34話(11/8)ご存知ですか?一宿一飯の恩義
【34話の視聴率は21.3%でした】
まずはこちらから。
◆【まんぷく】脚本・福田靖氏、80%はフィクション、「私は武士の娘です」は実話 | ORICON NEWS
脚本家の福田氏がこんな風におっしゃってました。
いろいろ伺う中で、仁子さんのお母様が「私は武士の娘です」 という口ぐせのビシッとした方だったと聞き、それがヒントになりました。
あの子作り見たがり変態鈴さんの、どこがピシッとした方なん?
大事なのは中身であり規律であり覚悟ーー要は人となり。
【口癖だけ同じにしてたらエエ】
ってもんじゃないでしょ!
ちょっと考えたら、中学生でもわかる理屈でしょうに。
文句言って借金でラーメン食って
製塩の計画書を出さねばならんはずの福子と萬平。
驚異的にガバガバなご一行です。
・何人集めるべきか考慮していない
・予算もガバガバ
・具体的な製塩の発明家様の工夫描写は、セクシー製図のみ
・ビーチドローンロケした、しょうもない映像だけ
・どんぶり勘定で、困れば親友に借金すればエエと気楽に考えている
・セクシー入浴だけはノルマ達成!
・なんでメガネかけたまま湯船つかっとんねんアホか!
こういうゆるい作業の時間を埋めるため、大活躍するのが【ブケムスメプログラム】バグモードです。
本物の武士の娘と自称するくらいなら、娘夫妻の元で働く若い者の食事くらい、せっせと作るものでしょう。
彼らは自分の家のために働く足軽みたいなもんでしょ?
きっちり面倒見るからこそ、働くワケで。
それが、自分の金のことばっかり文句垂れて、なんなんだこいつは。そもそも武士っていうのは、金勘定が苦手なものなんです。
こんなにおおっぴらに「カネ、カネ」連呼して何が武士の娘だよ。
借金でラーメンやけ食いして、出前まで取りおってからに。
日本史の時間何もしていなかった人向けに脚本を書くとこうなるという見本ですわ。
自己紹介を打ち切るってフツーに嫌なヤツ
態度の悪さも気になります。
鈴のくだらない会話をするくらいなら、従業員たちの自己紹介ぐらいさせるべきですよね。
この時代、戦場帰りの神部ならば、どの部隊でどこの戦線にいたかなんてこと、気になるはず。
それを高圧的な態度で、途中で打ち切るって、あまりにひどくないですか?
こんな時代でなくたって、話している途中でバッサリと打ち切るやり方、どうかと思うんですけど。フツーに嫌なヤツだわ。
働いている連中もマナーが最低です。
あんなわざとらしい寝相をした雑魚寝ってあるもんでしょうか?
雇われているのに、食事にぶつくさ堂々と文句を言う。酷い態度です。
仁義やマナーがありゃしない
今日痛感したのは、日本の若い者を雇いやってゆく、そういう労働形態文化が遠くなって記憶が薄れているということです。
建築業、火消し、博打打ち、ヤクザ。
かつて、ヤクザをテーマにした大衆作品が多かったのは、そういうアウトローが社会の一部だったということもあるわけです。
社会に入り込めない、ドロップアウトした若い男性を集めて、肉体労働をさせる。そういう労働形態が確かにありました。
脛に傷のある若い者を集めるわけですから、違法行為や暴力沙汰も行われてしまいます。
それを賛美しろというわけじゃない。
ただ、そういう彼らにも仁義やマナーってもんがありましてね。
本作からは、それが微塵も感じられない。
集まった連中は、ダラダラしていて、寝場所と食事を与えてくれた立花夫妻に感謝するわけでもなく、食事に文句を垂れるばかり。
「一宿一飯の恩義」という言葉があります。
泊めてくれて、食事を与えてくれた相手の恩義に報いるべきということ。
博徒なんかが、泊めてくれた家のために命がけで戦うというのは、こういう倫理が背後にあるわけです。
神輿が勝手に歩ける言うんなら、歩いてみいや!
