべさ!

【第5話の視聴率は22.3%でした】

 

なつぞら感想視聴率

おはうようございます。

まずはコメントのご意見から。

ルークとレイはちょっと表層的では

あー、そうかもしれないですね。言われてみれば。

今後この師弟はどうなるのかな。そこは気になりますね。
どうかよい師弟になりますように。ヨーダとルークかな。

草刈さんの土方もいいけど鶴見もありでは?

アリですね!
『ゴールデンカムイ』実写版への皆さんの期待、わかります。
ただでさえ北海道は大河になりにくいのだし、このままいっちゃえー! と思ってしまいます。

零下20度と30度の間違い、凡ミスの指摘もありがとうございました。

他にも、ものすごく熱いコメント欄になっています。

北海道への思い。
ドラマそのものへの思い。
アニメへの思い。

これだけ熱いコメント欄ということは、第1週としてものすごく成功しているのでは!

この熱気が続きますように。けっぱれ『なつぞら』!

そうそう、これも重要です。
コメント欄でご指摘がありました通り、朝ドラのレジェンドとなる『おしん』からの女優さんが出ておりましたね。

仙道敦子さんです。

気になって確認してみますと、このあとも朝ドラ経験者、かつ主演経験者もぞろぞろとキャスティングされていくようです。

これだけでも、100作目にふさわしい豪華さがあります。
松下奈緒さんもこっちでよかったのにな……。

100作目にふさわしいものを作るという高い意気込みが、随所から伝わってきます。

今朝の『ゴールデンカムイ』実写版妄想キャスト追加しておきますね。

山田フミエ:高畑淳子さん

通過儀礼が終わった

帯広から戻って来た夜、なつが布団をしていると、夕見子がこう言います。

「これあげる。おやすみ」

彼女の服でした。

このあたりも、実にうまくできています。
ナレーションでちゃちゃっと済ませるわけでもない、いつの間にかそうなっているわけでもない。

剛男と語ることで、なつとその運命を受け入れる準備ができた。そういう心理の流れが、すっと伝わってきます。

翌朝、買ってもらった長靴と、新しい服でなつが牛舎にやって来ます。

「おはようございます!」

さわやかな朝にふさわしい挨拶。
そして、泰樹からこう告げられるのです。

「今日は学校行け」
「なっちゃん、いがったな」
「わかったらさっさと働け」

この一連の流れで、泰樹の深慮遠謀が見えてきます。

まず、働くことで受け入れること。
役立っているからには、居候ではない。

働くことを通して、達成感や人生哲学を教えること。それを終えた上で、きっちりと教育の機会を与える。

児童労働は大きな問題です。
しかし、泰樹はそこを何も考えずに、ただの働き手として使ったわけではない。

適性も、きちんと見ています。
その証拠に、なつは無理して働かなくてもいいと言われても、きっぱり否定するのです。

無理なんかしていない、と。
労働を通して、なつは学ぶことがあるのです。

やっぱり泰樹は賢者なんだなぁ!

そしてここが重要なところ。
この彼の配慮は、なつへのものだけではないということなのです。

牛乳を飲んでいってきます!

このあと、一仕事を終えてなつは牛乳を飲み干します。

「はぁ〜」

毎朝、牛乳を飲みたくなる!
なんという乳製品推進ドラマ!

なつの勉強道具も、お弁当も、柴田家ではしっかりと準備しています。剛男も、学校に挨拶に行くそうです。
弁当をもう一個用意しなきゃと富士子に言われると、昼食までには戻るからとフォローする剛男です。

ここで着替えなきゃダメでしょ、と娘の夕見子に言われるあたりが、婿養子らしいおっとり感があります。
これも、よい意味での北海道らしさじゃないかな。

女に命令された!
しかも自分より若い!
ムッキー!

その程度でバグを起こす残念な男性もおりますが、北海道でそれはないわ〜。
※実際、私の親類女性も、多かれ少なかれ「とよさん」みたいなキャラばかりです(編集)

『ゴールデンカムイ』では、主人公・杉元佐一は自分よりずっと年下である少女アシリパの知恵に敬意を示し、さん付けで呼んでいます。

和人はアイヌより上。

男は女より上。

年上の方が年下より上。

この三つの概念を、打ち破っている杉元とアシリパの関係。
社会的地位よりも、正しいこと、役立つことを言う者には一目置く。

それが数多の地方から人が集まって出来た、北海道らしさではないのか。

『ゴールデンカムイ』だけじゃありません。
『なつぞら』からも、そんならしさが伝わってきます。

夕見子は牛乳が大嫌い!

「いってらっしゃーい!」
「いってきまーす!」

このあと、柴田家の兄妹となつ、そして剛男が出発するわけです。
無理して働いていないか?と言う夕見子に、なつはそんなことはないと言います。

ここで夕見子が酪農を嫌がる理由がわかります。

牛乳嫌い、一生飲まん、あんなものを出す牛なんて嫌い!
臭いし、何の役にも立たないし!

