なつぞら106話 感想あらすじ視聴率(8/1)仲のキアラに恋してる

坂場くんの家庭環境

坂場も喜びを見せ、映画ができたら普通でない挨拶をすると誓います。

ようやく、まともな結婚前の流れになったなぁ。
昨日はなんだったのやら。順番が逆なのか?

しかし、なつは不安そうです。
戦災孤児という身の上が、相手の親にとってマイナスにならないか。千遥のこともあるわけです。
あの辛い話は、なつとの対比としても機能しました。

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「どんな過去だろうが、ゴジラだろうが、大丈夫」

坂場よ、またちょっとズレたことを言いおって……女性をゴジラにたとえて、失礼だと思わないこのズレっぷりよ。
そこはかぐや姫とかあるでしょ……。

坂場は言い切ります。
そんなことでゴタゴタ言う親ではないと。それは想像つきます。のびのびと育てた結果がこう来た。

ところが家庭環境は想像以上のインテリ一家でした。

父:考古学専門の大学教授

 

母:師範学校卒、教師。結婚時は専業主婦

 

長兄:医者、田舎の診療所にいる

 

二兄:弁護士、国選弁護人ばかり

 

姉:教師

ありのままの二人見せるのよ〜

亜矢美もびっくり。
ちょっといろいろある咲太郎も、これではプレッシャーを感じかねないと心配しますし、なつも驚いています。

なつはそういうところは、知らなかったんですね。
モモッチは調べていましたが。

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なんとなく……坂場の家庭環境が推察できてきました。
彼の言葉通り、ぶっとんでいるというか、自由主義だったのかもしれない。

これがなまじ長男ならば、親も我が子の奇行に悩んだかもしれませんが。
三男で末っ子だから、厳しくするよりも、伸ばして育てたのではないかと。

でもそれが悪かったとは、思えないのです。
無理矢理厳しくしすぎていたら、スポイルされかねない性格でしょう。

これは【表裏比興】枠の夕見子もそうで、柴田家の寛大さがプラスに出ています。

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きっと彼女を潰していたはず。
ありのままの生き方をさせるのがやっぱり良いのです。

※ありのーままのーむほんみせるのーよー♪

坂場家そのものが、放任というか社会規範逸脱傾向があるようです。

医者や弁護士といっても、ステータスにこだわらず、金が全然ないというのも、困っている人を助ける方向に向かっているためだとか。

それをズバリと「金にならない」と笑いながら言ってのけるあたりが、嘘がない天然果汁めいたものがあります。

前作****の「人の役にたつ!」というフレーズは、極めつきの嘘臭さ連続でした。

・ぼったくり価格

 

・品質を改善するのではなく「クレームをつけられない病院食にすればエエ」という外道発想

 

・大学教授お墨付き、セレブによる宣伝といった、肩書きを前面に押し出す

 

・ネトゲ廃人画伯の絵の価値を、価格ではかる

 

・広告でセレブになることにこだわりを見せる

 

・マウンティング大好き志向

これらと比較すると、嘘のなさがわかるでしょう。

そう語りあう二人を見て、亜矢美はこう言い出します。

「私はお邪魔かな?」

「そんなことないです!」

「そんなことないです!」

「真面目に答えないでよ〜」

そう茶化されつつ、電車がなくなるし、明日も仕事がありますからね。
坂場は帰る準備を始めます。

「お代はいいから! 志ある貧乏人から取れないよっ! そのかわりなっちゃんをお願いよ。泣かせないでね」

亜矢美にそう言われながら、坂場は帰るのでした。

亜矢美はしみじみと言います。

「なっちゃん、今が一番綺麗っ!」

「知りませんよ〜!」

「おめでとうっ!」

亜矢美の祝福に、もう本当にホロリとしてきます。
泰樹一行にも教えたいけど、それは先のお楽しみで。

しかし、おかしい。こんな、ほのぼのカップルでよいのでしょうか?
不穏さが足りませんぜ……。

大変だよ、こりゃ

いざキャラが決まっても、映画制作は遅れます。
坂場はダメ出しの厳しさ、スケジュール進行の遅さに特に反省していなかったぜ!

