半分、青い。46話 感想あらすじ視聴率(5/24)ガンの不安に怯える二人

バブル経済に翳りが見え始めた、1990年(平成2年)。

岐阜県から上京し、漫画家の秋風羽織に弟子入りした楡野鈴愛は、未知の世界を描く喜びに胸がいっぱいです。

しかし、その師匠である羽織は、何やら問題を抱えているようで……。

【46話の視聴率は20.9%で好調キープ】

 

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「5分でいいから、私より長く生きてください」

菱本、羽織に対して真剣な顔で語りかけます。

トークショーや、秋風塾の時点でおかしいと感じていた。
自分のことばかり考えていた先生が、なぜなのか?と。

「もしかして……再発しているんですか?」
再発というと、あの病気でしょうか。

「何を根拠に、馬鹿馬鹿しい! 私は生きて、生き抜いてやる。私は神に選ばれた人間だ! この私が、死ぬはずがない!」

菱本は思いつめた表情で、こう言います。
「5分でいいから、私より長く生きてください。先生のいない世界なんて、見たくもない」

ここで菱本は羽織を愛しているのかというと、そうじゃない気がするんですね。
以前、彼女を有能な軍曹にたとえたんですけど、二人は戦友なんだと思います。夫婦や恋人なら、逆に我慢できないでしょう。

菱本は彼氏ができないことをポロッと漏らしていましたし、同志愛でがっちり結びついているんだと思います。

あれだな、幕末なら、板橋で投降しようとする近藤勇をひきとめる、土方歳三みたいな心境なんですよ。

 

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人面魚ぉおお! >°))))彡

鈴愛は、喫茶「おもかげ」にルンルンしながら向かって行きます。

ドアにはアルバイト募集の文字。いつもガラガラなのにナゼ?

と、マスターに尋ねてみると、時には誰かと一緒に仕事をしたいのだそうです。
鈴愛か誰かが働くフラグ?

鈴愛はテレホンカードを取り出してピンクの電話に向かいます。
が、旧式のため硬貨しか使えないのだとか。

鈴愛のテレカは「人面魚」でした。

あったんですよ、人面ナントカのオカルトブーム。
今になって振り返ると意味のわからないテレホンカードですけど。

山形県には「即身仏(要するに仏僧のミイラ)」のテレホンカードがあるとみうらじゅん氏が以前書いていたのですが、昔はそういうのがあったわけです。

仕方なく硬貨を使って受話器を持ち上げる鈴愛。
その電話番号は、小さいころからずっと覚えていたものでした。今は携帯電話のメモリーを頼るため、あまり覚えることはないのですが、昔は違うんですよね。

通話の相手は、あのナオちゃん!

 

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久々ナオちゃん 元気でやっとるみたいだね

ナオちゃんが出てきて嬉しいのは私も同じです。
ブッチャーもたまには出て欲しいなあ。脇役が出てきても、「おっ、懐かしい!」となるのは愛着が湧いている証拠ですよね。

1日だけの帰省で会えなかったことを詫びる鈴愛。
いいんだよ、忙しいんでしょ、と返すナオ。

寂しいのでしょうけれども、きちんと親友の応援をしているようです。

この時代、おしゃべりは一般電話だけでした。
携帯電話も、電子メールも、SNSもない時代。だからこそ貴重な時間です。テレホンカードは図書券と並んで、贈り物の定番でした。

ここでナオが、鈴愛に贈ったカエルのワンピースを着たの?と尋ねます。

「ううん、まだ。初めてのデートで着ようと思って」
「えっ! そんなんできたの?」
「これからや、あ、あかん、本当に切れる!」

そう慌てていると、スーッと背後から正人が近づき、硬貨をチャリンチャリン。微笑みかけます。

うっわ、いやらしいわぁ〜〜〜〜!

こういうところで変な見返りとかを考えないのが、火野正平さんとか正人のタイプ。
目の前に女の子がいたら、とりあえず反射的に、それでいて一番いい感じに親切にしちゃう。

『わろてんか』の伊能栞が還暦過ぎてからもバッタバッタと闇市の悪漢を倒すのは、正直、何のリアリティも感じず薄ら笑いしかなかったんですけど……正人は出てくるたびにヤバイです。

乙女ゲー的ハイスペ王子様ではなく、リアルで、体温すら感じさせるプレイボーイと申しましょうか。

『西郷どん』の「誰もが惚れる」という設定は見ていてサッパリなんですが、どちゃくそヤバイぞ、こいつは!

 

声のトーンを巧みに変える――狙ったの???