これに対して、なつはあんなにかわいいのにと不思議がっています。

まぁ、これもある意味リアリティを感じます。
都会からやって来て、アウトドアスポーツや大自然を楽しむ人。
そんなタイプが、住民にこう言うことを言うわけです。

「いいなぁ、こんな大自然に囲まれていて。週末楽しめるよね!」

田舎でずっと住んでいる人からすれば、こんな田舎の何がいいのか、どこが楽しいもんかとなる。
好みは人それぞれ。

こういうタイプに、
「もったいないなぁ〜」
と言ってはいけませんよ。人それぞれですからね。

特に乳製品に関しては、食べ過ぎて気持ち悪くなって吐いてしまってトラウマになった……というパターンもありますから、仕方のないことでしょう。

食物アレルギーもあることですしね。

頑固ジジイが手を振っている!

この出発のとき、照男が静かにショックを受けていました。
泰樹が手を振っている――それが、なつに向けてのことだったのが気にかかったのでしょう。

観察眼が鋭い子なんだなぁ。
あんなじいちゃんを見たことないと感じているのでしょう。ため息をつき、父の剛男にこう漏らします。
搾乳を自分はまだ習っていないのに、と。

やっぱり彼は、酪農作業でなつに追い越されたことが、プレッシャーのようです。
将来牧場を継ぐという、そんな責任感があるのでしょう。

けっぱれ、照男!

そして泰樹。
彼も、なつを弟子とすることで得られるものがあったのでしょう。

人を駒として見るのではなく、育てることで自分も成長し、何かを得る。
そんな理想的な師弟関係が、そこにはあります。

花村和子先生、感激する

通学路を通り抜け、小学校へ。

剛男は校長室で、「なつを養子にするつもりか?」と校長から尋ねられ、否定します。
きょうだいがいるからには「奥原なつ」のまま、育てるつもりであると。

これを聞いていた担任の花村和子先生は、感激しています。

それでも剛男は、自分がいいことをしているという感じがありません。それがあの子にとってよいことなのか、あの子次第だと迷いを見せるのです。

子供の人生に向き合い、しっかり育てる。そんな責任感ある大人の姿だと思います。

あと花村の着物ですが、きっちり時代感がある、アンティークで、生活感のあるよいものです。衣装担当者さんの本気を感じますね。

名前を言ってはいけない、ある朝ドラの和服は手抜きでした。
ベテラン女優には、日常生活にふさわしくない高級なもの。若手用には、そのへんで用意して来たとしか思えない化繊ペラペラのもの。
うーん、もうこれ以上は言うまい。

東京から来た少女と少年

なつと夕見子は隣の席同士になりました。
夕見子は教科書を見せてあげます。

なつがお礼を言うと、
「いちいちいいって!」
と、夕見子はすかさず返します。

これは完全に、私がなつを守るモードになっているのかも。助けることが、当たり前なのです。

そして休み時間、同級生がワラワラと集まって来ます。
斜め後ろには、一人の少年がいました。

なつはその少年・天陽と同じなのか? と、クラスメートは聞いているのです。
東京から来たのなら、疎開なのか開拓なのか、と問われているのです。

これも残酷かもなぁ。
現地の人からすれば、止むを得ずやってきた疎開なのか。それとも開拓なのか。ここは重要なのでしょう。

天陽は、なつに目を向けています。

なっちゃんは野良犬じゃない!

ここでなつは、素直に身の上を語ります。

孤児院にいたこと。
その前は浮浪児だったこと。

意地悪なクラスメートは彼女に同情しません。
それどころか、野良犬じゃないか、ばい菌を持っていて、病気なのではないかと囃し立てます。

「いい加減なこと言わないでよ!」

夕見子が怒っているのに、なつはそうでもない。
病気で死んだ子がいたとアッサリ認めます。

経緯を聞いた穏やかなクラスメート女児は「夕見子の父がえらい」と褒めるのですが、クソガキどもはそうじゃありません。

にしても……、このいじめっ子の子役、うまいなぁ!
もう本当に、往年のアニメ名作劇場から出てきたような、憎々しげなクソガキです。

「病気じゃねえって証拠みせろよー!」

あーっ、クソガキです、こいつはクソガキです!
こういうタイプはこうだ。揚げ足取りとソース見せろ(証拠出せ)が大好きなんだ。

しかし、なつはどうにもいじめっ子の思う通りに振る舞わないタイプのようです。

そこで反応したのが斜め後ろに座っていた天陽でした。彼は即座になつの病気を否定します。
北海道と東京の距離を考えてみろ――病気ならとっくに死んでいるという冷静なツッコミですね。

このあたり、短い場面なのにそれぞれの個性がきっちり出ています。

なつ:空気を読めないマイペースな子、いじめられやすい(鈴愛)

夕見子:空気は読めるし、いじめられるような状況は許さない。正義感が強く、友人を助けにいく子(ユーコ)

