本物の武家娘なら、無言でビンタもありでは?
このあと2人は、いちゃコラタイム。
「私はべっぴんさんでもないし、気に入ってもらえるようなところはないし」
こういう自己評価の低さも、暖簾に腕押しレベルで攻略できる女には必須だよね。
「福子さんは可愛い方です!」
ここで立花が見出した福子の長所。すみません、ちょっと意味がわからないです。
心が優しい→病気の姉見舞いに手ぶらで向かうのに?
礼儀正しい→やたらと髪の毛をべたべたと触り、奇声をあげ、会話を途中で大声出して遮る21歳女性が、この時代礼儀正しい認定されるもんですかね
頭がいい→いや、仕事描写はじめ、強調されているのは無能さばかり(立花はドコで頭の良さを見た?)
まぁ、二人だけの世界だったらオッケーなんでしょうね。立花も、福子も、ニヤニヤしながら、とりあえずその日は別れておりますので。
福子が帰宅すると、待っていたのはブケノムスメ鈴。
「びっくりしたああ〜〜〜」
本物の武家娘なら、無言でビンタもありかと思いますが、バグだらけですからそれもない。
大企業の勤め人と結婚しろと言うばかりです。
このセリフも、戦前というよりはもっと後の時代――けれども今時ないわという設定のドラマみたいでして。
立花の孤児である部分は、今後、結婚反対のフックにはならないのでしょう。
バグなし、正真正銘の武家娘ならば、
「そんな何処の馬の骨かわからん男と!」
と言い出しそうなもんです。
本作は発明家だからというところだけがネックになるみたい。
戦前が舞台なのに、戦前にあった厳しさや不都合はとことん無視しております。まさに脳内ハッピー戦前が全開。
なぜだか美女保科はモテないご様子
ホテルでは、福子に缶詰を貢ぎ続けた野呂が、立花の告白を目撃した保科にいろいろ聞いております。
あの告白のシーン、立花は気遣い一つできないやつだなあと悪印象を受けました。
同僚丸見えのところでやらずに、物陰にでも引っ張って行けばよかったのに。
まぁ、それも予想通り。要するに、恋のライバル野呂の耳に入れるためですね。
こういうプロットありきの展開が、だいたい予想できてツマラナイ。
というか、野呂よ。
3年間も同じ職場という環境にありながら、備品の缶詰を差し出し続けた君に、土俵にあがる資格はないんじゃないか?
このあと、フロント係である福子は、「んー!」と奇声を発しながら顔を触っております。
「母があの人は駄目やって……」
もう突っ込む気力もかなり尽きてきました。
大声で顔をべたべた触りながら、プライベートを喋り出すフロント係ってありえないから。
しかも、保科との会話が不自然なこと。橋本マナミさん演じる美人が、なぜか私はモテないと語る。はっ?何それ?
本作の女は、やけに攻略難易度の低さをアピールします。ドラマというよりも、別の何かを彷彿とさせますわ。
ここでベルが鳴ります。
やっぱり客の前でモテだのなんだの喋っていたんだな。
真面目にシゴトしてる人がゼロやないかい。
姉の咲が緊急入院 なぜか乗馬歯医者に教えられ
フロントに乗馬歯医者の牧が登場しました。
「牧さぁん!」
はしゃぐ福子。
いくら知り合いが来たからって一々はしゃぐなっつーの!
3年間勤め上げた21歳フロント係とはとても思えない。ほんと、これは何を描いているドラマなんだ?
咲のことを全然知らないのか、と驚く牧。
昨晩、緊急入院したそうです……って、えぇえええええええ?
ホテルにいくらでも電話があるのに、どうして家族はそのことを連絡しない???
本当に意味がわからない。プロットホールだらけです。
このあと、福子がドタバタと病院を走り、大きな音を立ててドアを閉めます。
ブケノムスメの娘のくせに病院内であるまじき行為。中高生のバカ男子だって、それぐらい気遣うもんやろ。
と思ったら、姉の咲が昨晩喀血したそうです。
結核の表現って、喀血前に血痰や熱が出ます。
喀血してバターン! って、もう廃れた表現だと思っておりました。うぇーい。
メイン視聴者層は果たして支持してるのか?