鈴愛が正人にお金を返しに行くと、向かいに座らないの?と正人が促します。

そしていざ鈴愛が座ると正人はこう言うのです。
「クロッキーのバイト、楽しかった!」

うわっ、ここ、ちょっ、ちょっ、聞きました、今の。
あのね、ここね。
「座らないの?」っていうときはちょっと低くて、その後の「楽しかった」というときは、声のトーンが高くて明るくて、ちょっと子供っぽいんですよ。

大人びた振る舞いから、一瞬でやや少年ぽく無邪気に切り替えているわけです。
瞬時に、狙ったかどうかわからないけど、ギャップ萌え発動ですよ!

いやぁ、中村倫也さん、すごい演技だ。
女たらしセンス抜群だ……鈴愛に通じるかどうかはさておき。

「いいよ、それより、そのかわりさ、カエルのワンピース、着たとき見せて」

ここでマスターが、盗み聞きじゃないよ、みんなに聞こえる声だったからね、とフォローします。
おぉ、おぁ、あ?
これ、デートのお誘いだよね。朝井正人ぉおおおああああああ!
鈍い鈴愛に通じるかわかりませんけど。

そう思ったら。
「着たとこ見せて? 着た時見せて? どっち?」
と、突っ込む鈴愛。

「着たとき、だけど?」
正人は淡々と答えます。

これは脚本家さんが悩む一文字の差みたいな感じか。

「着たとこ」なら自分の眼の前で。
「着た時」だったら、誰か別の相手とデートしているところでという解釈もありですね。

 

羽織の心に沁みる「つくし食堂」の味

一方、律はモデルのバイト代をもらうため、オフィスティンカーベルへ。

今日はガランとしています。締め切りの切れ目のため、菱本しかいません。
菱本は、今日は私だけ、締め切り前だと床で人が出ているけど、と言います。

ちょっと楽しそうですね、と返す律。
おそらく律は、そういうふうに熱中するうことがあまりないし、そんな自分に軽い嫌悪感や反省があるんでしょう。

ここで律に楽しそうと言われた菱本の表情と反応、いいんですね。

クレイジーな現場で働き、普通の生活じゃない、多くの人の理解は得られないかもしれないけど、彼女はそれに満足していて、誇りすら感じているのでしょう。
ものづくりがすごく好きなんだと思います。

菱元は、羽織を呼びに行きます。

が、羽織は「旅に出る」と書き置きを残し失踪しておりました。

行き先は、なんと「つくし食堂」です!
この前とは別の、また高価そうな着物を着て、岐阜まで。

東京の律は、散英社から電話があったと菱本に伝えに来ました。
菱本はまだ動揺を隠しています。

さて、羽織ですが……。

このあいだのお土産である「フキ味噌」がおいしくて、どうしてもつくし食堂の料理が食べたくなったのだそうです。

岐阜県に限ったことではないのでしょうが、昔の地方伝統食は、地味なものです。

カルビーが「47都道府県」でご当地の味わいを出していて、それで思ったんですけれども。
現地の人にとっては「懐かしい!」となるものでも、他の地方からすると「この地味なやつが? なんで?」となったりしそうなもんですよね。

高級志向の羽織なのに、ナゼ地味な岐阜グルメが好きなのか?

五平餅を知らないということは地元出身ではないでしょう。
謎が深まります。

 

その涙はワサビのせいではないですよね……

精一杯のおもてなしをする楡野家のみなさん。
晴はお口にあうかしらと謙遜しますが、全部美味しいと力強く答える羽織。

「そしてこうして、仙吉さんと飲みたかった」

羽織は仙吉に酌をします。
仙吉は力強く羽織のためならなんだってしますよ、と言い出します。

ちょっと芝居掛かった、大仰な言葉がスルスルっと出てくるのは、相当時代劇マニアかつ時代歴史小説マニアだからだと思います。
たぶん岐阜の戦国時代の話になると、止まらないタイプ。絶対、竹中半兵衛とか好きっしょ!

ちなみに酒の銘柄は「梟の山」辛口。タイアップ商品を出してもよさそうですね。

「準備中の札をひっくり返そうと思ったら、まっとりゃーった」
そう晴が岐阜弁で言うと、羽織は、
「アラビア語ぽい」
と言います。
かわいいですよね、岐阜弁。

関東風の蒸したものではなく、焼いた鰻を持ってくる宇太郎。
ルーツはおそらく大阪ですので、懐かしいことでしょう。

「……美味しいです」
すすり泣く羽織。
ワサビのせいだと言いますが、本当でしょうか? 違いますよね。

 

菱本&律のツーショット前に現る鈴愛でふぎょぎょ!

