ゴールデンカムイ アニメ感想あらすじ 第二期17話「腹の中」

さて今週は、あの重要キャラ初登場ということで、盛り上がって参りました。
どういう描き方になるのか、気になるところです。

白石奪還作戦開始

軍都・旭川の第七師団本部に乗り込み、杉元と詐欺師の鈴川による白石奪還作戦が始まります。

杉元は、家永に顔を食いちぎられた看守設定で、マスク着用。
外で見張る尾形も、
「あれでよく入れたな」
と、突っ込んでおります。

応じる淀川中佐の弱みを握り脅しつつ、鈴川扮する偽犬童がズバズバと切り込みます。淀川の弱みを握る鶴見に、このとき連絡が行くわけです。

ここで偽犬童が、淀川の出世が日露戦争に参戦したにも関わらず、淀川は中佐止まりである点をつきます。

偽札作りは、軍部の作戦としては有効。
アメリカ独立戦争の話を引きつつ、この偽札作りをすれば手柄になると誘うのです。

アメリカの例を引かなくとも、明治日本は偽札事件でかなり揺れております。
「藤田組贋札事件」には、井上馨が一枚噛んでいた、なんて噂もありまして。

この井上馨も絡んだ事件で偽札を手がけたとされるのが、熊坂長庵。原作に登場した熊岸長庵のモデルです。

明治維新150周年というタイミングで、華々しい祝賀行事も多い今年ですが、明治というのはなかなかトンデモナイ事件が起きていた時代でもあるのです。

※首相になれなかった男・井上馨については以下に詳しく!

井上馨81年の生涯をスッキリ解説!鹿鳴館時代を作り大臣を歴任しながら首相になれなかった男

出世が遅い士官・鶴見の謎

ここで、淀川の出世が遅くてくすぶっていることが明かされます。

もう一人、第七師団にはやたらと出世が遅い人物がおりますね。
鶴見中尉です。

あれほどの知能があり、日露戦争で活躍しながら、中尉どまり。淀川よりもはるかにくすぶっていると言えます。

出世街道に乗れない佐幕藩出身だから?
素行に問題があるとか?
ま、それは大いに考えられるところですな。

そんな鶴見の異常性は、そんなにも出世が遅くて中尉でくすぶっているわりには、薩長閥の大物と絡んでいるところです。

有坂閣下こと有坂成章のモデルは、長州出身の有坂成蔵。
もう一人は、このあと登場する彼の父です。これまた閣下と呼ばれる、薩摩出身の大物。
どんな手を使っているのでしょうか?

さて、その鶴見は淀川の判断を止めるため、電話を掛けます。

当時の通話料は高額でした。この電話から、鶴見が網走にも部下を派遣していることが発覚します。
どういう男だ、この人は……その鶴見の命令を受けて、【鶴見お気に入りの薩摩隼人】が登場します。

鶴見にとっては間一髪かも、白石は既に、淀川の部屋まで連行されておりました。

鯉登少尉登場!!

ここで登場したのが、鯉登少尉です。

彼の素性を考えると、淀川も、そして鶴見も、出世コースで追い抜かれることはほぼ確実。
正真正銘のエリートだと、のちに判明します。

彼は他の士官とは違い、新式カーキ色の軍服を着用しております。ここで鯉登は突然薩摩弁で喋り出します。
声優の小西克幸さん、薩摩ことばを修得するのは相当大変だったはず。お疲れ様です!

難解な薩摩ことばを理解するコツは? 西郷どん字幕ONで劇的に変わる!

