今朝は、鈴さんが「であえであええ~!」と泥棒を撃退するところから。
あ、その前に時間稼ぎとしか思えないほど、やたらと長い物色場面が入りましたね。
どうせジェントル泥棒です。たいしたことにはならんでしょ。
それにしても、この鈴の大仰なリアクションで笑わねばならないのでしょうか。
コミカルなBGMも笑えと指示して来ます。
が、無理です(チベットスナギツネ顔)。
はい、あっさり泥棒が捕まりまして、警察に捕まりたくないと喚きだします。
泥棒はまたも爽やかなイケメン、瀬戸康史さんです。
瀬戸さんのファンの皆様。朝ドラで素敵な彼が見たいからと、毎朝がんばらなくてエエんやで!
11/5再放送の『あさが来た』まで待てばよろしいかと。
それにしても瀬戸さん、『花燃ゆ』にも出ていたわけですね。要潤さんといい、ナゼこんなことに。ここに『西郷どん』を加えた松坂慶子さんの受難は、もう振り返りたくもありません。
脚本家は別大河のはずなのに、日に日にあのデスおにぎり大河由来の「せわぁない」臭が漂ってきて辛いものがあります。
【28話の視聴率は22.0%でした】
所属連隊ぐらい言えないの?
そのイケメンジェントル泥棒こと神部は、復員したら母が死亡していて家も焼け落ち、天涯孤独になったとのこと。
ここでちょっとだけ反応する立花(まんぷくモデル→安藤百福)。
天涯孤独にもうちょっと同情を寄せたほうがキャラクターの描きこみが深まるのでは?
それにしても、鈴の冷酷さ。
「そんな人いるんですかぁ〜」と言ってしまう福子(まんぷく立花福子モデル→安藤仁子)の鈍感さ。
これはどうしたことでしょうか。
自分たちが運が良いという自覚すらない? 一歩外にでれば、そんな人は大勢いますよ。
彼女らのバカさ加減には作為があり、出征できなくて負い目があって、かつ天涯孤独である人間に思いやりを示す立花の優しさを際立たせたいようです。
相対的にマシに思える克子もダメ。
神部に夫を見なかったかと聞くのですが、名前を連呼するだけなんですよ。所属連隊くらい言えないの?
いや、ここで考えるのは別のこと。
なぜ言えないのか、って? 調べたくなかったのでしょう。
これはハッキリ言っておきますけれども、戦後舞台作品『ひよっこ』と『半分、青い。』では、その地域の人がどこの戦線にいたか、どういう目にあったのか、調べていたはずです。そういう描写でした。
しかし、本作からは、その気配すら感じられない。
問題は、手抜きだけじゃありません。
こういう、周囲を下げることで、相対的に上げること。興ざめ以外の何物でもありません。バカ女を周囲に配置することで立花を持ち上げたいのでしょうけれども、本人だって極めて無能です。お色気でごまかしているだけでしょ!
台所で寝込んでしまう不自然の極み
泥棒に食事を与えることになる一家。
ここで女たちがゾロゾロと寝てしまい、立花一人が応対するところがお笑いポイントのようです。
もう、まるで意味がわからない。
治安が悪い頃、ろくに施錠すらしないで金を保管していたあたりでも呆れ果てましたが、自分の家に、素性のわからない男がいるのに、高枕で女性が眠れるものですか?
翌朝、福子が立花を台所で発見するところも間抜けです。
なんで、浴衣一枚で床に眠りますか?
歩いてすぐそこにある寝室まで戻れない?
いや、話し込んでいて眠ってしまったのであればいいんです。しかし、その場合はテーブルに突っ伏したりしていないと不自然ですよね。ここで、一瞬神部さんに殴られたフェイクでもやるのかと思ったら、そうでもありませんし。
つまり立花は、台所のテーブルから立ち上がった時点で、歩いてすぐの布団にすら向かわず、倒れこむようして台所に寝たということになります。
一服盛られたん?
あるいは、神部さんと床で寝転がりながら話し合ってたん?
このあと、神部が拭き掃除を笑顔でしているのも不自然。
つまり立花は、床に耳が近い状態で、神部がたてる物音に気づかないで寝ていたということになります。
神部が、雑巾やバケツを探してウロウロしていて、元気よくお掃除しているというのに。
泥棒が入ったあとで、神経も高ぶっていたであろうに。
これがミステリならば、絶対にトリックがあるはずなんですけどね。
本作は、単なる手抜きで設定が極めて不自然になっています。
ったく、こんな風に突っ込むこちらがバカなんじゃないかと思えてきました。
どうせ、イケメンさえ画面にいればいいとでも思いながら作っているんでしょ?