『仁義なき戦い』で描かれた世界は、まさにこれです。
戦争から帰って来て行くあてのない若者たちに、寝場所と食事をヤクザが与える。そのため、若者はそうしてくれた親分と姐さんのために、命がけで戦う羽目になる。そういう世界です。
あの映画の山守親分夫妻がよいとは言いません。
ただ、ヤクザでなくとも、そういう雇用関係があるわけです。
実は『べっぴんさん』の潔も、そういう一人です。彼は拾われた時期こそ、戦前ですが。
不良っぽい自分を会社で拾ってくれたから、恩義を返すためにその社長の娘夫妻も全力で助けたらなあかんと張り切っていた。
本来、こういう関係は持ちつ持たれつでもある。
映画『仁義なき戦い』では、若い衆が、親分にこう迫るシーンがあります。
「親っさん、言うちょいたるがのう、あんたははじめからわしらが担いどる神輿じゃないの。組がここまでになるのに誰が血ぃ流しとんの。神輿が勝手に歩ける言うんなら、歩いてみいや、おう!」
そうなんです。
こういう若い衆を集めて使うっちゅうのは、神輿になること。
それが担ぎ手も御輿も、理解してない本作は愚かの極み。
配偶者の福子にしたってそうです。
「私は奥様ですぅ、母は大奥様ですぅ、ダーリンは旦那様って呼んでねルンルン♪」
なんて浮かれているガキみてえな姐さん。てんで話になりません。
そりゃあ若い衆は「姐さん」と慕って敬意を払うじゃろうが、それに乗っかってウキウキワクワクしたら、恥さらしそのものじゃけえのう!
こういう、若い衆の担ぐ神輿になったら、その女房だってドッシリとして、実年齢以上に成熟するものでしょうよ。
雇用関係はまさに武士。
しかも利で動く戦国時代の武士夫妻に似ているところがある。
本作は、そういう機微を1ミリもわかっちゃいない。
『仁義なき戦い』のヤクザの方が、はるかに礼儀正しく見えるってどういうこっちゃ!
ついでに言うと、若者全員が日本人という点も極めて不自然なんですけどね。
戦後間もない頃に社会から弾かれた若者の行きつく先。ましてや安藤百福がモデルなのだから、中国系の若者が多くなります。
そこをオール日本人にしおった。
1ミリもリアリティがない。誰かをモデルにしたドラマにする意味がない。
本作の恥さらしは、毎朝とどまるところを知りません。
35話(11/9)友人宅にお金借りてる実感は?
【35話の視聴率は21.7%でした】
81枚の鉄板を並べるだけの、ダラダラした場面が続きます。
ビーチとドローン撮影アピールはもうエエ、もうエエ、エエ加減にせい!
福子ちゃんの笑顔も、いい加減、鬱陶しいです。
この演技指導と演出を考えた人のセンスはどうなっております?
事業が成功するなんて、未来人でもなければわからない。
ましてや親友の花夫妻から金をせびりまくっている。
真っ当な神経の持ち主なら内心ガクブル震える場面があって然るべきで、24時間ニタニタ笑ってるような様子では、単なるバカで能天気な女にしか見えません。
まぁ、福子っていつもこうですよね。
感情表現がひたすら幼い。
憲兵に立花が捕まった時は、「うわーん!」と泣き出しそうな幼児性を発揮していました。立花がそういう趣味に見えてしまってきて辛いッス。
意志の強さを歪曲しても意味がない
そういえば、前作がらみで親切な方からご意見いただいたそうです。
「鈴愛は、周囲への感謝も謝罪も不足している」
そんなことないんでは?
と言っても主観でそう思い込んでいる人には説明しても聞いてもらえないんですよね。
仮に視聴者から【感謝&謝罪が不足している】と見えたとします。
でも、それが何なの?