おおおおおお~~~~い! 本作の男どもぉ~~~~!
会社をネタに女に粉かけるの何なん?
会社の備品パクリ、タダ使い、仕事中デート、会社無断侵入!
なんでやねん! 昭和か! 悪しき昭和かぁ!
こういうの見とるとね、思い出す話ありますわ。
ワンマン社長の会社で、妻が副社長、愛人が秘書だった、という地獄やで!
そういうのを「古き良き時代」と言い張られてもすまん、まったくわからん!
奇妙なことに、これは今年の『西郷どん』もやね。
妾含めて女をユル〜く連れ回し、仕事中にキャバクラにしけ込むことが、なんかエンジョイできる娯楽のように描かれるねん。
そこがあかんねん。そんな世界観をエンジョイできる人、そう多くないんちゃう?
と、のっけから突然すみません。
会社に部外者を引き込んで発明を見せるあたりで、脳みそから煙がブスブスと立ち上り、ついうっかり「せやろがいおじさん」リスペクトしてもうたわ。
んで、今日の凶兆タイムです。
私は一人でドラマの予想をしているわけでもなく、実は一人、ご近所に賢者とこっそり呼んでいる女性がおります。
その方はご年配で、SNSやネット情報は一切見ておりません。
ただし、朝ドラ鑑賞歴=生涯大半という大ベテラン。
開幕直後はだいたいご祝儀ムード、ゆるく楽しむこの方が、どういう判断するか。大体当たるのです。
ちなみにネットでアンチが活発であった前作については、なかなか好評でした。
そして本作は……。
「いくらなんでも、フロントの子があんなに顔を触るもの? ちょっと演出が作り込みすぎでしょう。全体的にそういうところがある」
という発言が出ました。
断っておきますと、この方は私よりずっと心優しく、ゆるやかな心でドラマを見ております。
それが二週目という序盤でこの反応か。厳しい。凶兆だな。という思いが湧いてきました。
なぜ、こんな話をするのか?と申しますと、実際に視聴率を左右するのは、この層だと考えているからです。
SNSの反応は、ノイジー・マイノリティってこともありうる。にもかかわらず、その反応だけ拾って批評記事を書くことは禁じ手のはずです。しかしネットニュースは、そんな調子ばかり。ご親切にアンチタグを教えてくださる方もいるそうですが、まさにそこがSNSの陥穽ですな。
要は、自分の見たい情報ばかりに溺れる。
これが世界の声なんだと思い込む。
ハッキリ言って、危険です。
批評者になりたいなら、絶対にやったらあかんやつや。
私は本作をまったく評価しませんが、SNSで低評価漁りをすることはございません。
無意味だからです。
実はこれ以外にも、この人の意見は信頼できるという方は複数おりまして。
判断に必要なのは、ノイジー・マイノリティのアンチタグとか、批評眼の高低が判断できないSNSよりも、信頼できる声なのです。
今の世の中、情報を拾うことはさほど難しくない。むしろ取捨選択に妙がある。
もうひとつ。
大事なのは自分と正反対の情報であっても、すぐさま怒り出すのではなく、理由ある批判かそうでないか、確認することです。
ま、アレですわ。
軍師も、部外者に陣容を見て貰ったりするでしょ。
自分が偏ってないか。そういう判断も、ときには必要だと思うんですわ。
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※U-NEXTでスグ見れる!
