なつぞら155話 感想あらすじ視聴率(9/27)終わりなき成長とは

照男は力なく言葉にします。

「俺なんかダメだ……」

「そんなことはない。よくやった」

泰樹はここから、叱咤激励のような、彼自身の生き方のような、そんな言葉を告げるのです。

「一番大事なことは、働くことでもない。稼ぐことでもない。牛と生きることだ。よくやった、ご苦労さん」

これを聞いて、なつは笑みを浮かべます。
じいちゃんが好きで、その人生から開拓者魂を伝えられたから。

そんな笑みです。

ただ、照男の胸には何かが刺さったことは考えられます。

天陽の残した絵と畑と

翌日、なつと泰樹は天陽の畑へ。
靖枝が出迎えます。

「大変でしたね」

「はい……」

彼女は子供たちと、荒れ果てた畑を復旧しておりました。

山田正治とタミは、家の片付けをしています。
アトリエで天陽のあの馬の絵が無事であるのを見て、彼らは喜びの声をあげます。

「よかった! なんとか守れて!」

「天陽を!」

我が子を抱きしめるように、馬の絵を撫でる両親。
彼はまだここにいるのです。

靖枝は畑の現状を見せています。

「畑はこの通り。でも芋は残ってます」

水浸しで、売り物にはならない。
けれども、デンプンには使えるかもしれない。そう見通しを語るのです。

「天陽が守ってくれた……」

「はい」

靖枝は泰樹の言葉に同意します。

「わしらも手伝う」

「なつさん、ありがとう」

「なんも」

「陽ちゃんも喜んでいます」

靖枝の言葉に、なつはあの道産子の言葉で返します。やさしいね。

「あの、なつさん。なっちゃんって呼んでいい?」

「当たり前だべさ、やっちゃん」

「みんなでがんばるべ!」

二人はそう言葉を交わします。天陽が二人の友情を築き上げてゆくのかもしれませんね。

なつぞら134話 感想あらすじ視聴率(9/3)涙も号泣もない 遺影とのリアルな再会

なつの怒り。
天陽の、土に勝ちたい思い。
それを受け止めて、泰樹が耕したこの畑。

荒地が開拓され、美しき里の風景になりました。
その畑で、泰樹、なつ、天陽の家族が働いています。

あのとき泰樹が贈った農耕馬。
畑を耕す馬を、天陽は描き続けました。

なつも馬をアニメにしました。
天陽の馬への想いは、『大草原の少女ソラ』のレイにも引き継がれています。

あの開拓から、始まったものが広がり、繋がってゆきます。

この里を、美しき我が里の風景に変えるのじゃ!

なつぞら11話 感想あらすじ視聴率(4/12)「この土に、勝ちたいよ、くそっ!」

やっと会えた。
そう喜びを語るソラに、会えなかったけれどずっと一緒にいたと語ります。だからこそ、夢を叶えたのだと。

なつぞら153話 感想あらすじ視聴率(9/25)【普通の家族】という呪縛

なつよ、また大事なものを受け継いだな――。

そう父が語る中、いよいよ明日は最終回です。

終わりなき成長はあり得るのか?

インフラ停止で泰樹無双か?. と思っていたら、やはりそうでしたね。
彼が元気そうに思えるのは、危難に際して気力を燃やしているだけなのです。

それが燃え尽きたら、どうなるのか。最終回を見てから考えてもよいことでしょう。

なつぞら150話 感想あらすじ視聴率(9/21)思えば剛男から始まったんだ

最終週になって、やはり本作は心の底から恐ろしいと噛み締めています。

イッキュウさんのこの言葉。

「規模を拡大すると、終わりが見えなくなるのでは?」

あの場でなつが止めたのは、暴走抑制ではあるけれども、象徴的だとは思いました。

これって、日本の高度経済成長、そしてこの世界が直面している問題そのものではありませんか。

ともかく投資して、経済が上向きで成長していくことを前提として、日本のあの時代は前へと突き進んでゆきました。

その結果のバカバカしさ、崩壊したあとの苦さは、『半分、青い。』に引き継がれます。

鈴愛と律は昭和45年(1971年)七夕に生まれました。優や千夏と同年代です。
優と千夏も、サンバランドやディスコの時代に青春を味わい、その後の終わりなき不況を生きてゆくわけです。

半分、青い。14話あらすじ感想(4/17)ぎふサンバランドでガンバルンバ~♪

そう考えると、あの照男の理論の怖さにゾッとさせられませんか?