お互い納得している人同士に、第三者から「謝罪が足りない」だのと言うのは野暮というか余計なお世話ですし、鈴愛以下のゲス行動を取った朝ドラ人物は大量にいる。
例えば立花の盗電逆ギレなんて最悪です。
犯罪である点を考慮しても許せないのに、倫理的にも最低でしょう。
鈴愛にだけ細かく追及するのは性差別主義になりかねません。
てか、しつこいですけど、別に失礼なだけでなく、普通に感謝と謝罪の念を彼女は持ってますけどね。
例えば海外ドラマには、鈴愛よりはるかに強気で、謝罪も感謝も足りないヒロインなんざ、いくらでも出てきます。
しかし、鈴愛のように執拗に叩かれることはありません。
意志の強い女性こそリスペクトされる存在。欧米基準では「ハッキリもの言える」のは(ここで書くのも恥ずかしいほどに)当たり前のことです。
鈴愛にはそうした自分の意志で生きる姿が見えた。
一方、福子は、感謝も謝罪も、知性も気遣いも、「(ドラマだから将来の成功が約束されている)立花を信じる」と言うだけで自分の意志まで不足している。
今だって友人宅に借金漬けなのにヘラヘラ笑ってますからね。
幼い女学生に群がる構図、どうなのよ
そして35話では、福子に新たな常識の無い行動が加えられました。
・姉が無理なら姪っ子を手伝いさせる
・しかも事前相談のためにハガキ一枚も書かず、当日に押しかける無能&強引さ
・姪っ子の親が「男に目をつけられたら大変だ」と不安がっていたのに、騒ぐ若い衆を咎めるわけでもなく、ノーガード戦法
本日出てきたこの行動、いかがなものでしょう?
たとえ親戚だって、当日いきなり連絡もなしに押しかけて「手伝え」ってのは、さすがに失礼すぎませんか。
しかもです。
まだ幼いタカに若い男が群がってもニコニコしているだけ。無責任極まりない。
たしなめるなり、守るってものがあるでしょうが。
まあ、本作の福子以下女性は見知らぬジェントル泥棒と同じ屋根の下で眠れるくらい、身を守る意識が低いわけですが。
こういうのも【ファイナル上司ファンタジー】臭くてやってられません。
いますよね、女性が自衛するだけで、
「俺を犯罪者扱いするのか!」
とキレ出す人。
同じ口で、犯罪被害について語り出すと、
「どうせ短いスカート履いてたんでしょ」
「俺だって君みたいな子なら触りたくなるヨォ」
だの語り出すのなー。
そういう層にアピールしているのか?と思うほどです。
脚本のお粗末さと戦略ミスのせいで、キャラの性格や好悪を考えるのも馬鹿馬鹿しい。
小学生の相撲かよ
さて、昨日も突っ込んだ働く若い衆。こいつらはもうバカとしか思えません。
こういう描写を、本作は調べるなり、過去の作品に敬意を表するなりして作っていませんね。
本作の場合、これまた既視感があるんですけど、
【フードコートで騒ぐヤンキー漫画の高校生】
なんですよね。『西郷どん』を彷彿とさせる。要は、コスプレドラマです。
まず、所作が酷い。
立っているときも背筋がピンとしていなくて、ぐにゃぐにゃ。
畳の間で食事する時なんて、立膝で食っている奴がいます。
立花や神部、それに働く若い衆の世代はもっとしゃきっととしていたものです。
彼らは年老いてからも、箒を銃のように持った途端、シャンと背筋が伸びたなんていう話もあるほど。
こういう汚くてだらしない所作を、現代の役者のせいだとは言いたくない。
『べっぴんさん』に出てきた復員兵は、ピシッとしていました!
演技指導さん、ちゃんと仕事してください。
あと、喧嘩のシーンも痛すぎて見てられなかった。
お作法がユルすぎです。
こういうとき本気なら、無言で前置きなしに、水が入った瓶から中身を半分飲んでから、相手の脳天に叩きつけるんだ。
そうすれば脳がやられてイチコロダウン。
なんで半分だけ入れておくか?
全量だと危険。空っぽだと中身の水がガラスの破片を流してくれないから。ガラス瓶で殴るなら、半分くらい中身を入れて叩きつけるのがお約束ですね。
んで、最初っから相手を殴るのではなく、倒そうとしてましたからね。
小学生の相撲かよ(最後の方でようやく一発ほど殴ってた?)。
雑魚寝で裸を見せる役割って
まぁ、このフードコートの悪ガキにも、ちゃんと役目はあるんです。
疲れているくせに夜中ダラダラおしゃべりして、ついでに乳首を見せつけること。
いや、本当なんだってば!
私も目を疑ったんですけど、雑魚寝の場面で上半身裸の男が多くて、しかも布団をはだけで丸出しにしているんです。
この時代ならばランニングシャツを着ていると思います。
この前のシーンで、鈴が大根を振り上げていたのも、まったくもってわけがわからない。
大根の収穫時期は秋から冬。
それなのに、布団ろくに被らず、上半身むき出しにして一体こいつら何なのだろう?
