なつぞら133話 感想あらすじ視聴率(9/2)魔王が男女で降臨だ

昭和48年(1973年)夏。
ついに『魔界の番長』の放映開始!

「ウアアアアアア!! 悪を持って悪を制す、魔界の番長、ここに見参!」

声優さんも熱演しているし、作画もいいし、これは結構本気で見たくなるんですよね。
公式サイトの『ヘンゼルとグレーテル』も、全編作って欲しいと思いました。

『半分、青い。』の、鈴愛が描いた設定漫画も面白かったんだよなぁ。
アニメだと手間がかかるとはいえ、そこを見たくなっちゃうほど。まぁモデル作品でいいって話でもありますが。

が、しかし……。

「優、どうしたの? 見ないの?」

「怖い。見たくない!」

優はダメでした。

神っちは大人になったの?

『魔界の番長』を娘が見てくれない。
だからといって、我が子を叱るわけにはいかない。

子供の意思を尊重するからこそ、気が重たいなつです。

でも、なつはまだ優だからいいんでないかい。
父と祖父の搾った牛乳を全否定していた、夕見子もいたじゃないですか。結局、本人も牛乳販売をしているから、もうあいつは諦めろって話ではあるんですが。

会社に行くと、神っちに声をかけられました。そして二人は、中庭の噴水に。

「昨日の放送、見た?」

「日本のテレビ漫画はどんどん酷い方向に行くな!」

慰める気が全くねぇ!!
むしろダメ出し――。まぁ、モデルがあの人だもんな。言うことがいちいちキツイもんな。

アニメ界のレジェンドって、言動が割ときつくて、最近のアニメに物申す方が多いんですけど。その辺の態度に反発もありますけど。

彼らに情緒ケアを求めてどうするんだい?
そういうのは、タップすれば笑う美少女やイケメンが出てくるゲームにでも求めましょうよ。

自分が好きな人は、自分にとって気持ちいいことだけを言うはずだって、誤解しておりませんか?
生身の人間は、絵でもプログラムでもありません。

それに、彼らはああいう性格だからこそ、傑作を生み出せた部分もあるでしょ。

なつもさすがに引く。
それでも神っちは、こうだ。

「作画室で言わないだけ大人になったんだよ」

うん、まぁ、うん……。
新年会で、社長に対してイッキュウさんともどもキレかけてたもんね。

なつぞら103話 感想あらすじ視聴率(7/29)謀反の種は蒔かれたか?

「ヒットするとは思う。作品としてはよくできてた」

おざなりなフォローをする神っち。
なつは、娘には受けていないとこぼします。もう見てくれないって。

「なっちゃん、俺も辞めるよ」

「無理して見なくていいよ……」

「ここを辞める」

ドヤァ……。
このままでは映画はダメだと危機感を語り出す神っち。

映画は当たっているとなつは言うのですが、それはあくまで『東洋漫画カーニバル』の広報戦略だと返答します。

おおおう!
モデル企業を思い切りダメ出しとは……。

◆東映まんがまつり

広い世代が、楽しみにしていた。今も人気のあれですよ。
ワクワクしながら、親戚や友達と見に行った、そんな思い出ですね。

「子供は漫画映画の映画版を求めているだけなんだ」

あー、そういう構造ですよね。
あのいつも見ているアニメの映画版が見られるんだ〜っていうノリ。

そういうモデルを真顔で殴りに行く本作ってなんなんだ!

手塚プロに喧嘩売っていた時点でも、ビックリしたんですけど。

なつぞら97話 感想あらすじ視聴率(7/22)鉄腕アトムに斬り込んで

神っちの懸念は、売れっ子として、その腕前をテレビ漫画に回されること。

「どうせやるなら、下山さん、イッキュウさんとやる!」

ドヤァ……。なんなんだよこいつは!
しつこいですけど、まぁ、モデルが彼だもんね。

神っちは、そこまで出番も台詞も多くはありませんが、出てくるたびにギラギラしていて、圧倒的な存在感です。

魔王は二人いる

なつの脳裏に浮かぶのは、マコプロの面々です。
あやしい雰囲気の中、マコが誘ってきます。

「ぜひいらっしゃい、ふふふふふ、ははははははは!」

「世界があっと愕くような映画を作る! そのために独身を貫いて、仕事をやってきたんだ!」

神っちは、上杉謙信じみたことを言いだしました。
なんなんだ、こいつ。この一点だけでも、あのレジェンド以上の変人かもしれない。彼の妻は、結婚後引退したアニメーターだもんね。

『風林火山』の上杉謙信にも驚かされっぱなしでしたが、こういう濃いキャラは大森氏の得意分野なのでしょう。

Gackt起用でザワついた大河ドラマ『風林火山』名作だったことを再確認

なつも、その濃さにちょっとついていけてない。

「神っちなら、きっといい人、現れるわよ」

「そこを慰めてどうすんだよ!」

神っちは、思わずそう言い返します。
自分が圧倒的な変人であることに気づいてないのね。

来年はこの調子で大河『麒麟がくる』の織田信長とは期待度大。そんなこんなで【魔王】と彼を呼んできましたが。

マコさんの【魔王】も、公式認定されましたね。あのレジェンドが男女分割されてませんかね。

で、ここで独身アピール。
マコプロには、モモッチと女の魔王がいる。

いい人どころでない、何かかがいるんでないかい?

神っちが『魔界の番長』を嫌っているのも、同族憎悪でないかい?
本物の【魔王】はこんなもんじゃねえ、っていうね。

帰宅し、なつが神っちのことを話していますと。イッキュウさんはこう来ました。

「魔王に魂を売れば?」

おいっ!
それから、彼らの考えているアニメのことを話し始めます。

それは『大草原の小さな家』。
って、ドラマ版が再放送中じゃないですか〜。

◆大草原の小さな家

これはデジタルリマスターもいいんですけど、お父さんの声が森川智之さんなんですよね。

声優って本当に命を吹き込むんだな〜と思う名演なんですわ。
森川さんは、ティリオン・ラニスターも最高でした。

でも、そういう都合だけじゃないんでしょうね。

明治北海道を舞台とした『ゴールデンカムイ』は、西部劇要素が入っているなんて言われていますけれども。

アメリカの開拓。北海道の開拓。共通点はあるんです。
開拓魂を持つなつにはピッタリの題材と言えます。

だからこそかもしれない。
イッキュウさんは、そのためにはなつの力が必要だとも思っているって。

「マコプロ、一緒にやってみないか?」

ズキューーン!

なつはドキドキしますが、そう単純なことでもない。誰もがみんな神っちにはなれません。

仲さんを裏切ることはできない。なつはそう言います。

労働組合云々が言われていますけれども、本作の場合、仲となつの関係も非常に重要でして。
なつがイッキュウさんや神っち並のムーブで、仲を蹴り飛ばして移籍したら、どんだけバッシングされるか、ってなもんですよ。

辞めても叩かれるし、辞めなくても叩かれる。
メディアコントロールするほど暇じゃないし。

もう前に進むしかないんじゃないかな?
それが開拓だべ。

「辞めるとしたら、アニメーター。少しでも、優の側にいてあげたい……」

なつはそう言います。

「そんなにやる気を失っているのか……本、置いとくから。暇あれば読んで」

おおおいっ!
いいいい、イッキュウさんよぉぉぉ!

そこは、セオリー通りならば、母の愛がどうこう言ってイケメンスマイルでしょぉ〜ッ。

って、イッキュウさんに、そういうセオリーを期待しても無駄なのよ。
だがそれがいい(ニヤリ)。
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