下山には、アクションをごまかすなと迫っています。

「そうかなぁ〜?」

これは下山が、こう受け流せるからなんとかなっているのであって、キレるタイプなら荒れていますよ。
まぁ、そこはなんとかなりまして。

昭和41年(1966年)。
『神をつかんだ少年クリフ』がいよいよ公開されます。

春の予定が、夏の7月なのはよいことなのか、そうでないのか。
大杉社長が渋い顔をしていそうですね。
もちろん映画がヒットすれば問題ないワケですが……。

スクリーンを見つめるなつ。

観客席は空席ばかり。
その少ない観客も、居眠りをしております。

つまりこれは、不入りッッッッ!!

父も、思わずこう言うしかありません。

なつよ、大変だこりゃーー。

ありのままの姿が受け入れられるのか?

また『アナと雪の女王』を持ち出したわけですが。

あれも、あのレリゴー♪ だけでは終わらないんですよね。

エルサは力の解放、ありのままに生きることを選んでウキウキワクワクしていたわけですが。それでは終わらなくて、社会性への適応を学ぶ必要がありました。
エルサの場合、力の暴走で大迷惑をかけた前提があるわけです。

坂場と神地もその傾向があります。
才能はある。けれども、言動の順番が違いますし、攻撃性も結構あるんです。

暴れることで、なつは疲れ切っていました。
エルサほど見ていてわかりやすいものではありませんが、アナが必要なんですね。

エルサだって、あの能力でスケートリンクだの雪だるまを作るのは、もったいないといえばそうです。

ただし、一歩間違えるとエルサはこうなりかねません。

『X-MEN』のエマ・フロストとか。

『ジョジョの奇妙な冒険』第5部のギアッチョとか。

能力は氷と炎で正反対ですが、『ゲーム・オブ・スローンズ』のデナーリス・ターガリエンは制御失敗でしたっけ……。

※やりすぎだ……

今回、ものの見事に映画は失敗します。
これも制御失敗の教訓なのでしょう。

あれはエルサのせいで、ガチガチになったアレンデールなのかも。

再チャレンジすること。それも大事!

ちなみに、この『アナと雪の女王』評価につきましては、北村紗衣氏『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』を参考にさせていただきました。

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暴れ馬を制御する乗り手もすごいぞ!

坂場系の、暴走するクリエイターは実際におられるでしょう。
本人の天才性ばかりが脚光を浴びますが、彼らも実は名パートナーあってこそ、その活躍が残ります。

いろいろなタイプがいて、暴走制御系を意図的に出してきた感があります。

シャーロック・ホームズに対するジョン・ワトソンですね。
あれも、ワトソンが記録に残さなければ、活躍が世に出ていたかわかりません。そういう設定です。

名門大学を出てしっかりした経歴、すさまじい頭脳持ちなのに、アヘン窟で埋もれるダメ人間であった可能性は否定できません。
原典からして、割と性格破綻気味ですので……なんせアヘン中毒だもん……。

だからシャーロック・ホームズは19世紀の英国に生まれた! 名探偵、渇望の時代

アヘンにみる英国と麻薬乱用の恐ろしさ~ケシを吸ったらサヨウナラ

実は人間的に割とダメだった、シャーロック・ホームズ!
そういう観点は、BBC『SHERLOCK』でクローズアップされた感があります。決定打ですね。

それとセットで、ジョン・ワトソンの寛大さとタフネスがすごい! となっています。

軍医だし、従軍経験あるし、腕っ節も強いし、賢いし、忍耐強いのです。
ホームズがいろいろすっ飛ばして「こんな基礎的なこともわかんないの? ハァ〜」と愛ある塩対応しまくっているだけで。

※冷蔵庫に生首を入れる同居人に我慢できるだけで、すごーい!

変人を制御できるものは、ある意味変人以上にすごい!!

