安藤氏も鳥井氏もプロモーター型では?
人間、誰しも【タイプ】というものがあります。
得手不得手と言い換えてもいいかな。
NHK朝ドラ近作の主人公にも、当然のことながらそういう特性がありますよね。
本作は一見『マッサン』に近づけているようですが、モデルとなった主人公の性格とはまるで違う。
どちらかというと安藤百福氏は、『マッサン』では堤真一さんが演じた鴨居の大将、史実ではサントリーの鳥井信治郎氏に近いものを感じるのです。
・技術をビジネスに結びつける
・宣伝上手
・社交的で人脈がある
端的に特長を挙げると【プロモーター型】と言いましょうか。
それはそれで、素晴らしいことだと思います。
サントリーにせよ。
日清にせよ。
宣伝面で歴史に残るようなものを残してきたわけですし、売り込みが上手というのは大きな才能です。
そういうことに疎い人間からすれば、羨ましいことこのうえありません。
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そこで思うこと。
彼らはエンジニアタイプだったのか?
いや、そうではないでしょう。
「竹鶴ノート」からもわかる学究肌
一方、マッサンこと竹鶴政孝氏は、エンジニア魂があり、学究肌の人物です。
それがあのジャパニーズウイスキーを生み出した「竹鶴ノート」にも結実しています。
ドラマでもある程度把握できましたが、マッサンは最初期のウイスキーの失敗は予測できておりました。
熟成期間が圧倒的に短い――つまりは自分の目指す味からはほど遠い――そう渋っていたのです。
それでも売り出すことになったのは、鳥居氏から背中を押されたからで、失敗も織り込み済みだったでしょう。
『マッサン』は、ドラマの中でウイスキーの売れ始める時期が“二月”という、ほとんど終わりの頃でしたが、主人公の妥協しない性格と、ウイスキーという時間のかかる特性を考えれば、特に異常なことではありません。
そのことは、ニッカ側が残して発表している記録からも伝わって来まして。
説明に矛盾がなく、スコットランドの風習関連も過ちがない。
ウイスキー関連も、本場の説明と際だった差異がありません。
一方で、日清となりますと……。
一企業の記録に突っ込むことも気が引けるのですが、どうにも『整合性が合わないな』と思うことがあります。
何度も申し上げてきたように、そもそも本当に安藤氏が
【オリジナルの発明をしたのか?】
という点です。
これもある意味『まんぷく』効果。
本作がなければ、疑いのまなざしなんてそもそも向けませんでした。
いいんですよ。
自社の歴史を少しぐらい盛っても、それは宣伝です、自由です。
ただ、それにしたってもう少し丁寧に整合性を持たせるべきではないでしょうか……と頭を抱えたくなるのです。
そのことを皮肉にもしみじみと感じてしまうのが、『マッサン』のニッカと比較した時なんですわ。
『まんぷく』最大の失敗点。
それはプロモータータイプのモデルを、無理矢理エンジニアタイプにしようとしたことではないでしょうか。
そもそも無理があるんです。
絶対に、コレは無理がある。
鴨居の大将タイプの安藤氏をモデルとした主人公と、エンジニアタイプの脇役を組み合わせて実際の出来事に即していれば……もっと面白かったんでしょうね。色んな無理も生じなかったでしょう。
そうできなかった理由は何なのでしょうか?
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文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
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下の「匿名さん」とは別の人間です(笑)
匿名さんがリンクされていた上村某氏のコラムを読みました。前作下げもイラっとしましたしたが、何だかネットのあちらこちらから拾ってきた感想を繋げ合わせただけのような気がします。
絶対にこちらの武者さんのレビューからもパクっていますよね。
こんな人でもお仕事できるんですねぇ文春オンラインって。
潮目が変わってよいしょ記事以外も出てきたとは言え。こういう記事は最悪。前作アンチが如何に馬鹿かを証明してる。
自分の見る目が無いことを認めるのが嫌なあまり、「今作もつまらないけど、前も駄作だよね!」と最初に主張する姿勢、見苦しい。前作を偏った目でしか見られずにdisる時点で、見る目の無さは証明されてる。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190213-00010711-bunshun-ent
「えーい! つまらん! つまらん! つまらん! 時がないのがわからんのか!」