一つ屋根の下に、立花と神部がいるなんてキャーッ! となる、そういう層へのアピール投入。お疲れ様です。
もう一度泥棒と見せかけて忠彦でしょ
このくだらない泥棒騒動でよかったことは、帰還兵の苦難をキャピキャピナレーションが説明したところでしょうか。
ま、良心的な既存作品と比べたら酷い手抜きではありますが。
このあとは、まとめてロケができて省エネアピールができる、二度目の泥棒シーンです。
泥棒に一度入られても、施錠を強化しなかった愚か者どもが寝ています。
はいはい、もう一度泥棒と見せかけて忠彦帰還でしょ。
なんで昼間帰ってこないの?
こんな変な帰り方なの?
と突っ込んだところで、何ら得られるものはありません。
こういうものがお笑いになると思っている、そういうチームの作品ですから。
「今までどこで何やっていたのよぉ」
この鈴のセリフ、最低最悪過ぎて脱力。
戦争から帰還できない兵隊が、どんな苦労していたかくらい想像してください。油を売ってダラダラしたとでも言いたいんですか、このバグだらけの人は。
これで武士の娘を自称しているのだから、お笑い種です。そんな酷いことを言う武士の女がいてたまるか!
「戦争は地獄や」
なんてしょうもない忠彦のセリフも入りました。
ただ書いただけ。
言わせてみただけ。
実感なんて伝わりやしません。無精髭だけで、さしてやつれてもいなければ、目だってキラキラしているのですもの。
まぁ、仕方ないですね、イケメンが爽やかでピンピンしていないと、セクシーさもイケメンっぷりもアピールできませんから。
『カーネーション』では、ヒロイン幼馴染の帰還兵がシェルショックで精神を病んで亡くなっておりましたよ。
あれからたった数年で、ここまでNHK大阪の朝ドラチームが堕落するとは……。
地獄どころか田舎ロハス天国
何度も言います。
戦争という地獄に巻き込まれたのは、戦地の兵士だけではなく日本の人々もそうでした。
それなのに、主人公ご一行のやっていたことといえば?
・山菜グルメ堪能
・盗んだ電気で川魚
・盗んだ電気で家屋に灯
地獄どころか田舎ロハス天国でした(帰阪してから屋台でラブラブラーメンだし)。
主人公ご一行に想像力なり、良心のかけらなり、同情心があれば、周囲の人々が地獄を見ていたことくらい気づくものです。
が、そんなものは一切ありません。
あとは忠彦お帰りなさいという、ただの感動と時間稼ぎです。
感傷的なBGMと涙ぐむ役者のアップを流し、子役の健気な演技を見せつけ、感動しましたぁ、と言わせるだけの演出が続きます。
「忠彦さんお帰りなさい〜」
「感動した〜」
こういう言葉をツイートを拾えば、本作好評記事も出来上がり。ちょろいもんだなぁ。
ところで、真一のことはこのまま忘れたままにするつもりですか?
ラストシーンで、神部が性懲りも無く戻ってきたことは、こちらとしては予想できます。
「せわぁない」イケメン要素を、本作が逃すわけがないじゃないですか。
このまま、デスおにぎり朝ドラを続けてゆくつもりなんでしょう。
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※『あさが来た』も『べっぴんさん』もU-NEXTならスグ見れる!