鈴愛が『リフレインが叫んでる』を歌いながら寮に戻ると、

 

電話が鳴っています。

母の晴から、羽織がやってきて、しかも泣いていると伝えられるのです。
あまりのことに、びっくりする鈴愛。

オフィスティンカーベルでは、菱本が羽織の書き置きを律に見せます。

5年前、ガンの手術を受けているという羽織。
泣き出す菱本を、律は、少しぎこちなく彼女の肩に手をかけながら、優しく慰めます。

そしてそこに現れたのが鈴愛。
ふぎょぎょ!

 

今日のマトメ「なぜ半年で終わってまう?」

『あまちゃん』や『ひよっこ』の時も思ったんですけど……。

「これ、半年だけ? あと2年ぐらいやってくれませんか?」
という気持ち。今日そう思ったんです。

話そのものも面白いんですけど、キャラクターに愛着が湧いて来てしまうのです。

鈴愛と律に関しては幼少期から辿れるわけですが、羽織や菱本、正人はそうではない。
しかし、彼らのあれやこれやを想像してしまうのです。

現在、インターネットの発達で集中力が低下していると分析されます。
スマホに気をとられるから、小刻みに話を刻んでわかりやすくしないと、集中力が長続きしない――と。

そういうことを意識しているドラマっていうのは、良い方向ならばともかく、悪い方向にも行きます。

毎回、悪例として出して、自分でも意地悪いと思いますが、前作『わろてんか』がこの典型なんです。
2週間以上持ち越して伏線を引っ張らないし、登場人物ごとのプロットを並行して流すようなこともしない。

ひとつのテーマをその週のうちに終わらせる。
だから毎週単純な起承転結になる。

どうせ水曜日に揉めて土曜日で大団円でしょ――としらけてしまう。

良いドラマはそうじゃなくて、ロングパスも引っ張るし、脇役も愛着が湧くように作るわけです。

話を戻すと、現代の視聴者は集中できない人もいるでしょうが、反対にネットを駆使して足りない情熱を補う、そういうタイプの人もいます。

前者は飽きたら黙って離脱するだけだから、後者を意識してこそ面白くなるのではないでしょうか。

後者は、SNSで感想をつぶやき、ブログを書き、イラストを描く。
そうやってしゃぶりつくすように作品を愛していきます。

視聴率だけではなく、こういう渦巻く熱気も指標としないと作品の価値がわからない。
世界的にみてもそういう時代になっているのですが、未だに視聴率ばかりが指標になるのはいかがなものでしょうね。

そして本作ですが……。
とことんまでしゃぶりつくしてやりたい――そんな視聴者の熱気がわかる流れになってきていると思います。

五平餅のレシピ検索が上位にきている。
作った人もいるといいます。

そうやって作中の味が気になったり、曲が気になったり、というのは没入している証拠。
朝から本当にいいものを見せてもらっています。

繰り返しますが、このドラマは放映期間があと4倍、2年間でもよいかなと私は思っています。
そのぐらい好きになっています。

※編集「本サイトに視聴率を入れているのは、興味というより検索のためでして。皆様、ご理解ください」

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

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【参考】
NHK公式サイト

 

4 Comments

roko

>「着たとこ見せて? 着た時見て? どっち?」
と、突っ込む鈴愛。

>菱本は、今日は私だけ、締め切り前だと床で人が出ているけど、と言います。

いつもありがとうございます。
気になるところを示すだけにしていますが、それでいいですよね?
最初に書いたようにご自分の思うようにしてもらえたらいいです。

元岐阜県民

毎日ドラマを見て、こちらの更新を見るのを楽しみにしています。日曜日が寂しいです(笑)
晴さんの「先生、泣いとりゃーす」、岐阜弁、たまんねー!
やっぱり岐阜弁が懐かしくて楽しさが倍増してる部分もあって、東京編になったら家族のやりとりはあまり見られないのかなと思っていたので嬉しい限りです。
ブッチャー、京都で友達できたかな。
それにしても正人くん、最初は全然かっこよくないじゃんって思ってたのに、、ほんと何?あの微笑み、あの無邪気さ。惚れてまうやろ!いや、もう惚れたわ!男は顔じゃないな(笑)

匿名

秋風先生、前回岐阜に訪れた時はそれどころではなく
おそらく食べられなかった五平餅
今回はゆっくり満喫出来た様で良かった^^

いししのしし

武者震之助さんの解説が、毎日冴えまくっていて、本編を10倍楽しませていただいてます。しかし、何者なのですか、あなたは。深い朝ドラ愛がひしひしと伝わってきますよ。ホントに鈴愛だけでなく、他の出演者それぞれの今後がとても気になる希有な作品です。 

Amazonで五平餅買ってまったで!クルミダレが美味しいやけど、焼き加減が難しいわ。うんまっ!!、とは行かず残念。

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