数ある日本の方言で最も難易度が高いとされている――それが薩摩ことば。
江戸時代に公儀隠密を煙に巻くためだった、なんて話もありますね。

ここで、咄嗟に薩摩ことばによる訊問を思いつく鯉登少尉、ただ者じゃないな!
応じる鈴川もスゴイっちゃスゴイんですけど……鯉登が一枚上手です。
犬童の情報を把握していて、一瞬で破綻を見抜き、拳銃で撃つ!
これを出来るこの男、かなりのものです。

このあと、淀川が怒り白石に発砲。
鯉登は白石に何かあれば、
「鶴見中尉に叱られてしまう!」
と、なんだか子供っぽいことを言い出すのですが、これについての考察はのちほど。

杉元は撃たれながらも、白石を抱えて窓からダイブ。
尾形が援護射撃して、追いかけようとした兵士を撃ちます。

射撃を警戒し、鯉登らは階段を使って杉元たちを追いかけることに。

将校の拳銃

使われた二十六年式拳銃は低威力である。と、このあと杉元が語ります。
片手で発砲しているわけですから、それもそうでしょう。鈴川だけでも頭部に命中させた鯉登はかなりの腕前です。

年式問わずに、将校用拳銃というのは実はそこまで強くないんですね。
これは現在でも、場合によっちゃそうです。
将校の装備とは、威力よりもステータスシンボルであることが重視されることがあります。

幕末に来日した外国人は、日本刀の前では拳銃は無力であると察知。
坂本龍馬のように、開明的な人物は日本人でも拳銃を装備しておりましたが、防衛で役に立ったことはあまりなかったようです。

幕末の訪日外国人たちは日本をどう見てた?銃でも勝てない日本刀にガクブルの日々

命中率も、威力も、実は限定的。
名誉の証として重視される割には、実践的な威力はさほど頼りにならず、そういう意味では戦国時代の侍にとっての刀のようなものであるわけです。

そんな拳銃や刀が、確実に役立つ局面は?
自殺です。

ただ、これもやり方によっては滑ってしまったり、発射そのものが出来なかったり、確実に死ねないことがある。
将校が自決を失敗しますと、不名誉極まりないことになりかねません。裁判から逃れようと自殺をはかったものの失敗し、容赦ないほどのバッシングにさらされた、なんて話もあるほどです。

そうならないように確実に死ぬためには、
1. 口に銃口を咥える
2. 暴発するよう、敢えて銃身に異物を入れる
といった、工夫が必要となるわけです。

この確実な拳銃自殺が見られる作品が、『仁義なき戦い 広島死闘編』ですね。
深作欣二監督が、リアリティとむごたらしさを追求した拳銃自殺の場面が出てきます。

今ではソフトバンク犬で愛くるしい一面を見せている北大路欣也さん。
若さで情熱滾っているころの話です。

気球で追撃戦

尾形らと合流した杉元と白石。杉元は自分に何かあったらとアシリパを白石に託すと言います。

一行は、気球隊の試作機を発見しました。有坂が言っていたものですね。
時代は20世紀へと向かい、戦争も陸海から陸海空へ移るわけです。

ここでの鯉登も知勇兼備です。
水素を利用しているため拳銃を捨てて、軍刀を奪って気球へと飛び移ります。もの凄い身体能力だなぁ。

アシリパは気球の追跡を開始しました。
銃剣で鯉登に立ち向かおうとするのは杉元。水素に引火すると危険ですので、狙撃手の尾形は見ているだけです。

と、鯉登が尾形を見てブチキレ!
鶴見を裏切ったことも腹が立っていましたが、ボンボンだと陰口を叩いていたことにもお怒りだった様子です。

早口薩摩ことば、小西さんお疲れ様です!!

興奮すると早口の薩摩ことばになってしまい、怒りの言葉が尾形に通じない。そこが鯉登の悲しいところ。
このへんの鯉登のキャラクター、うんうん、少尉って感じだね。そのへんはまたあとにでも。

お怒りの鯉登、薬丸自顕流の猿叫をしながら打ちまくります。

おそらく……これは鯉登の全力ではありませんな。
全力ならば、杉元は死亡確定だったかもしれません。足場が不安定かつ、軍刀が彼のものではありません。

さてこの鯉登、白石の一撃によって気球から転落。
かなりの高さです。木がクッションになって、一命は取り留めておりましたが。

白石につかまったアシリパも、気球に同乗して来ました。

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