「キャアー! 男乳首ぃぃぃぃ!!」
「男同士がこんな上半身裸で身を寄せ合って寝ている。ありがとうございます! ありがとうございます!」
そういう需要を見出したのか?
『西郷どん』だって、川口雪篷が西郷どんに口移しで水飲ませていたしなぁ。う、うう、ううぅっ!
それだけじゃないんです。
今日もハセヒロさんは、福子の手を握ったり、布団に入ってきて肩を抱いたり、セクシーサービス満載でした。う、うう、ううぅっ!
つくづく思いますに、本作って、
【そのものに興味がない人がテキトーに考えた少女漫画とBL】
路線なんですね。
『花燃ゆ』で壁ドン。
『西郷どん』でもBLをやると宣言しておいての水の口移し。
「どうせこういうのは、バカで浅はかな女がキャーキャー言う、カップルなり男同士がうふふきゃっきゃする描写でしょぉ〜」
って態度が見える。
あのですね。少女漫画にせよBLにせよ、はるかに深く色んな要素があるわけです。
ったく、何がしたいんだ、本作は。
36話(11/10)その善意、元を辿れば借金ですよ
【36話の視聴率は20.7%でした】
こんなニュース見ました。
◆『まんぷく』の松坂慶子、「毒親」批判乗り越え“ぶしむす萌え”が話題に | ニコニコニュース
どういうことか?
私から説明しましょう。
こういう安易な一発芸や単調なセリフ、セクシー描写だのそういうものを「萌え」と言うしか、話題性がないんです。
プロットにも、キャラクター性にも、何もかも、他に褒めるものがないという証拠。
感動させる要素すらないということでもあります。
プロットが優れていたら、
「まさかこんな展開になるとは!」
「先が読めない! 驚いた」
という反応になります。
心動かす物語なら、
「感動した。見入ってしまった」
「涙が止まらない」
でしょう。
それなのに、妙ちくりんなセリフだの、セクシーシーンに「萌え〜」とは片腹痛し。
中身がない。そんなときは、ここらへん褒めときゃえーか、という気配がビンビンに伝わって来ます。
【ナレ事業工夫説明】だけはやったらアカン
さて、今朝は出ました。
【ナレ事業工夫説明】だーッ!!
前作は離婚をナレーション処理したことが「ありえない」と散々叩かれておりました。
でも、あの夫婦は結婚に至るまでの過程も、結婚生活も、さほど深く描かれておりません。
にもかかわらず
「離婚なんてドラマチックなんだから盛り上げて〜」
というのは、ただの視聴者の押し付け願望でしょう。
しかし、本作の【ナレ事業工夫説明】は普通は絶対に許されません。
主役は発明家です。
工夫に至るまでの描写も大事な見どころになる。
なのに、差し入れおにぎり、無意味な入浴、セクシーアピール机で突っ伏し居眠り。
翌朝になったらイキナリ発明結果を説明し始める。
バカなの?
大事なところ空っぽじゃん。
まぁ、ある意味これが持ち味ですよね。OPの歌詞そのものがそれを示しています。
「あなたと……トゥラタッタ」って。
この歌詞は要するに、お人形さんみたいで頭が弱い女が、ダーリンのためならトゥラタッタという謎の状態に陥ると述べているだけです。
ドリカムが全力を出して作ったとは思えない。
過去の美しい歌詞と比較すると、明らかでは?
女が家庭だけを守っていた時代は、そんなにない
本編へ。
本作は、女どもが台所で食事を作る場面が大好きですね。
これまた『花燃ゆ』と『西郷どん』そっくり。
戦後の男手の不足した時代は、女性が外で働かねばならない時代でして。
『ヨイトマケの唄』なんてありますわな。
◆美輪明宏、「ヨイトマケの唄」に込められた思いとは 【紅白歌合戦】
日本史にせよ、世界史にせよ、
【女が家庭だけを守っていた時代は、そんなにない】
ものです。
ダメな朝ドラではそういうことを一切無視。
女が外で働くとこんな異常なことはないとでも言いたげに子供がグレだしますが、んなわけない。
調べてみると、モデルとなった女性と子供はごくごくよい関係を築き上げていたりします。
要するに、朝ドラは
【戦後昭和の一時期にあった家庭像】
を、史実を無視して押し付けてくる。
そういう馬鹿げた側面があるわけです。
果敢にもそこからはみ出すと、執拗かつ的外れなアンチやら叩き記事が量産されることは前作で証明されましたけどね。
『リンゴの唄』は『はだしのゲン』で既視感が……
本編に話を戻します。
まとめて撮影したぽいビーチ場面で、既視感溢れるセリフがありました。
働く若い衆が、景気付けに歌おうとする。
そこで軍歌を歌い始めたら、そんなものはやめてこれを歌おうと『リンゴの唄』にされるのです。
これと似た場面を、『はだしのゲン』で読んだことがあります。
まっ、偶然かな?
