安藤氏の過去が次々に明るみに出てきまして
さて、本日の訴訟沙汰です。
まったくもって笑えないというか、ブーメランというか……。
『まんぷく』の放送後しばらくして、
・チキンラーメンの原型は台湾が最初では?
・安藤氏が知らないワケがなく模倣では?
という疑問が呈されました。
新潮社運営のサイト等に出て、その後、日清食品側が何らかの対応をしたという続報はありません。
記事に気づいてないか。
取るに足らないと見ているのか。
あるいは事実なのか。
チキンラーメンが最初の発明どころか、強引な手法で他を飲み込んでいった――と指摘し続ける方もおられます。
それが以下のツイート発信者の近代食文化研究会さんです。
財界展望昭和58年5月号に、
『新聞が書かない即席麺”元祖”日清食品の「告訴大好き」』
という記事があり、
”自分のイミテーションは棚に上げ、他をあげつらう”
日清食品の姿勢が批判されています。 pic.twitter.com/xLp7SnfDvc
近代食文化研究会さんでは、細かく資料にあたり、情報が提示されております。
それによると、萬平のようにドヤ顔をして、
「特許だ! 裁判だ! 痛い目にあっていいのか!」
とやるえげつない脅しは、業界内で日清だけがやっていたとのこと。
OPの歌詞にふさわしいのは、
「もらい特許で儲けてトゥラッタッタ~♪」
ということです。
「なんで真似したらあかんのや!」
という猿渡のセリフも、またいろいろな意味で意味深なんですね。
インスタントラーメンは発明どころか、台湾の食文化が生み出した知恵です。
独占せずに、分け合ってこそだと競合他社は考えていた。
ところが、彼だけは違っていた……と伝えております。
「まんぷくラーメンの一人勝ちだ! けけけけけけけ!」
と高笑いする萬平が怖くて、もう画面が直視できません。
本サイトのコメント欄には、こんなご指摘もあるそうです。
「日清側の汚い舞台裏を暴くために、わざと駄作にしている深慮遠謀では?」
ハッ!
そんな孔明の罠だったとは!!
いやいや……やっぱり無反省ではないでしょうか?
だって今度の『ヒストリア』がこれですよ。
連続テレビ小説「まんぷく」でおなじみの安藤百福・仁子夫婦。すぐにおいしく食べられるインスタントラーメンは、世界の食文化を変えたとまでいわれる。今回、百福の家族の取材から、開発の舞台裏が明らかに!百福がしでかした大失敗に会社を揺るがす親子げんか。立ちはだかる困難を乗り越え、世紀の大発明を成し遂げたのは、百福の執念と仁子の献身的な支えがあったからだ。まんぷく家族の激しく熱い「魔法のラーメン」誕生物語。
ドラマは「フィクションですから」で通りますけどね。
『ヒストリア』でそれをやるのか、って話で。しかも家族まで取材に応じるそうです。
そもそもルーツなんてどうでも良いのか?
そういえば、氷解した謎があります。
それは、台湾ルーツ削除の件です。
安藤氏の関係者は、ナゼ父母のルーツ削除に怒らないのか。
父の台湾、母方の福島県、どちらもバッサリとカットされていると、私は以前から指摘してきました。
こういうときは、大坂なおみ選手のように、アイデンティティを削除するなと抗議するほうが世界的には当然のこととされます。
誰だって、先祖のルーツを消されたら怒るでしょ?
ところが、日本ってどうにも
「騒いでことをあらだてるな」
「ネタにマジレスw」
みたいな空気があるんですよね。
このニュースの時も、
「欧米様のファッションブランドに楯突く中国人ってやーねーw」
という論調のワイドショー報道ばかりで、地上波テレビへの嫌悪感が募ったものです。
いつまでそんな調子でいるのでしょうか。
良くないものは良くない。
それがワールドワイドトレンドです。
◆BBCニュース – ファッションブランドの差別表現はわざとなのか
さて。
本作『まんぷく』や日清食品の対応を見ていて思った疑問。
なぜ、自分のルーツにコダワリがないのか?
誇りはないのか?
捨ててこそなのか?