『半分、青い。』全話ほか多数の朝ドラ・大河作品も視聴できますよ。
スマホでもOKです。
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
再放送中の『べっぴんさん』は、今週、良子が、店を訪れた水商売の女性達への嫌悪感を抑えきれず失敗することと、その良子への反感から、明美との間に溝ができてしまうという展開。
シーンそのものは、確かに愉快ではない。店内での女性客達の振る舞い、自分を抑えきれない良子、反発する明美。
でも、それぞれに理由・背景があり、それは物語の中で追々明かされていく。
だからこそ、印象を持って記憶に残っているし、再放送を見れば新たな解釈もできて豊かな気持ちになれる。
「苦情が来るから」と、こういう表面的には不快なシーンを排除してしまったら、放送時点では受けたとしても何の印象も記憶も残らない。
『まんぷく』や『わろてんか』は、そういう一見無難な選択ばかり安易に積み上げた姑息な造り。「どんな物語を見せたいのか」という意識の甚だ希薄な番組だと思う。
本当に視聴者がどう感じたのかは、きちんと調べてみなければ評価できないはず。
よく言われるように、ネットで流れている感想投稿は全く当てにならない。
「視聴率が良い」と、ネット上で一見多数派に見える感想を直結させるのは危険。
ポストセブンの記事は、「視聴率が(比較的)良い」という現象に対して、後付けで理由を考えたような感じ。どうしてもこじつけたようになってしまう。
「リアリティの排除が評価された」「視聴者は身近な幸福感を求めている」といったようなことが書かれていたけれど、本当にそうだろうか。
朝ドラなので、内容云々以前に視聴習慣がついてしまっていることの影響はどうなんだろう。「積極的に好評価し、支持している」のと、「表現には不満があるが、『あさイチ』を見たいのでとりあえずつけたままにしている」のでは全然違う。
それを一緒くたに「皆が積極的に支持している」かのように書かれるのは実に心外。
まして、このひどい戦中・戦後の描写を「皆が積極的に支持している」など、おかしいのでは。
決めつけ的な記事は本当に不快。
匿名様、「チェイス」盗作の件を教えて頂きありがとうございました。脚本家を庇う余地はありませんね。芸術、作品、創造に対する良心はとうに捨てていたのですから。素晴らしいドラマを期待するなんて料簡は、この人が脚本の時点で持っちゃいけなかった。名だたる出演俳優方の事務所も、どうしてこんなきな臭い人物の脚本を進めたのか。忙しいからってチェックを怠ったらダメですよ、上手く言って断らなきゃ。背後にいるプロデューサー?が悪いって意見もありましたが、脚本家だって自分のやってることくらい分かるでしょうに。
「ちはやふる」の作者の爪の垢を煎じて飲んだらいかがでしょうか?
↓ なるほど!!!!!
羅蜜王様
泥棒ネタが多いのは、反発ではなくて、脚本家自身が盗むことに罪悪感が無いからでしょう。
泥棒行為に対して、開き直ったり、すぐ許したりは、脚本家自身の倫理観の表れだと思います。
携帯開けたら、ニュースに朝ドラ関連の項目が。見てみたら、ポストセブンがしょうもない『まんぷく』ベタ褒め記事を…
ドラマ自体の低質さもさることながら、こういうひどい礼賛記事も全くウンザリ。朝から嫌な気分にさせられる。
タイツさん
>まんぷくは、話は予想を裏切らずセリフも聞き取りやすく、数分に1回画面を見れば十分です。子供の世話しながらでも見れちゃいます。
私もま~~~ったく同じです!笑
半青のときは、BS放送の7:30までには朝食をセッティングし、15分間じっと真剣にみていましたが、まんぷくになってから8時ギリギリに起きるようになってしまいました。
ごはんを食べながら、ときどき画面をみて、なんならワッフルでも焼きながら「まだあと4分もあるのか」と思っています笑
こんな1から10まで予定調和の物語、よくお金かけて作る気になったなあと不思議な気持ちです。撮影も大変でしょうに。なんの訴えかけもなく、物語として存在している意味は全くないと思います。なくても一緒って感じです。
どんなクソドラマかと興味が湧いて、最近見るようになりました。安藤サクラさんの演技が不自然すぎて慣れません。何かに似ていると思ったら、吉本新喜劇に出てくる女優さんのしゃべり方にそっくりです。あれは敢えてそうしているとしか思えないんですが…松坂慶子さん始め他の役者さんたちも、何か大仰というか、コントみたいな演技ではないですか?
