なつぞら121話 感想あらすじ視聴率(8/19)マコさん リターンズ

さて、先週ですが。

労働組合をどう描くのか?
白々しく労働組合から逃げたという評価はありまして。

納得できます。
薄々、そこはそうだと思ってはいた。
けれども、心の奥でなにかが引っかかっていました。

私なりに考えていたんですが、まぁ、それはあとにでも。

カフェインは1日あたり摂取量を守って

母さんは、がんばるぞ――。
そう誓い、なつは風車プロダクションへ。

そこには、髪型を変えてスーツ姿になった、光子が机に向かっておりました。
皆さんは出払っているそうです。

光子に妊娠を告げると、クールに受け流そうとしてそうできず、喜び始めます。

この妊娠への反応が、それぞれの性格の違いが見えてなかなかおもしろい。変顔絶叫はいらんからね。

なつは、来年5月から6月にかけて生まれると言います。

そうそう。これがリアルな出産予定だ。
前作****では、出産予定日から数日遅れただけで異常扱いしていましたっけ。

タイマー式じゃないんだから、そうそう予定日ぴったりには生まれない……。

「コーヒー飲む? 飲んでいいのかしら? ジュースならいいわよね!」

光子の、こういう気遣いもいいですね。
カフェインは摂取上限がありますから。レッドブル系は絶対にダメですよ。

◆知っておきたい妊婦さんとカフェインのはなし

本作は、妊婦さんへの対応でも結構ためになります。
NHK東京はちゃんとそこはしっかりしていますよね。妊婦役に経産婦を起用しようと、そういう配慮がなければダメでしょう。

光子は、咲太郎もきっと喜ぶと言います。
夫の呼び方は、咲ちゃんか。いいですねぇ。光子が年上ということはあるのでしょう。

北海道に知らせたか? と問われ、なつは会社の待遇を決めてからだと言います。そういう意識が彼女にはあると。

仕事が続けられることになったから、みんなにやっと知らせることができる。
なつはそう言い切ります。

アルコールはダメです

ここで、ドヤドヤと咲太郎一行が帰ってきます。
咲太郎は結婚後もルパンスーツだ。そこは変わらない。

蘭子はちょっと落ち着いた格好になっており、松井と島貫の芸人コンビもおります。
しかも酒瓶持参ときた。

「なっちゃんも飲もうぜ〜」

そう誘われ、笑顔で断るなつ。
旦那を気にしてんのか?と言われますが、そうではないとピシャリ。仕事かと誤解する松井です。

こういう会話も細かいのです。
なつの年代の女性ならば、外で飲酒は夫の目を気にしてできなくてもおかしくはありません。

当然、妊婦はダメだもんね。

◆妊娠中の飲酒について

咲太郎は、関東プロダクションの新作アニメ『バケモノくん』に自分の声優四人を起用させたと胸を張っています。

※モデルは『怪物くん』かな?