『まんぷく』や『半分、青い。』全話ほか多数の朝ドラ・大河作品を視聴できます。
スマホでもOKですよ。
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
以下は、まんぷくモデル安藤百福氏の生涯です。
個人的には、そもそも朝ドラでシナリオが面白い作品のが割合としてはレアケースな気がしています。
過去作品を振り返っても現代ものだと特にそうですが、歴史物でもどうしても戦時中を挟むので、朝の番組なのにやたらと暗いか、考証不足でお気楽過ぎかのどちらかしかないイメージです。
なので朝ドラは「役者の演技を見るもの」という感覚でいたんですが…。
いや、そもそもこれは役者さんじゃなくて「役者以外の全てがおかしい」と言った方がいいかもしれない…。
製作がNHKの東京か、大阪かなどというのは視聴者からしたらどうでもいい事なのですが、総合的に見て「わろてんか」と「まんぷく」の酷さは度を越えています(笑)
べっぴんさんは、前半では戦争の理不尽さや苦しみを、後半では人の縁の大切さや親子の葛藤などを描こうという姿勢は強く感じた。
それが、例えば戦後の世相の描き方が、ごちそうさんと比べるとやや甘くて不満が残った、などのことはあるにしても、何を伝えたいのかはわかったし、話が進むにつれて面白くなった。
わろてんかでは、そういうことを一切合切放擲して、ただの能天気描写と悪ふざけばかり。NHK大阪は何をやりたかったのか、全然理解できない。
まんぷくは、その「正統な後継者」という感じ。TVがついてれば見るけど、わざわざ見るのは時間とエネルギーの無駄。
わろてんかはドラマとは言えないもので、他のどれとも比較にはならないかと思いましたが、べっぴんさんもひどかったです。
なので、べっぴんさん→ひよっこ→わろてんか→半分、青い。→まんぷく と来ると、大阪制作の
が目も当てられないです。
半青が別格に素晴らしいのとひよっこもとてもよかったので、比べるのもなんですが、あまりにひどすぎます。
過去の反省とか無いのでしょうかね?
いいものを作っているつもりなら、勘違いも甚だしい。呆れるばかりです。
わろてんかでは、小野アナのナレーションがひどくて、「小野アナが出る番組は今後一切見ない」と言い出す方もたくさんいたのに、今回なぜ子役さんかしら?老若男女たくさんの方々が観る朝ドラに、子役をヨイショなんていらないのに…。やはり話題作りでしょうか?
戦時中なのにお気楽なドラマに、お気楽なナレーションは、非常に苛つきます。
まれは酷かったけど、とと姉ちゃんは良かった。
まれ → あさが来た → とと姉ちゃん で、「一年たってNHK東京の朝ドラ制作スタッフらは復活した!」と感じたもの。
しかし、わろてんか → 半分、青い → まんぷく はねえ…(既述)
岐阜(の東濃地方)と東京だと、立地にもよりますがドアトゥドアで4時間あれば着くでしょう。出張があるので分かります。岐阜市とかだったらもっと早いですね。名古屋からすぐなので。
それにしても今回の朝ドラは酷い。どこも褒められる所がない(笑)
酷評されたとと姉ちゃんやまれでさえ主演の魅力で楽しめた私ですが、今回は見てて辛いです…(笑)
じゃあ見なきゃいいのに、って思うでしょうが、朝ドラは家族からしたら時計代わりなんですよねぇ…
マッサン → まれ → あさが来た → とと姉ちゃん のときは、「NHK東京の朝ドラ制作スタッフらは一時的におかしくなってしまったのか?」という感じだったけど、
わろてんか → 半分、青い → まんぷく と来ると、「NHK大阪の制作スタッフはおかしくなったまま。一年たって解消しないとは、救いようもない」となってしまう。
ひどいもんだ。
武者さま
下に本作には関係ないコメントを書いてしまってごめんなさい。
レビュー楽しみにしてます。
岐阜県民さん
情報ありがとうございます。
嫌な気持ちにさせてしまってごめんなさい。岐阜まで三時間くらいというのは調べてみてわかりました。でも晴さんにパジャマを手渡しした下りとか、最終回の律が東京で鈴愛の電話を受けてから岐阜に着くまでの下りとかが気になっちゃったんです。その気軽さが都内移動みたいにうつったので