天陽:賢過ぎて、クラスメートとつるむよりも自分の世界に入り込む。いじめられるというより、なじもうとしない子(律)

二作連続で、NHK東京はリアルないじめられっ子を描いてきたな、と確信しました。

そのころ、柴田家では剛男と富士子が語り合っています。
私たちがあの子の本当の親になれるかどうか。そんな育てる親の責任感が、本作にはあるのです。

8 Comments

aa

広瀬すずちゃんとスピッツが好きなので楽しみにしてたんですが、期待以上です!
前作も長谷川博己さんは好きだったんで期待はしてたんですが^^;
今作は本当に毎朝が楽しみで「これこれ、こういうのが見たかったの!」という気持ちになっています。
すごく丁寧に作られていて、登場人物の一人一人がいきいきと生きていて、子役始め演じる方々も素晴らしく、名作になりそうな予感がします^ ^

あしもと

「なつよ…」と語りかけるうっちゃんの語りも面白いですね。今日なんかは、なつに問いかけをする形で気持ちを慮っていました。

その声が包み込むようで、涙ぐんでしまうのですが。

本当になつを見守る誰かのような人格を感じるのですが、人というより空のようでもあり、誰目線なのかしら。

匿名

やはり草刈さんのインタビュー記事に、台本についての言及がありましたね。これが、本来あるべき姿ですね。

匿名

なつぞらになってから毎日が楽しいです。
人の温かさや思慮深さ、人生経験から培われた賢さ、などに触れることができる喜び。
そして子供たちへの向き合い方には、毎朝涙なくしては見られません。
名前を言ってはいけないあの超駄作には欠片もなかったものが、なつぞらには詰まっています。
予想通り前作信者のなつぞら叩きも始まっていますが、何とかの遠吠えですね。

匿名

となりのトトロやおもひでぽろぽろといった、ジブリの傑作を見ているような感触にひたりました。
後は赤毛のアンかな。夕美子やいじめっこ達が良い味を出しています。
なつはサツキとメイ姉妹やタエ子のように、主体的で伸びやかな人生を送ってくれるのか。
楽しみにしております。

そして萌え~の思考停止について。
記事を読み、個人の価値観や信仰は自由ですが、力を得た途端、それを使って他人に信仰を強制するのはよくないなぁと改めて思いました。
彼らとてかつては『マイノリティ(笑)』として『爪弾き』にされたり『マッチョな価値観を信仰すべし!』と押し付けられ、抑圧されて、途方もなく苦しんだ側であったはずなのに…。
マウンティング+いじめっ子根性を内面化してしまっていて気の毒です。

匿名

あまり口にすべきではありませんが、もしも前作があんなに優れたものだったら、おそらくシナリオ集が出ているか、『月刊ドラマ』という雑誌にシナリオが出ているでしょう。この雑誌には、過去に『カーネーション』や『あさが来た』も掲載されていましたし、あの『わろてんか』も掲載されていました。

しろばにあ

「余所者を騙し、見下す」
『そうそう。どこの土地でもあるあるで、私にもそういう部分があった。』
『外集団バイアスって奴だな。昔は(今でも?)余所者=侵略者・交配相手を奪って行く存在・自分の地位を奪い取る存在ということが多かったから、自身と家族を守るために脳に備わった機能なんだって聞いたことがある。』
と頷くと共に、この作品に寄せられていた
「田舎者の貧乏人がヒロインとかないわー!田舎者は田舎者で慎ましく生きていろ。」
というアンチコメントを思い出しました。
自分が『見下している田舎者』と同じ『外集団バイアス全開』な思考回路じゃないですか。
なんという皮肉でしょう。

まめしば

市民権を得た瞬間に古臭い存在となる…本当に悲劇ですね。
そういえばアップされていた『かぐや姫の物語』も
「女の子が社会からありのままを受け入れてもらえず、周囲から抑圧されて(彼らに悪意はなく、良かれと思って)育ち、最後には地球での暮らしに絶望して月へと帰る物語」
「ありのままでいる事事態が世間では罪なのだ」
と受け止める人よりも
「ワガママな女が最後まで好き勝手する話だった」
「男を振り回しまくったビッチ」
と、受け止めて攻撃的な感想を漏らす人が目立ち、ウンザリした記憶があります。
ゲームオブスローンズも、デナーリスやサーセイの活躍を称賛するより
『浅はかな女達が鉄の玉座を争ったり、軍議で多数を占めるなんてあり得ない!展開に無理が有りすぎる!!』
『行きすぎたフェミニズムだ!!渋い男キャラこそが至高!』
という、ミソジニー&凝り固まった価値観全開なコメントを多く見て悲しくなった記憶も。
恐ろしいのは、こういった記事を真に受けて名作から遠ざかってしまう事です。
半分青いは圧勝しました。なつぞらも負けないで欲しい。切にそう思います。

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