運命は変えられる
ここでインカラマッの回想シーンです。
少女の声を演じる能登麻美子さんが素晴らしいな〜。
インカラマッのあの赤い服は、ウィルクの母の形見なのだそうです。
そんなインカラマッは、谷垣、そしてキロランケの二人と落ちあいます。
三人は小舟で逃げようとしますが、インカラマッは泳げない、嫌な予感がすると断ろうとします。
それも無理のないところです。キロランケには疑惑があります。
三人は小舟で逃げようとするのですが、そこへ敵襲があり、谷垣は被弾してしまいました。
インカラマッの夢には、水底でカムイであるヒグマが待っているところが出てきます。
ウィルクに、二度と逢うことはないと告げていたインカラマッ。ここで最期を迎えるからなのだと悟ります。
しかし、そこで谷垣が救いにやって来ます。
シャツを破り、胸元を見せるセクシーさは、姉畑カットで描けなかったからこそ、ここで取り戻したいという、そんな気合いを感じます。
マタギはこうでないと!
マタギのセクシーさはさておき、ここは本当によい場面だと思います。
前回のラッコ鍋のあと、結ばれている二人。あれはラッコ鍋のせいだと言うこともできたわけです。
しかし、この運命を変えた瞬間、二人はまさに何か特別なものを掴んだのです。
運命は変えられる。
そう悟ったインカラマッ。そうだ、ウィルクに二度と逢えなくとも、別の運命があるはずです!!
ここで谷垣の銃創は尻を貫通していると判明。
大動脈を傷つけない、臀部の貫通銃創ならばそこまで大変ではないはず。
これもマタギを応援している山の神様の加護かもしれませんねえ。
暗闘模索
さしもの都丹も、夜明けが迫っていると悟り逃げ去ろうとします。
杉元と尾形は、アジトとなった旅館の廃墟まで追い詰めようとします。窓を開けようとしますが、そこは板が打ち付けられていたのです!
ここは、盲目の奴らが有利となる戦場なのです。
待っていろと言われたのに、乗り込んでゆくアシリパがカッコイイ!
しかも彼女はペカンペを撒いて罠にしていたのです。
屋内戦闘、しかも照明なし。そこでも戦えたのは、アシリパの機転あってのもの。戦闘面においても、彼女はクレバーで大変有能なのです。
守られるだけじゃない、守るヒロインなのだ!
杉元は都丹と一騎打ちに――。本作がスゴイなぁと思うところは、各人の戦闘適性が描き分けられているところです。
杉元は、近接戦闘が得意で中距離以上のリーチとなると苦手です。
同じタイプは、土方、永倉、鯉登あたりでしょう。
この屋内戦闘では尾形は活躍が目立ちませんけれども、彼は遠距離タイプで近接戦闘では不利。狙撃手はそういうものです。
都丹は闇から抜け出す
都丹は杉元の殺気を感じ取り、二度ともとの人生には戻れないと言います。
このシェルショックに苦しんだ元兵士という実感。実は、平成を生きていると忘れがちなんですよね。
しかし、日本中が帰還兵だらけだった時代がある。本作はそういう時代が背景なんです。
そこへ現れたのが、土方一行です。
永倉と牛山もやって来ました。
彼らは都丹の処遇を任せて欲しいと言います。アシリパは、こんなところで隠れて暮らして、出て来るのは新月だけならば、お前の人生は闇から抜け出せないと語ります。これには都丹も参ってしまいます。
姉畑、稲妻強盗らはカットされておりますが、都丹が登場したことには意味があります。
彼はただの刺青人皮ではなく、生きて戦うことになるからです。
月島軍曹が今日も苦労している……
このあと、今日の第七師団タイム。
先週、豚の餌になりかけた偽看守の宇佐美上等兵が、鶴見に失敗報告をしています。
ここでも何が怖いって、宇佐美がワクワクしてうっとりしているところ。
この鶴見にうっとりしている連中は、ギャグっぽく描かれておりますが、要するにこいつらは洗脳完了しているのです。
海外のホラーものならば、完全にハンニバル・レクター系のヤバイ奴ですよ、鶴見!
鯉登は宇佐美に完全に嫉妬していて駄目だし、二階堂はもうぶち壊れていますし。
月島だけが、この中で唯一まともだ……。
こういう唯一洗脳されないキャラクターって、実は割と大きな転換点を迎えるものなんですよね。月島はどうなるのでしょうか。
歳三の写真
このあと、杉元と土方たちは写真館に向かい、写真撮影を行います。
写真館の主は、若い頃の土方の写真を撮影していました。
どうやら杉元は、土方にそっくりなのだそうです。
あっ、エンドロールのあとはマタギセクシー限界ポーズ撮影もあるので、見逃さないでくださいね。
ちなみに若い頃の土方の写真って、もの凄くイケメンだと思いませんか?
あと実は二種類あるって知っておりますか?
修正前と、修正後です。
現在は修正前の方がよく出回っておりますが、古い書籍だと修正後が使われていたりします。
どうして修正されたかと言いますと、お土産ブロマイドではより美形にしたいという、インスタグラムのような感覚なんですね。
幕末の人物写真は、ちょっとしたお土産として売られていたものでして。それで二種類あったのです。
このお土産ブロマイドは明治以降もありまして、江藤新平は生首写真が売られてしまい、当時大問題となっております……。
新選組写真がお土産になるのは、何も当時だけじゃないんだなあ!
福島県立博物館では、所蔵品である斎藤一写真を用いたクリアファイルが買えますよ!
お土産はさておき、幕末明治の写真はなかなか興味深いもの。
写真集でもあれば、是非ともご覧になっていただければと思います。
本作の登場人物はムキムキで、こんな奴昔はいたのかよ、と思うかもしれません。
いたんです!
当時の飛脚写真は、杉元に負けないくらいムキムキですので、是非チェックして見てください。
※うわぁあああああああ、金カム、見逃してしもたっ><;
って、方はPC・スマホでゴールデンカムイ見放題のFODがありますよ
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
【参考】
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そもそもアイヌ語ネイティブの方はもう80代以上にしかいないそうなので、無理な話ですね。
今はアイヌの方でも意識して学ぶことでしか習得出来ないそうなので。
全裸アピールは今後3人ほどいたような…
この作品の場合、アイヌよりも第七師団と網走監獄の風評の方が時々心配になるんですが、どっちもカリスマヒール的な魅力と人気が出てしまったので大丈夫でしょうね、多分?
ネイティブさんがいらっしゃらないのは残念ですが、ネイティブかつプロの声優さんでないといけない、という縛りがありますかね。
それでも、出来る限りの努力が見てとれて素晴らしい限りです。