ナンバーディスプレイ付きの黒電話なの?
あと演技指導さん、電話での会話がみんなおかしいから!
・東京と大阪間という当時バカ高かった電話中にも、平気で通話中で放置
・名乗らずにギャーギャー絶叫する
もうね。
相手が誰か名乗る前から、わかっている受け答えなんですよ。黒電話にナンバーディスプレイはないでしょ?
電話しているだけなのに、お辞儀はまだわかる。
福子(まんぷく立花福子モデル→安藤仁子)のようにあのレベルでくねくねするのはハッキリ言っておかしい。
福子も、東も、財務局員も、GHQも全員シャウト&ガチャ切りもほぼ毎回の印象です。
もしかして、こういうのを【緊迫感を出すテクニック】だと思っているんですか?
だとしたら勘違いしないでくださいとしか言いようがない。
本作って鈴の言動をコミカルに描いておりますね。
それを萬平や忠彦がニヤニヤしながら、
『女は感情的でヒステリックだよな〜、これだから女って奴ァ』
と言いたげなシーンがちょいちょいあります。
しかし、電話のシーンを見る限り、男だって充分にヒステリック。
萬平はスグに切れてシャウトしますし、サイコ的に金槌をガンガンしていて怖い。モノにあたらないでよ。
そこで思い出したのが、このニュースです。
◆上沼恵美子 更年期発言は「無礼」直撃に答えた暴言騒動の本音
「女なんてヒステリックで感情的だー!」
と叫ぶお前のほうが、よほどそうやんけ。相手は落ち着いとるで〜、ってやつね。
本作は、この手のダブルスタンダードばかりなのが見ていられません。
鈴の占い信仰は小馬鹿にするくせに、イッセー尾形さんのお告げはホイホイエエ話にする。
脚本家の能力がまずいのか。
何かに問題を抱えているのか。
あるいは複数人で書いているのか。
前作ではヒロイン鈴愛の言動が執拗に叩かれておりましたが、本作では萬平の盗電開き直りすら擁護されましたからねえ。
「さすが萬平さん! おれたちにできない、盗電開き直りを平然とやってのけるッ! そこにシビれる! あこがれるゥ!」
もう、わけがわかりません!
一部の視聴者にはダブスタが受け入れられているんですね。もうどうにもなりません。
普段どんな会話しとん? スピーチじゃないんやから
萬平と面会した福子。
その説得が今週の見所だったようです。
しかし、必死に見ていてもセリフが全然頭に入ってこない……赤ん坊の子役が気になって仕方ありませんでした。
よくもこんな長時間おとなしくしているなあ。
大丈夫なのかなぁ? って思ってしまう。こんな首もまだすわらないような子を抱えて、東京大阪間を往復するとは……子供の扱いが酷い!
肝心のセリフですが、字幕で見たら中身がスッカスカ。
なんてことはない。ただ、赤ん坊を抱っこした上目遣いウルウル涙ぐんだ妻がいた。
それだけの話なのに【エエ場面用BGM】だけが必死に頑張っています。
会話というより、スピーチなんですよ。
夫婦の面会でおかしいでしょ?
なんで、あんなにスラスラとよどみなく、原稿を読み上げたように会話が成立するんですか?
もうダメ。演出が絶望的にオワットル。
萬平が散々気にかけていたロリメンのことも、もう1ミリも頭にないでしょ?
お前はもう死んでいる
まぁ、そんなわけで先へ進みましょう。
スピーチ内容を吟味してみます。
◆三田村さんは生きてさえいれば希望が持てると言った
→三田村以外、世良なんかもさんざんそれを言ってきました。いや、もっとゲスでした。戦争で死んだ奴ら、戻れない奴らと違って、生きて国にいる俺らはそれだけで勝ち組だぜ、イェーイ! ってやつ。
◆でもそれだけじゃダメ! あなたは発明家なのぉ
→そういうクリエイター魂は特別だと言いたげな根性。もうゲンナリ。はいはい、疎開先だろうと、戦後の焼け跡だろうと、
「私のダーリンはクリエイターだからぁ、日雇い労働や復興になんか参加できませぇん」
みたいなことほざきながら、居候してダラダラしていましたね。
◆発明できない萬平さんはもう、死んでいる
→なぁにぃ〜!『北斗の拳』かぁ! と、モヒカンになって叫んでしまった朝です。
酷いですね、コレ。
前作の鈴愛が、妻子を捨てようとした涼次に「死んでくれ」と言っただけで袋叩きにされたのに、福子の場合、頑張って働いてきた結果、無実の罪(ということにしておきましょう)で投獄されている夫にコレだよ!
