アメリカ発で、世界を席巻する「マーチン・ショウ」。
主人公の息子・北村隼也は、創業25周年記念を迎える「北村笑店」の記念興行として、ナントカしたくて仕方ない状態です。
伊能栞の元で下働きをしていた隼也は、社内で偶然取った電話相手が「マーチン・ショウの代理人」を名乗る人物だったことから、勇み足で最初の打ち合わせを済ませるのですが……。
もくじ
監視役をつけときゃエエのになぁ
通訳のつばきにエエ格好したい隼也は、どうにも止まりません。
とりあえず前契約で5千円(現在の1千万円)が欲しいと言われ、なんとか金を工面しようとします。
栞はそんな隼也を怪しみ、てんも冷たく却下。何か気になることがあるらしい栞は、出張で東京へ向かうのでした。
この留守中に隼也が何かやらかしそうな雰囲気がダダ漏れです。
勇み足でどうにもならない若手社員なんだから、監視役を複数つけておけば良さそうなものを、これは栞さんも脇が甘いですね。
てんにしたって、何をやっているのでしょう。
人と人とのつながりとかそんな曖昧な理由で止めるから余計に反発するのであって、もっと明確にダメな理由を出せばいいじゃないですか。
例えばこんな風に……。
「そのハミルさん言う人、ほんまにちゃんとした代理人なん? 確認したほうがええんちゃう? 大きなお金が動く話なら、きちんと裏を取らんとあかんのやで」
とまぁ、これが教育では?
こうした基本的なビジネスの対応ができないからこそ、てんだけでなく栞様も無能に見えてしまうんですよね(´・ω・`)
見えるというか、実際、無能なんですけど、なぜか成功しまくってる。
まさしく不思議な勝ちだらけ。野村監督(松浦静山)の云う通りかっ!
不本意な解散を押し付けられ、罵倒され
マンマンで、楓はアサリにどつき漫才の歴史について聞いています。
自分の功績をちょっと盛るアサリを、突然どつく歌子。
歌子さんは数少ないナイスキャラなのですが、最近デリカシーのなさが限度を超えてきちゃったかなぁ……。
出る度に怖い顔させてたら、いざというときの面白みが半減してしまう気がします。
アサリは、リリコとシローを見て、リリコに相方にならないかと誘いをかけます。
シローは怒り、リリコも即座に却下。
ここでアサリは歌子から、
「いっぺん決めたことはしゃあないやろ!」
と怒られます。
さすがにアサリが気の毒ですわ……解散は彼自身が望んだことではなく、事務所側からの理不尽な都合でした。
それを風太と歌子に怒鳴られ、万丈目やてんから冷たい目で見られる……酷すぎやろ。
コンビは大変だって、自分たちで言ってたくせに、これだもんなぁ(´・ω・`)
つばきは、喫茶店で隼也に会い、マーチン・ショウのスクラップブックを見せます。
ただ……残念なことにマーチン・ショウの魅力が全然伝わってこない><;
隼也もつばきも、写真を見ながら「すごい、世界でもヒット!」と曖昧なことを言うばかりで。
言葉を濁す隼也を前にして、あざとい上目遣いになるつばき。
「がんばれば、夢は叶います!」
うわっちゃ~。
小学生向けのマンガじゃあるまいし、急にどうしちゃったのさ。
デート商法で騙す人・騙される人やんけ
彼女の正体は一体なんなんでしょう。
1. ともかくマーチン・ショウが国内でも見たい
2. マーチン・ショウをダシにして隼也に会いたい
3. ハミルとグル
4. 高校生文化祭感覚なので、お金という概念がない
ここまで来ますと、さすがに少し穿って見てしまいまして、今回の場合は「3」の詐欺が一番しっくりくる流れではないでしょうか?
彼女だって、まっとうな思考能力があるなら、ショウを呼ぶのに莫大な金がかかることくらい想像できますよね。
なのに無責任なことを平気で言う。
「この絵を買えば、夢が叶います♪ 絵貯金ですよ♪」
と、ラッセンもどきで150万円ぐらいする、妙ちくりんな絵画を買わされてる人を想像してしまいました。
まぁ、本作のことですから、どうせ「3」ではなく「4」で、隼也といい感じになるのでしょう。
しかし、私にはやっぱり「3」。
まぁ、デート商法ですわ。来週以降も不安やなぁ……。
ちなみに史実の吉本せいは、息子の恋愛に全力で反対しました。
つばきが相手なら、まあ納得(史実での恋愛相手は、大スターの笠置シズ子です)ですね。
※デート商法:相手への恋愛感情を利用して、契約を締結させる商法・詐欺。別名「恋人商法」
てんの目に「パーマ機」のパンフレットが留まる
北村笑店のオフィスでは、社史のための思い出話で盛り上がっておりますしています。
冷やし飴の暖簾から写真まで。
懐かしそうに語るてんの目にとまったのは、「パーマ機」のパンフレットでした……(わろてんか28話あらすじ感想(11/2))。
流石のてんも、ハッ、これはまずい、という顔になるのです。遅いわっw
まぁ、でも、ちょっとしたワクワク感があるのも確かで、自分も性格悪いなぁと思いつつ、隼也がいかに騙されるのかとても楽しみになってきました。
これが面白い作品ですと
『だ、騙されるのか? いやいや、大丈夫だよな、きっと……でも、この人物の性格からして、どうなるかサッパリわからーーーーーーん!』
となるのでしょうけど、本作では、もう半ば「こりゃ騙されるにスーパーひとし君1万個!」賭けられるぐらいの自信が湧いて止まりません。
ここでてん、全力ダッシュして、
「隼也! 急いでハミルさんに連絡取りなさい。それができんかったらアメリカにでも確認しい。ほんまにあの人はちゃんとした人なんやろな?」
と言うべきです。
ところがそうはしないのが、ニコニコ地蔵のおてんちゃん。
仏壇前に行くと、手を合わせるのです。
「隼也が心配です」
って……おいおい。
仏壇に手を合わせて心配する母親像というのはありがちです。
ただ、それは息子が手の届かない場所に居る場合。漁船にのって太平洋で魚を釣っているから、祈るしかない、そういう場面。
今回は全力で隼也を止めるべきでしょ!!