そろそろ、このアニメも始まるんでしょうね。
朝ドラつながりだし。

ゲゲゲの女房モデル・水木しげる&武良布枝夫妻の生涯「なまけ者になりなさい」

ここで、一気にお前のところのテレビ漫画も頑張れと畳み掛ける咲太郎に、なつは妊娠を告げます。
光子は、それを言いたくて待っていたと微笑みます。

「えっ子供? 子供ってほんとうか? ほんとうに生まれてくるのか? そうか、できたか! やったな、やったな、なつ!」

「おめでとう!」

プロダクション事務所内が、おめでたいムードに包まれます。

妊娠は、ドラマの定番ではあります。
こんなにあたたかい場面は久々に見たような気がする。

それは周囲のおかげもあるんだろうな。

カフェインを避ける光子。
イッキュウさんが働いていないと知りつつも、そこを突っ込んで不安にさせない周囲。
無責任な妊娠だなんて、誰も言わないのです。

そういうことが、大事なんだと思いました。

北海道、それぞれの喜び

なつはここで、北海道に電話します。
出たのは義姉・砂良です。

富士子は牛舎に行ったと告げる砂良に、なつは妊娠を告げます。

「ほんとうにかい?」

でた、「ほんとうにかい?」。北海道弁出た。これ、このあとも結構出てきますよ。

そこへ、ちょうど富士子が戻ってきました。
私からでなくなっちゃんから告げると返し、受話器を渡します。

「自分で聞いてください」

そして、富士子が出るのです。

「母さん……」

「どうしたの、なつ?」

「どうしよう。今すごく、母さんに会いたい……少し怖いんだけど、私も母さんになるの」

「えっ、なつ!」

富士子はここで、感極まった顔で受話器を握りしめます。
この顔がほんとうに素晴らしくて、朝ドラアベンジャーズとして、納得の演技がそこにはあります。

そして富士子は、牛舎へ。
戸村父子、照男、そして泰樹がそこにはいます。

「じいちゃん!」

「なした?」

「なつ、なつに子供が産まれるって!」

「えっ、ほんとうにかい?」

「なっちゃんにかい?」

「おやっさんのひ孫が増えるべさ!」

なつの妊娠に、皆大喜びなのですが、ここでちょっと注目したいのが【表裏比興】泰樹の反応です。

皆、顔に喜びを見せている。
声にも出している。
素直に感情が読み取れるわけではないですか。

けれども、泰樹は単独で切り取れば腹痛をこらえているようにも見えかねないし、セリフもない。

これは演じる側の問題でもなくて、演出の手抜きでもなくて、むしろ考えに考え抜かれたことでしょう。

この年代の男性特有の反応ともいえない。
戸村悠吉とも、あきらかに違う。

じいちゃんなりの感極まった表現だとわかるのは、柴田牧場と視聴者が彼を見てきたから。
そうでないと、なかなか理解されないはず。

「あいつは、なまらやばいべさ……」

と、若い頃からいわれない誤解をされてきたのでしょう。
【抹殺パンチ】も使えるしさ……。

今日はこのあと、親戚になったとよババアにでも、素直に気持ちを打ち明けにいけばいいよ。

家で子育てするのは、女だけじゃない

そしてやっと、なつはイッキュウさんとの食卓へ。
イッキュウさんは、義母さんのそばにいられたら安心だろうと気遣います。そういう気遣いはできるのだ。

なつは、北海道は遠いし、ここで頑張るしかないと言い切ります。

これも不思議といえば、そうですよね。

妊婦の母親が、出産を手伝うことが当然とされていますが、そうできない状況だってあるでしょうに。
ナゼ、そういうことをふまえずに暗黙の了解とされているのだろう。

なつには養母がおりますが、彼女以外の戦災孤児には母親がいないほうが当然です。

なつはここで、作監(=作画監督)を頼まれたと言います。

「子育てしながら、やらなくちゃいけなくなったってこと?」

「私がやりたいの!」

「うん、なら仕方ないじゃないか、やるしかないだろ」

「いいの?」

「僕が働けといったんだ。家で子育てするのは、女だけじゃない。二人で子育てしよう」

イッキュウさんはきっぱりとそう言い切ります。

仕事より子育てを大事にしろとは言わない。
そういうところが彼にはある。

現実を軽く超えそうな、そんなキャラクター像ではあります。
モデルの像も実はこの点で超えちゃっていると。神っちの場合も、そうか。
※続きは次ページへ

1 Comment

まめしば

近年まで人類は成人男性のみであり、女性は所有財産、所により共有財産であった。今でもそう思っている男は多い…という言葉を思い出しました。
これを聞いたとき腹が立つより、色々なモヤモヤが晴れて(社会で味わった理不尽の謎が解けて)スッキリし、それがまた腹立たしくてやりきてなくて仕方ありませんでした。
何せ最初に思った事が「女性を何だと思っとんだ!」ではなく「騙しやがって!!なら最初から『お前らはヒトじゃなくて財産だから!!』と素直に公言しとけ!!」でしたからね。
立派に世の中に毒されてました。

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