大阪でより子さんとよりを戻そうと話した日は終電で岐阜に帰るくらい勤務地の名古屋まででも時間がかかってたのに、鈴愛たちは短い時間で移動できるんだな、と。
全てがわざとらしく見えて、1週間で脱落しました。特に松坂慶子さんの演技が見てられません。武家の娘のフレーズはギャグですよって言ってるのかな?とも思える程ヒドイです。安藤さくらさんの演技は初めて私は見ましたが、キャラが残念なので、もっと違う作品なら見られるのかなと思いました。
これからは武者様のレビューのみを楽しみにしております。
話の作り方が雑なのと、福子の魅力がイマイチ表現されていないなと私自身感じていた中で、何故立花が三年経ってから、急に福子が大好きになるのか???ですし、野呂は最初から福子が好きらしく、そこも???ですし、魅力を感じられない福子がなぜかモテモテ設定なので、置いてきぼりをくった感じです。
芦田さんのナレーションもその時代の暗さを吹き飛ばしていて、合ってないようにも思いました。
咲の結核も、最初のわざとらしさから、一瞬で結核でしょって私も思いました。今のところ、わろてんか並みに本当に雑ですね。
賢者さまのコメント、非常に的確でらっしゃいますね
全体的に作り物めいた調子で、自然なやりとりを繋げて物語を作るスタイルではないのが本作の特徴なのかと得心させられます
もちろん、スタイルが面白さを決定するわけではないんでしょうけども……
匿名希望子さん
前作の岐阜東京間の場面切り替えを、
ワープと表現されてますが、
検索してみてください。ど田舎ですが三時間かかりませんから。
岐阜県民にとって東京出張日帰りは余裕で当たり前です。
岐阜がどこにあ、知名度が低いんだなぁと改めて気付かせれます。(苦笑)
リニアが通ったら、それこそワープ並みに近くなりますね(笑)
レビュー楽しみにしてます!!
ピーターラビットの動画、
賢者様、素敵です。
替え歌も。歌ってみました♪
ドラマは脱落しましたけど、
楽しませて頂いています。
「根菜切断機」って少し言いづらいですよね。これは、単に滑舌の良い長谷川博己さんに言わせたいがためだけに登場したのではないか、そんなことさえ思ってしまいますw
どうも、このドラマを評価していらっしゃる方は歴史考証が雑なことは大したことじゃないと思われているようで・・・前作、「マグマ大使」の放映時期をめぐってはあれだけ燃え上がったのに、今回、国家総動員法も石油禁輸も生活物資の配給制もなにも存在しない昭和16年には何も言わないのが不思議です。言ってみれば、平成の暮らしを描くのに、バブル崩壊は無かったことにして、日本人は浮かれっぱなしでしたというのと同じなんですけどね。
とにかく、あの時代、衆人環視の場で若い男女が臆面もなくキャッキャやってたら「この非常時に何事だ!」と警官が飛んでくるか在郷軍人会のおっさんや国防婦人会のおばちゃんからとっちめられるのではないでしょうか?そこまではなくとも、周囲の人達は絶対怪訝な目で2人を見ているはずです。
それと、あのお洒落なオープンカフェでスイーツってのはいくらなんでもないでしょうよ。また引き合いに出して申し訳ないですが、「カーネーション」の糸子は、岸和田の喫茶「太鼓」(カフェから名前が変わった)で代用品のココア飲まされて、「こんなんココアちゃう!」と怒っていた頃ですよね。
立花さんとデートした日が休日なのかわからない、おかしい!とおっしゃいますが、その点は前作の方がよっぽど酷くなかったですか?
大事そうなところでパッと年単位で経過してたり、曜日や季節、時間経過がおかしかったり、分からなかったり、わろてんか並みのワープ術(岐阜東京間)をつかってて不思議に思っていました。
前作の鈴愛のキャラクター自体は面白く、アリだと思ってましたが、その点が気になってなかなか入り込めなくて…
その点、今回は時間の経過にも無理がなく、人となりを丁寧に描いている気がしたので好感を持っていたのですが。
史実と違う点がイライラするのでしょうか?
うーん、やはりこのドラマ、ツッコミどころが多すぎて、ツッコミどころを見つけるたびに首をかしげているとそのうち首を捻挫してしまいそうです。
根菜切断機・・・もしかすると海軍の船にある厨房あたりで需要があるんでしょうかねぇ・・・。
どう考えても、そんなものより優先するべきものがありますよねぇ・・・。