それについては次の記事から気付きを得ました。
記事の中に「中国における食の歴史とは?」という問いがあり、そこには次のような答えが提示されています。
「民以食為天(民は食をもって天となす)」
中国の食とは、漢民族とそれ以外の民族が、知恵を分け合い、そして育まれていったものであると考えているのです。
ですから、ラーメンのように他国人(主に日本人)によるアレンジも寛容そのもの。
その国で中国ルーツが根付くならば、それはそれでよいと鷹揚なのですね。
しかし、です。
近代食文化研究会さんの資料を見る限り、安藤百福氏からその気風は微塵も感じられません。
インスタントラーメン技術が持ち込まれ、それを皆で育み、利益を得ようと工夫を凝らす中で、安藤氏だけ「それは俺のものだ!」と蹴散らして独占しようとする。
まったくもって、中国の食の歴史を感じさせないのです。
そういった考えが根底に流れているあらば、たとえ台湾ルーツなんて投げ捨てられたって、過去を捏造されたって些末な問題なのでしょう。
広告という視点から考えれば、NHKという無料の公共放送は超絶影響力がある。
チキンラーメンの増収増益が見込めれば勝ちなのです。
私企業としては、それでいいのかもしれません……と考えるのは安易ではありませんか?
世の中の人達は、誰もが一様に「ルーツなんてどうでもいい」とは思っておりません。
他ならぬ日清食品さんがそれで大失敗したばかりですよね。
◆大坂選手の「肌の色」や「発言」を悪意なく変えてしまう日本人の病理
読み違いは、本作スタッフとNHK側にも言えることです。
空気を読んで黙ってこそ、だって?
古臭い考え方ですね。
トレンディテレビ業界人にかかっちゃ、世界的トレンドがこれです。
◆竹内結子主演ドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』の女性蔑視がひどい! 伊藤詩織さんやはあちゅうの性被害告発も揶揄
旧態依然として古い呪縛から逃れられず、問題作を再生産してしまうテレビトレンディ業界人たち。
終わりは近づいています。
◆(サヨナラしたい8つの呪縛:1)「声あげる女性、黙れ」の空気:朝日新聞デジタル
こうした状況を見ていると、明智光秀の三日天下は2020年大河のハセヒロさんだけでなく、今年も含めて二年連続で実現してしまうのでは?
なんて懸念が相も変わらず払拭されません。
ドラカーリス!
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↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
※コメントにつきましては、
・まんぷくここが好き!
・まんぷくここがアカン!
という意図でご自由に記述してください。
作品に関するものについては全て掲載しております。
攻撃的な書き込み等については、こちらの判断で削除させていただきますので、あらかじめご承知おきください。
並行する『べっぴんさん』第124話。
広報チラシ配布などに注力した結果、「ベビーショップあさや」への来客は増加。商品は完売となり、さくら達と先輩社員らもようやく認め合えた。
ほっとできて良かったのですが、やや展開が早すぎる感じ。広報の工夫や、来客が少しずつ増える過程、先輩社員らのわだかまりが解ける過程など、もう一話分くらい割けると良かったかも。後半の評価を引き上げられたかも知れません。
でも『まんぷく』とはレベルが遥かに違う話。神部の帰りが遅いだの、タカが泣くだの、「どうでも良い」話にどれだけの時間を割いているんだか。
だめだー
どうしても武者さんの記事が読みたくて、鑑賞しないままにここに来るのだけど…
読んでみると、やっぱある程度観てつっこんでから来たほうが、武者さんの記事をより深く理解できる気がする。しかし改竄おらおらな極薄脚本と学芸会演技がひどすぎて観るの辛い。つか、さっぱり観る気が起こらない… という苦難を繰り返しています。修行の日々です。
猿渡の方が、まともな経営者の様な感じがする。氏の台詞が真っ当な様に思えてしまう。
予告を見る限りでは、残念ながら期待薄。
あの番組で最近、太平洋戦争の徴用船のことを取り上げたときも、半分わかったようなわかってないような、中途半端な内容に終わっていた。
とても残念ではあるけれど。
『歴史秘話ヒストリア』も、昭和史についてはまだまだな面が少なくないですな。
『歴史秘話ヒストリア』までもが?
嫌だなあ。
いやいや、あの番組のことだから…
予告の表現ではそう見せかけつつ、フタを開けてみれば、
「最新の研究を反映! 関係者の新証言も交えて、画期的な食品の新事実を紹介!」
と、やってもらえないものか…
>あい様
ご指摘ありがとうございます!
修正いたしました。
今後もご愛顧よろしくお願いしますm(_ _)m
「あえて特許など取らず、みんなで活用できれば良いと考えた」という『めんたいぴりり』とそのモデルとは全く異質な物語。
物語としてどちらが人の心に響くかは言わずもがな。
「あ○たの暮らし」は、パクることができないのは、確実に花○さんから酷評されるからだな。
未分類になっちゃってます。