なつもその境地に突っ込んできました。
十勝編や東京編序盤では、なつの癖の強さもありましたので、なつが支えられる話かと思っていたのですが。

なつが暴れ馬を抑える話になってきました。
そういえば、なつの乗馬シーンが北海道時代にあったっけ……。

牛や馬を相手に生きてきた。
そして泰樹、夕見子。そういうコントロールを学んできたなつであればこそ、坂場をなんとかできると考えると、納得感が湧いてきました。

坂場は、本気でなつの出してくる教育的指導に「ぎゃふんと言わされている」のでしょうし。
神地みたいな奴から学ぶと、坂場の暴走傾向が強化されそうですし。

そういう意味でも、なつと坂場はよい組み合わせだと思えるのですね。例えばモモッチあたりだと振り落とされるでしょう。

そういえば、前作****において、ダメ出ししない「内助の功」はおかしいと指摘したのですが。

前田利家の妻・まつあたりも、
「そんなドケチなことで、配下がついていくると思ってんのか、このスカタンがーッ!!」
レベルのダメ出ししてましたもんね。

夫唱婦随だけでは成立しないのです。

まつ(利家の妻)は戦国一の女房!槍の又左を百万石に押し上げる

そういう意味でも、本作の醸し出す乱世感が納得できました。

別に男女だとか、夫婦だとか、それだけでもない。
伊達政宗の場合は、家臣団や母が制御しておりますよね。

声に出して読まないで!伊達政宗の手紙が本人に気の毒なぐらい面白い件

相手が制御不能になって、ジョン・スノウみたいに刺したら……それはもう手遅れなのよ。

本作は、暴れ馬セラピーにも突っ込んできた感があって、興味深いのです。

これは朝ドラ初ではなくて、『半分、青い。』でもそういう傾向があったものです。
2年連続ということは、NHK東京には信念を持って、このテーマに取り組みたい気持ちがあるとみました。

素晴らしいことです。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※北海道ネタ盛り沢山のコーナーは武将ジャパンの『ゴールデンカムイ特集』へ!

【参考】なつぞら公式HP

 

4 Comments

こけにわ

 武者さん、楽しく読みました。
坂場君より、なつ。
シャーロックより、ワトソン。
変わった天才がいたら、
理解者を探す癖が私にはあります。
自分をもて余す個性の持ち主が、
運命の理解者と出会えた時は、このお話良かった、って安心なんです。
 その意味では、リスベットは悲しいです。かっこよくて強いですけど。
 くじけないで生きれば、そんな出会いがある、活躍の場がある、そうであって欲しいです。
 坂場君が末っ子なのも納得です。
さぞ可愛がられて育ったのでしょう。
気持ちは言わなくても伝わっている、って思っているところ、平気で駄目出しばかりできるところ、末っ子です。
(私が会った末っ子がそうでした、羨ましい。)
長女は私がしつけなきゃ、って思ってしまう。うん!わかる。
ワトソンが怒る時も怖かったし、面白かったなあ。
まだ前途多難な二人、頑張れ~。

いししのしし

今日のレビューの通り、不器用な二人の結婚を察知した亜矢美はとってもチャーミングでしたね。ナチュラルな演技の山口智子さん、素晴らしいです。歳を取っていくと、人生にはこんな素敵な経験があるのだよ、と教えてくれますね。

あしもと

今回のアニメのモデルは「太陽の王子 ホルスの大冒険」でしょうか。

見たことはないですが、前に宮崎駿さんがヒルダという女の子のキャラ造形について、その後の宮崎アニメのキャラ造形を語る流れで語っているのを読みました…内容うろ覚えなので、書き込みは控えますが

本日の神地さんの恋で思い出しました。
また読みたくなりました。

まめしば

NHK東京朝ドラ班は世界と未来に目を向けているのかもしれませんね。
これからのAl時代、勝ち組になるのは坂場や神地のような『才能に恵まれて社会に適応した”個性の強い脳”の持ち主』であり、そんな彼ら・彼女らを『大勢共同体内部に揃えているか』が、繁栄と衰退の鍵になりますから。
あとは我々とは全く価値観の異なる外国人が国内に大勢増えるということも。
「お前ら!こいつらを今からよく見て慣れておけ!!そしてこいつらと共存共栄するために変わるんだ!!」
「空気を読んで―とか言ってたら、坂場のような人材をヨソに取られて衰退する時代がもう来ているんだよ!!いや、もうすでに流出しているっ!!今からでも自分たちが変わって食い止めるんだ!!」
こう考えているのかもしれません。

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