まんぷく 19話 感想あらすじ視聴率（10/22）省エネ戦争描写は続くよ

世良は軍隊LIFEをレッツエンジョイ

ここで世良、忠彦、真一が入隊してそれなりに軍人LIFEをエンジョイしているような、省エネ感満載イメージ映像が入ります。

顔面アップすれば誤魔化せせると思われてもアレなので、お口直しでも。

ここで、立花は拷問で後遺症が残っていると説明されます。
おっと、これは申し訳なかった。どうせ後遺症なんか残らないだろうと邪推してましたわ。

でも先週、全然そんな感じなかったですよね……。
拷問されているときだって、顔面を竹刀でわざとらしく引っ叩くぐらいの場面ばっかりなのに、内臓損傷ぅ？

史実に寄せてきたんでしょう。
しかし、こういう整合性をどこかに捨ててきたような描写は勘弁していただけませんか。

そして今日の【ブケムスメプログラム】へ。
出征しない立花はどうなのよ！モードです。

しょうもない会話が続きます。子供を産めだの、いつまでもラブラブだの。

この、福子ちゃんが新婚気分でワクワクな描写、克子との会話でも出てきました。無神経で空気を読めないバカなんだな、うん、という気持ちにしかなれないです。

このあと、ナレーションが一気に3ヶ月時間を飛ばします。
妙なイメージ映像で空襲をやったつもりのようで。

はいはい、明日から劣化コピー満載の疎開編だね。

憲兵の描写 極めてジェントル

今日、読みたい記事です。

◆学生たちの悲劇は、あの競技場から始まった　目撃した女性が託した想いとは

あとこの記事。

◆（文化の扉）男女の対等、銀幕から　製作陣・配役・審査員…格差の構造変える動き

この点で言えば、朝ドラが世界でも最低レベルの遅れっぷりであることは疑いようがありません。
世界がここまで進んでいるのに、福子ちゃんみたいな幼稚極まりない、ご都合主義の塊みたいなヒロインを出して、誰かにせっせとアピールしているわけです。

そういえば本作について、
「憲兵が竹刀を振るって悪役扱いだ！ 酷い！ NHKは国民を洗脳する気か！ 昭和30年代40年のドラマのようだ！」
という意見があったそうで。

そりゃあ、憲兵が子供まで殺害した「甘粕事件」がありますし、本作の描写はむしろ甘いでしょ、としか言いようがありません。

「昭和30年代40年のドラマのようだ！」って言いますけど、そりゃ、その頃は経験者が大勢生きておりますからね。
現代ものよりはシビアでリアリティに基づいた内容になっていたでしょう。

モデルとなった安藤百福は、ドラマよりもっと凄惨極まりない拷問を受けて、内臓に打撃を負い、開腹手術までしたほどです。
ドラマのように、すぐに綺麗になって福子ちゃんのご飯を食べられたわけじゃないのです。

なんせ軍需物資横領罪ですから、憲兵の管轄です。
それが史実以下の激甘なヌルヌル描写だったのに、「嘘をつくな！」と文句がつくってどういうこと？

確かに立派な憲兵もおられたでしょう。
しかし、現実に安藤百福は憲兵から凄惨極まりない拷問に遭わされているのです。

漫画家の長谷川町子さんも、スケッチをしていて憲兵から怖い目に――なんて経験談もありました。
『この世界の片隅に』で鈴さんも似たような目に遭っておりますが、長谷川さんはそれよりも遙かに厳しい目にあっていますってば。

とにかく本作の憲兵描写なんて、極めてジェントルなんです。

そもそも、怒りの矛先がおかしい。
気を遣えって言うのならば、主人公のルーツでしょ！

【台湾ルーツの削除】というナメくさったことはスルーしておい、実際にモデルに加害した憲兵に気を遣えってことなら、もうわけがわかりません。

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文：武者震之助
絵：小久ヒロ

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