半分、青いはセリフは聞き逃したくない、表情も見逃したくない、一人でじっくり見たい朝ドラでした。が、まんぷくは、話は予想を裏切らずセリフも聞き取りやすく、数分に1回画面を見れば十分です。子供の世話しながらでも見れちゃいます。まるで、AIが朝ドラに求められる要素を分析して作ったかのようです。
支持はしませんが、そういうものと思って見てみることにします。
チェイスについての盗作疑惑記事読みました。
この問題、単なる盗作の域を越えてますね……。実際の殺人事件を追って冤罪を証明したノンフィクションの筋書き、登場人物(当然実在)、台詞を丸パクリ。筆者は被害者遺族の感情、プライバシーを尊重して映像化を断ってきたにも関わらず、「フィクション」作品だから問題ない、と公開。(まんぷくの擁護意見と同じ事を制作者側が言ってるのには呆れました)
筆者はおろか、関係者や遺族にも一切許可は取ってない。筆者は殺害シーンまで映像化したことに激怒してます。
ちなみにこのドラマ、主演は大谷亮平さんです。
この作品の脚本家(福田靖)、一年前にAmazonドラマ「チェイス」が盗作騒動で、放送中止になってます。
もともとパクリ疑惑の多い人でしたが、疑惑ではすまないほど、あからさまだったにもかかわらず、騒動についてのコメントもなく、しらんぷりです。
本来であれば、大きなスキャンダルのはずですが、朝ドラが決まっている脚本家だったので、NHKの力で大きく報道される事が無かったのではないかと、勘繰っております。
ネットで検索すれば、疑惑の域を越えているのがわかると思います。
ネット上の絶賛コメントも、そういう(NHKの)事情の上で作為的なものが多く書かれているんだと考えれば、納得できる気がします。
どんなに美辞麗句を並べても、所詮は砂の城。
半分、青いの脚本家を叩いて、まんぷくの脚本家を絶賛している人達は、ほんの一年前に盗作作品を世に出している事をどう擁護するんでしょうね。
盗作は、好き嫌いを越えた許せない行為だと思いますよ。
今まで、つまらなくて見るのを止めた朝ドラはありますが、これほど見ていて虚しくなるものはありませんでした。
離脱します。
何故この物語には泥棒ネタが多いのだろうか?
缶詰泥棒に始まり、ジェラルミン横流し、盗電、
そして本日の泥棒事件。
今日の話など、泥棒事件にせず、玄関先で行き倒れでも
話の筋に問題ないし、忠彦もまるで泥棒が侵入するかのような表現を
しなくても十分描ける内容なのに、何かが不自然。
どうしてそこまでして盗む表現を使いたいのか、
作者に聞きたくなります。
本当はこう描きたいのに、悪の組織に自分の思いを盗まれたたことへの
反発なのかとも勘ぐってしまいます。
開始当初のゼロスタート宣言から1カ月視聴して、「まんぷく」のムードと武者さんの呆れ果てた語調にも慣れてきました。
毎日更新から撤退は英断と思います。人の好みは千差万別なので、肌が合わないと思ったら離れて吉。負のエネルギーは精神の健康に悪影響ですよ。ご自愛くださいね。
私は、学徒動員で出征した一途な父と萬平さんを重ねて見ています。支え合う仲の良い夫婦像、朝ドラに求められている条件の一つかもしれません(「あさが来た」でも、お妾さんとその子どもの設定は無くなっていましたね)。それでも父がこの戦争描写を見たらガッカリするだろうなとも思います。ただ制作サイドは、戦争部分なんて1カ月でサラッと流したいのだろうな…と。キャラの人物像同様、深みのなさがこの先も続くであろう不安はありますが、なお演技派俳優たちの底力を見たいので、本編を見続けようと思います。
一点だけ、ナレーションへの批判について。幼い声を使って悲惨さをごまかすなというお気持ちは理解しています。が、「少女のキンキン声」と毎回罵倒されると、罪のない中学生の娘が「朝からお前の声がむかつく」と張り倒されているように感じます(ロリータハラスメントと勝手に名付けております、ごめんなさいね)。そういう読者もいるとお伝えし、あまり感情に走りすぎないレビューを今後も期待しています。
>鈴「今までどこで何やっていたのよぅ」
今回の朝ドラにはとっくに引導を渡していた私ですが
テレビからこのセリフが流れてきたときには
今更ながらに愕然としましたね。
脚本が酷いだけじゃあない。
演出家も、俳優も何も違和感を感じないの???
それとも武者震氏の指摘するように
何らかの大きな力が働いているのだろうか???
鈴の人物造形がとにかくお粗末すぎます。なぜ武家にしたんでしょうかね?
戦いから帰ってきた人間にあの言い草はありえないでしょう。この性格だったら、裕福な家のお嬢様育ちにした方が、まだ納得ができますよ。
彼女の背景や言動に説得力がまるでないので、製作側のコメディ&対立要素を入れたいだけっていう意図が丸見えで恥ずかしい。どなたかも書いておられましたが、コンフリクトを生む為だけの人物、うざったいです。(真田丸の薫は良かったですねえ。チャーミングで言動が出自と矛盾していなくてわがままが可愛くて)
他の登場人物も、五十歩百歩でアイコンとしての意味くらいしか与えられてないので薄っぺらいんですよね。乗り越える障害も、見せかけだけでほとんどないし。
話作りのレベルで悪い作品の典型かと。中学生の俺or私主人公脳内妄想物語みたいで気持ち悪いです。