このトラブルを待っていた気もする
案の定、隼也は仏壇から書類を取り出します。
アホかーーーーーーーーーッ!
なんで、なんで、過去に藤吉が書類を勝手に持ち出してえらい目にあったのに、施錠もせんとまとめて置いておくんや!
さすがにどうしようもなさすぎる。
と、書いててハッとしました。
今回の隼也が騙されるであろうエピソード、結構、楽しいかも。
キャラに全然思い入れができないからなのか。
私の性格が悪いのか。
イマイチ判断つきませんが、トラブルになることを待ち構えちゃってる自分がいます。
まぁ、仏壇に大事な書類を置きっぱなしというのが一番のアホなんですけど……。
栞も、いつも暇そうなわりにはこんな時に限っていない。
彼の部下もノーガードで、とんとん拍子で隼也はやらかしてしまうわけです。
仮契約キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
北村笑店に来ると、ドヤ顔でマーチン・ショウと仮契約を結んだと言い出す隼也。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
↑
久々にこの顔文字を使っちゃいましたよw
仮契約に必要だった5,000円(現在価値で1,000万円)は、藤吉が残した金でなんとかしたそうです。
足りない分については、これからスポンサーを見つける、他に取られないうちに、と言い張る――たしかに藤吉そっくりですわ。
このあたりで一同、お通夜顔に……。
栞も自分の監督不行き届きだと頭を下げます。
「申し訳ない! ぼくが父親なら、殴っている」
隼也は確認しろと促され、ハミルの滞在しているホテルに電話します。
案の定、ハミルは雲隠れしていました。
詐欺、確定!! まぁ、そうですよね~。しかしまぁ、こんなシリアスなところで、緊張感のないナレーションが「あちゃ~」というのは、どうなんでしょう。雰囲気台無しでは?
「申し訳ない!」と頭を下げる高橋一生さんの、こんな状況でもきっちり求められる演技をしている職人芸は見事と言うほかありません。
こんなドラマで申し訳ない、と謝っているようにも見えましたけど……。
今日のマトメ「ポンコツ作品の法則」
私は、常々、思っていることがあります。
「ありえないほどガバガバのセキュリティ、偶然頼りの脚本はポンコツ」
それを地で行く本作は、登場人物が全員無能に見えてしまいます。
今回は、登場人物が全員無能だからこそ成立した話でした。
詐欺師ハミルは別ですが。
・重要書類を、施錠もせずに仏壇に放置するてん(てんは過去、その仏間に通じる戸を開けっぱなしで寝ていたこともあります)
・あきらかに隼也が挙動不審なのに、あいまいに「人と人とのつながりが~」としか言えないてん
・挙動不審だった隼也の首根っこを掴んでおけと、部下に支持できない栞様
・大金がかかっている案件を、無責任にプッシュするつばき
・出会ったばかりのつばきにボーッとして、騙される隼也
ここまで失敗しても、どうせ今週か来週の土曜日にはマーチン・ショウの興業が成功して、
「こうして北村笑店は、新たな道を開いたのでございますぅ~」
とかナントカなるんじゃないですか?
制作者は忘れても、私のようなねちっこい視聴者はそうもイカンのです(´・ω・`)
登場人物の無能ポイントは常に集計されてしまうのでありまして。
著:武者震之助
絵:小久ヒロ
【参考】
NHK公式サイト
>匿名さま
ご指摘ありがとうございます、助かります。
ならびに混乱させて申し訳ありませんでした。
今後もご愛顧よろしくお願いしますm(_ _)m
個人的には……
なぜこんな原稿(脚本)が通っているのか、通すのか
正直、理解に苦しみます。
雑誌や書籍の世界であれば、まず間違いなくボツ原稿の嵐です。
28話(11/2)になってます
この世界での事業の失敗=詐欺にあう、なんですかね
事業の悪戦苦闘とか試行錯誤や先見の明のあるなしじゃなくて、有能に見せたい時は成功するものを推し未熟に見せたい時は失敗するものを推してるようにしか見えない