さて、今日も珍妙な場面が大量に出てきます。
◆カンスイを舐めて「しょっぱーい」と驚くトキ
海水から作ったものがしょっぱいと、いちいち本作の登場人物は驚きます。
当たり前でしょ!
【他にマトモな台詞】が考えられないなら別の脚本家に書かせればいいのに。
ラーメン屋も、海が側にあって自家製塩ができた時代なのに、買うしかないとこぼしておりました。
◆神部、口の中に食べ物を入れたまま喋る
食品がテーマなのに、やはり食事シーンが不潔で美味しそうに見えない。どうすんのこれ?
◆あんなに精巧なハンコを謎の技術で子供まで彫れるようにした立花に塩を増やす工夫が特にない
鈴に問い詰められるのも致し方なしでしょう。
◆立花「慣れれば改善する」とか言っちゃう
それ、フツーやん! フツーの人の発想やん! どこが発明家なの?
◆技術的な説得力がないと、福子が子犬のような目つきで励ませばなんとかなるボタン連打システム【福子おねがいモード】実装
これでインスタントラーメン作りまでやるんでしょうね。
安藤百福の工夫も、全部この【福子おねがいモード】が踏んづけてゆくのかな?
◆やっとの思いで作った塩を、ホイホイとラーメン屋に届ける立花夫妻
それで人の役にたつエエことをしたとご機嫌ルンルントウラタッタ♪
こんな偽善バカに金を貸しているハナ夫妻が気の毒で泣けてきます。
善意も元を辿れば借金です
盗電密漁事件で逆ギレした時、これ以上ムカつく場面はあるものか?と思いました。
が、楽々と超えてきました。
友人から当たり前のように食料をもらい、その借金を原資に事業開始。
借金を原資に、ラーメンを出前で取ってウキウキワクワク♪
そうして作った塩を、ラーメン屋にただであげて、人の役に立っているとニコニコ。
人のために何かするという善意よりも、
「私たちは施すことができる心の綺麗な人なんですゥー」
と、自己満足に浸りたいからだろうという気持ちが湧いて来ます。
だって、その善意の出所は、辿っていけば借金ですよ。
もう本作のラーメン屋はRPG酒場状態だから諦めかけていますが、借金を返す目処を考えることもない。
ハナ夫妻に塩を分けることすら思いつかない。
福子は借金への申し訳なさも、知性も、何もかもが足りない。
ゲスの極みですわ……。
今週まで見て来て、本作はこういうドラマだと納得できました。
【盗人の、盗人による、盗人のためのドラマ】
この【盗人】とは、盗みを厭わないで善人ぶる姿を言います。
安藤百福からの台湾ルーツ簒奪を決めた、本作制作陣のこと。
最近、海外グループのシャツの柄が悪い意味で話題になっておりますが、こういう日本がやらかしている他国への侮辱も、問題視されても仕方ありませんよ。
来週は何を盗んでくれるのかな?
って、楽しみにしとらんよ。
ルパンじゃないんだから。
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※朝ドラや大河がU-NEXTならスグ見れる!