鈴愛は、まぁわかる。
福子は、まったくわからん!(いつもの真田昌幸口調で)
酷いんですよ。
中身を分析すると、クリエイターなのにその仕事をしていない「お前はもう死んでいる」ですからね。
アルバイトを掛け持ちしながら、俳優、ライター、漫画家と、クリエイターを目指す人間も、それぞれの道でいくらかの成果を出せていなかったら「死んでいる」対象ってこと?
ひでぶっ!!
これも昨日指摘した、
『俺らクリエイターは偉いんだぞ、イェーイ!』
という驕れる平家な作り手の心情だと思います。
ここまで来てみろ、そうできないお前らなんてゾンビに等しい連中だ、っていうね。
いくら「違う」と言っても、絞り出した言葉から滲み出ているんですよ。
月曜・火~金曜・土曜システム
そんな今年最後の本作。
演出は最初から最後まで無茶苦茶でした。
萬平との再会を前にして、ズラリと並ぶ家族のみなさん。
「まんぺーおじさーん!」
「やっと家族みんなそろったぁー!」
「ほんとよぉー!」
何が気持ち悪いって、このセリフはタカ、福子、鈴なんですけれども、全員裏声なんですよね。
家族を出迎えるっていうよりも、こう、夜のお店でドレス姿のきれいなお姉ちゃんと、着物のマダムがそこにいる場面っていうかさあ……。
はい、来年もキンキン裏声福子、そしてタカも浴衣ごろ寝セクシー要員になると予告で確認できました。
菅田将暉さんとイッセー尾形さんが退場したことはうれしいです!
さすがに真一も、もう不要かな……。
流石に年が明けたらチキンラーメンを作るだろう――皆さんは、そんな風にお考えですか?
史実ではあと一回コケますよ。
それに、今までの経緯を見てきたらおわかりでしょう。
発明家の地道な知識を基にした開発なんて一切ありません。
月曜日に思いつく
↓
火曜日から金曜日までゲス会話とセクシーシーン
↓
土曜日にボタン連打でステージクリア
その連続ですよ。
明日は、年末スペシャル【総集編】をお送りしますね!
※スマホで『半分、青い。』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
※コメントにつきましては、
・まんぷくここが好き!
・まんぷくここがアカン!
という意図でご自由に記述してください。
作品に関するものについては全て掲載しております。
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誤)のと穴水鉄道
正)のと鉄道
目に余る手抜き、不愉快極まる悪ふざけ、いい加減な考証等、『まんぷく』の要素と極めてよく似ているのが2015年の『まれ』でした。
『まれ』の舞台は石川県の能登半島でしたが…
昨日(12月30日)、テレビ朝日系で、地方移住をテーマにした番組があり、その中で、石川県穴水市の僻地集落に移住したご夫婦の話がありました。
穴水という土地、地元の方々との関わり、ご主人が手掛ける輪島塗PR等…
ご夫婦はもう何年も前から移住生活の状況をwebで発信しておられました。
ひょっとしたら、『まれ』の構想の直接のソースは、このご夫婦の話だったのかも、と思ったところです。
そうだったとして、もし作品化を手掛けるのが、『だんだん』『あまちゃん』あるいは『半分、青い。』等のような制作姿勢の制作者だったなら、きっと良い作品になり、穴水市や輪島塗等も印象深いものになったのでしょうが、
実際は…
極めて残念な結果に終わりました。
あるいは、舞台となる場所や背景、出演者を入れ替えただけで、『あまちゃん』の完全コピー的な作品を目指して真剣に取り組んでいたなら、
○岩手県久慈市 → 石川県穴水市
○ウニ漁 → カキ漁
○三陸鉄道 → のと穴水鉄道
○AKB48 → 乃木坂46
etc.