スマホでもOKです(番組はときどき入れ替えがあります・ラインナップの変更にご注意ください)。
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
さくらちゃんだから観ています。
さくらちゃんだから観ています。(だいじなこと。しかしつらい…)
映像の時代を生きる俳優のみなさんの才能と力量に期待しつつ、
読解力や洞察力、さらには忍耐力をも鍛えさせていただける作品と心得て観察しています。
(心底楽しんでおられる方々の作品の見方への理解も増進するかもしれないおまけ付き)
また浅慮ながら、作家さんが◯◯風味+原作◯◯◯気味な人物という事実を考えあわせ、
もしや企画方面になにやらキナ… と想像をふくらませています。
ちなみに先週までエゲドラって呼んでましたが、
今週からブサドラと呼ぶことにしました。(香川さんの台詞のニュアンス)
いつも良記事をありがとうございます。
これからも楽しみにしています。
武将ジャパンさん、せっかく的を射たレビューを書かれているのですから、あんまり感情的になりすぎず、ぜひともきれいな言葉をつかいましょ。
お節介かもしれませんけど、あんまり短絡的な感情表現はもったいないですよ。
どうぞどうぞ、よろしくおねがいします。
ついでにひとつ書いておくと
私ずっと鈴さんの毒親ぶりが、もう目を覆いたくなるほど嫌いだったんですけど、
最近は、そんな鈴さんすら不憫に思うようになってしまいました。
萬平夫妻の異常性がだんだんと目立ってきたためです。
鈴さんは、金はどうするの、と案も立てずにキーキー言っていますが、
まあ、そのご不安もごもっとも。
なにせ「旦那様」の事業指針があまりにもお粗末。
人員の計算も、予算組みも出来なければ、労働環境への気配りもなし。
そんな夫にばかり盲目的に従って、母にはたてつく福子。
登場人物みんな、知性を感じられる人はひとりもいませんね。
「なぜ加工設備も無さそうな場所で貴重な鉄が遊んでいる!?弾丸でも船の修理でも使いようがあるだろう!!?ご都合主義か!!!」という心の叫びで月曜が始まり、週末のレビューが待ち遠しかったです。武者さん続けて下さりありがとうございます!
『アトム』に心躍らせ、後にロボット研究者になった方の話をたびたび耳にします。優れた作品の一条件は、見た人に夢を見ずにはいられない、行動を起こさずにはいられなくなるような、強い衝動を与えることではないかと思います。かく言う私も、人生初ドはまりした朝ドラ『カーネーション』の影響で、洋裁を始めたり(主題とはズレますが)着物の着付けを覚えたりしました。第一人者の方々には遠く及びませんが…。
『まんぷく』にそういうエネルギーは無さそうですね…。一応テーマは「復活」だそうですが微塵も感じ取れないし。nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1711/14/news085.html 武者さんの言う戦略、戦術になぞらえれば、もう小手先のごまかしだけ満載されていて。萌えとか、萌えとか。萌えを否定はしませんが、テーマやストーリーからぷかぷか浮いてる単発話題性は心に残らず響かず賞味期限が短いものです。
武者さんの、半青とまんぷくのレビューで、日本の嫌な偏見や、忖度を知りました。悲しいことです。鈴愛ちゃんは、いつも新しいスタートを切りたいって言ってました。世の中は自分の為に出来てない、って言い切っていました。自分にできることを真っ直ぐにしていました。今でも私の心に輝いています。あんなヒロインは、めったに産まれませんよ~。
いつか、日本がもう少し大人になった時に、素敵な作品が出てくるのではないかな、って思っています。あんまり福ちゃんを叩く気にはなれません。この半年は辛いけど。武者さんが週一にされたこと、あさがきたのレビューも始められたこと、賢明な判断だと思います、応援します。これからも、楽しみにしています。
逆説的ですが、松坂さんって、すごいいい人なのかなあ、と思いました。
松坂さんが出演された「花燃ゆ」「西郷どん」「まんぷく」いずれも、ドラマの出来を事前に察知していたらおおよそオファーは受けたくない作品です。
松坂さんほどのベテランならば察するものでしょうし、気に入らない作品なら蹴ることもできるでしょう。
それをしないということは、松坂さんはオファーを断るようなことをしないことを知っていて、
まずい作品が松坂さんに回るようになってたりするのかなあ、と思ってしまいます。
話は変わりますが、↓こんな記事がありました。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58365
鈴愛ばっかり叩かれて、福ちゃんが叩かれないの納得いかない!!で、思い出したのが、友人のコメントでした。