リメイク、あるいはパロディ作品としても極めて秀逸なものになっていたかも知れません。
『まんぷく』的な作品を作ってしまう原因がどこから来るのか。
詳しいことはわかりませんけれども…
『まれ』が批判を浴びて、そういう制作手法は否定されたかに思えましたが、おそらくきちんとした総括・分析はされなかったのでしょう。朝ドラから消えたかに見えても、潜伏し、時折例えば『水族館ガール』等のような作品を生成しながら生き残り続け、2017年の『わろてんか』でついに…
人類は果たしてこういう作品を克服、根絶することはできないのか。
来るべき新しい時代には、こういう作品を克服することができますように。
「めんたいこで人を幸せにした夫婦の物語」
2019年に映画化される『めんたいぴりり』のCMキャッチコピーです。
『めんたいぴりり』は、もともとTNC(テレビ西日本)制作の連続ドラマで、辛子明太子を日本で初めて製造・販売した福岡市の(株)ふくや創業者夫婦をモデルにした作品でした。好評で他局でも放映されたので、ご存知の方も少なくないでしょう。
私は、『まんぷく』はこの『めんたいぴりり』を安直にパクろうとした失敗作なのではないかとの疑いを持っています。
パクリだったとしても、あまりにお粗末極まる代物ですが。
制作陣の胆が据わっていないドラマは、ダークな部分をぼかす方向に逃げがちだとは思っていました。本作で言うなら、台湾などの外地出身者の逆境とか。
ところが本作は、そもそもドラマとして成立していない。例えば単純に「台湾隠し」をしただけで、それ以外の描写をきちんとやっていたなら、史実を調べずに本作のみを見ている層からは普通に良作ドラマとして認知されたことでしょう。それが、安易なルーティン&時間稼ぎ&過剰な性的描写etcの繰り返しになってしまい、時代考証以外もすべて崩壊している。
もはや「台湾隠し」以前の問題ではないかと。ずっと前に書きましたが、本当の「プロパガンダ」は、こんな露骨な手抜きやら、すぐに見抜かれる小細工はしません。すぐに馬脚を現しただけ、まだましというものです。
ダーリン&クリエイターという言葉から、被災地をことごとくアレしてらっしゃるらしい某氏を連想して、ぞわっとしました。
それにしてもレビューもコメントもとっても勉強になります。中身の薄い本編と違い、気がついたら調べものしてしまってたり。そういう意味では価値ありますね。
明日のスペシャルレビュー、楽しみにしてます!
何でここまでGHQに睨まれるんだろう?と不思議でした。だって大した事してないじゃん?と思ってたので。
史実では、学校を作る等の大きな事をしていたからなんですね。レビューで学ばせていただいてます(^.^;
「奨学金が脱税とされて逮捕される」と「奨学金は非課税である」が矛盾するように見える謎、今までまったく理解できていませんでした。読ませていただいて、はじめて理解しました。ありがとうございます。萬平さんや東弁護士が国を訴えるとすれば「あれは確かに奨学金である。給料の一部を奨学金と称して渡したものではない」と証明する必要があるんですね。ドラマでそう説明してくれればいいのに、これでは国税局側に重大な瑕疵があり、罰金、追徴課税も消滅、釈放にならないのはおかしい、と誰もが思ったのではないでしょうか。
萬平さんが過酷な重労働の中、それでも次々と湧き上がる新たなアイデアや使命感に苦しめられる、やはり生粋の発明家である、みたいな描写があればよかったですね。現実には、ちょっとおかしな話し相手にもめぐまれ、なんだかちょっと楽しそうな仕事をしているだけでした……。
そもそもこのドラマ、描く題材は「稀有のチキンラーメンという発明品を生み出す夫婦」。
別に難しい話でもあるまいし。『下町ロケット』シリーズの番組仕立て等を横目で見ながら(露骨に「パクり」等にまで及ばなくとも)作り上げることはできただろうに。
『わろてんか』の題材のほうがよほど難しい。果たしてあちらも大失敗に終わったけど。
福子を始めマンペー側の人達が何度も
「釈放させてもらえる‥‥」って言ってましたよね。
「釈放してもらえる」じゃなきゃおかしいヨ
この脚本家日本語の勉強しなおしなヨ。