「鈴愛は他人種のハーフだったり、アマゾンあたりの原始的な生活をしている方々のハーフだったりとか『普通とはもう明らかに違う、見てくれから別種とわかる女』だったら、こんなに叩かれないですんだんじゃないかなぁ。何かやらかしても『所詮、自分達とは違う種類の人だから。しょうがない。』『私達の常識なんて、理解できるとは思えない。期待しないでおこう。むしろ期待は気の毒。』という、諦めと区別意識(差別?)が最初から働くから。」
との事でした。
多様性の受け入れの難しさと、もしかしたら、この国では「多様性を受け入れよう・理解しよう!」とただ闇雲に叫ぶのではなく「『あの人は私達とは違う。期待するだけ損』と諦められる人や枠の種類を増やそう!もう大量に!!!」とアプローチした方が良いのか…?と思った瞬間でした。(残念ですが)
「まんぷく」ってよく見ると前作のエコーが結構隠されている気がします。
そもそも「発明、物作りに情熱を燃やす男女」という設定はそのまんまだし、幻灯機、7月7日、ソケット、機械に強い男性、母のへそくり頼み、行き当たりばったりの事業の始め方など、つい最近どこかで見たよな、と思います。福ちゃんの妙に図々しくて自分勝手(?)なキャラもだんだん誰かさんに似せているのかなと思えてしまいますが、このドラマではこのキャラのプラス面をきちんと表現するのは無理でしょう。で、これはパロディーとかオマージュとかドラマ作りの高等テクなのかと思っているとそうでもないようで中途半端です。一体誰を標的にしたウケ狙いなのかわかりません。
匿名さまがおっしゃるように絶賛しているファンはへりくだる(表面的には?)女性がお好きですね。「自分たちが我慢しているのに我慢しないやつは許せない」という暗い抑圧の構造に乗っかっている作品なのでしょう。だから突き抜け感のない面白くないドラマなんです。つまらない最大の原因は常に誰かの顔色を伺って作られているので何もかもが中途半端になっていることだと思います。私は普通にドラマを見ている視聴者ですが、作者が本当に作りたいドラマを作った場合にしか、見る者を感動させられない、ということはわかります。そんなドラマを見せて欲しいです。
鈴愛と萬平は自分のこうしたい!こうすればきっと良いはず!という行動原理で、いままでやったことのないことに突き進んでいく。しかもやると決めたら頑固に曲げない。
そういう点で結構似ていると思います。
萬平もクチでは「人の役に立ちたい」と言っているけど、盗電を咎められると逆ギレしたり、事業の金回りや、2人で男衆の身の回りの世話をする女たちへの心配りに欠けています。鈴さんが倒れてはじめて、福子の身体を気遣う言葉をかける始末。
でもそれを萬平という男性がやるぶんには、世間は目を♡にして許すけど、鈴愛という女性がやってしまうと黙っていません。
また、借金の描写にしてみると、前作では鈴愛が親に事業の出資を求める場面はえらく叩かれました。しかしながら今作は度重なる友人家への無心と、借りた金での外食などの描写がなんなく許されています。
そしてそれを許す彼らはこう言います。「鈴愛の態度が気に食わない!」。
視聴者様が期待しているのは、結局の所へりくだる女性像(ヘラヘラ笑いの福子のような)なんでしょうね。
おにぎりを握る女マネです。
不思議なのがそれを支持する層に女性が多くいることです。
その姿からは「自分はこうしていないのだから、他人もこうあるべき」だという社会から抑圧された女性性が垣間見えます。
そういった意識は、最終的にはめぐったまた女性である自分の立場を押さえつけるのですが、一旦「自分はしていない(できない)のに」という憎悪のフィルターがかかってしまうと、その視野狭窄から脱することは困難です。
たかだかドラマ、ですが、最も庶民に近いTVコンテンツには、その国の文化が非常によく表されます。TVCMをみればその国の文化が分かる、と言う人もいるほどです。
男性社会に抑圧された女性が、開放された女性を憎み押さえつける。
この構造が解消されない限り、日本は永遠に他の先進国の文化・発展から取り残されていくのだと感じています。
制作陣に何のために上郡編作ったの?と、ウンコ投げつけたくなるダメさだな・・・。
上郡って地理的に赤穂市に近く、赤穂の塩は自然に耳に入るはず。
しほみ饅頭も300年の歴史を誇るし。
塩工場だって、安藤百福が上郡に住んだ時に光景を見たのがヒントになってた話もある。
その表現すらオミット処理するって・・・。
どうしても、鈴愛ちゃんがこんなに嫌われねいたのかな?とても面白かったし、彼女の長所も短所も、ある、ある!と思う描写だった。短所は短所として取り扱っていたし。他のキャラにも愛着がわいた。嫉妬かな?
このドラマはについては、地元泉大津市に、満福さんが、住んでいたのががわかって良かった!跡を訪ねてみます。