観光客でホクホクしている雪月にだって、やがて客は来なくなりかねない。

◆‪国際一般:訪日客減 人気の北海道、対馬の観光に打撃 中国、台湾からの誘致目指す動きも – 毎日新聞

なつたちの後輩にあたるアニメーターも、賃金不払いに泣かされるかもしれない。

‪◆アニメーターの労働環境、若手には苛酷 キャリアを積めば変わることも…(調査結果)

咲太郎が夢見たように、声優はアイドルになる。スターになる。
その一方で、下劣なセクハラの被害にもあいかねない。

◆‪ユーザーの悪質な投稿が問題に 声優の上坂すみれが2年ぶりにSNS始動

最終回がどうなるのか。
あらすじは見ないけれども、今日の回だけでも、恐ろしい問いかけを感じます。

「規模を拡大すると、終わりが見えなくなるのでは?」

この問いかけを、昭和の後半にしていたらば?
もっと別の現在と未来があったのではないかと。

高度経済成長神話、終わりのはじまり

ここ数日、ずっと書いてきたことですが。

朝ドラの高度経済成長神話の白々しさは、本当にバカげているなぁ〜とは思っていました。

特に近年のNHK大阪。

万博ムードで盛り上げるだの。高度経済成長だの。アメリカに負けへんで!  だの。

『あさが来た』は時代がずれてはおりますが、あれだって時代の切り取り方から逃げを感じます。
日露戦争後のきな臭さ。大正デモクラシーの崩壊。その結果が昭和で炸裂する。そこへ入る前で終わりますからね。

あさが来たモデル・広岡浅子69年の生涯をスッキリ解説!銀行・保険・女子大などを手がけた女実業家の素顔

日比谷焼打事件で戒厳令が発動! 数万人の集会が暴徒化してタイホ者2,000人

日露戦争は勝利に非ず!? ゴールデンカムイの帰還兵たちが翳を背負うのはナゼ

それでも『マッサン』と『べっぴんさん』にはまだ誠意があったものですが。

竹鶴政孝(マッサン)とリタ 史実の生涯を追う!ウィスキー作りに命を賭した夫婦の愛に感涙

朝ドラべっぴんさんモデル坂野惇子◆ファミリアを創業したお嬢様の痛快ビジネス道

劇中、さして有能とも思えない、むしろダラダラと仕事をしている無能な登場人物たち。
それなのに、ホイホイと成功してハラスメント三昧を謳歌している。

ここまで邪悪な作品はどん底の『わろてんか』と****くらいではありますが。

吉本興業の歴史 何がどう凄い?明治時代から笑いを追求してきた創業者哲学

要するに、脱亜入欧だの。
高度経済成長だの。
日本スゴイ神話とべったりしていたということ。

平成の不況を描いたものの、いろいろと雑で失敗した、そんな『純と愛』ショックはそこまで大きかったのかと考えさせられたものです。

※何度でも言いますが、個人的には結構好きです……

でも、やっとそれも変わるかもしれない。

さんざん言ってきた通り『半分、青い。』には平成を生きるリアルな苦しみが詰まっていました。

だからこそ、神経を逆撫でされたアンチの執念が半端なかったんだな!
そう納得できています。

結局ね。
聞きたくないんですよ。

不景気に苦しむ世代の現実がいかなるものか。

100円ショップで働いているだの。
シングルマザーが苦しんでいるだの。
高度な技術を持つエンジニアが、部署ごとつぶされて埋もれているだの。

んなもんいらん!  聞きたくもない!  とばかりに現実逃避してしまう。そのうえで高度経済成長ファンタジーでうっとりしたい層。

そういう世代の顔色を伺って生きていけば、とりあえずいじめられなくて済むと考える層。

そういう人々の存在を、『半分、青い。』は炙り出しました。

そして『なつぞら』では、さらに深いところへ迫ってきた。

「あのとき正しい選択を示していたら?」

そう鋭く突きつけているのです。

◆グレタさん演説全文 「裏切るなら絶対に許さない」涙の訴え

あなた方は、私たち若者に希望を見いだそうと集まっています。よく、そんなことが言えますね。あなた方は、その空虚なことばで私の子ども時代の夢を奪いました。

それでも、私は、とても幸運な1人です。人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです。

なのに、あなた方が話すことは、お金のことや、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よく、そんなことが言えますね。

信尹「また読まんでいいタイムか」

もうギスギスするのでいい加減にしたいのですが、すごくナイスな記事があったのでつい。

◆「浮浪児でよかった」『なつぞら』のセリフに視聴者から批判 “両親が亡くなってよかったの意味に”の声も|ニフティニュース

まず、こちらから質問しますが。

この「浮浪児でよかった」ですが、実際の彼らの証言や戦中派の声を聞くなり読むなりしたことありますか?

悲惨な経験をしたのに、千遥のようなことを述べる方はおられます。

それはそうしないと、心理的な整理ができないから。
それゆえの悲しい防衛的な心情です。

こういうことを言う人に、
「両親が死んで喜んでいるんですかぁ?  ひど〜いw」
と問いかける人がいたら、ただの無神経な奴ですよね。

問:姉・なつに対して「浮浪児でよかった」と述べる千遥の気持ちを述べなさい。

答:両親が死んで嬉しかったから。

はい、この回答で何点もらえるか――本気でこんな回答をしていたのならば、国語の成績はお察しください案件です。

作家・山田風太郎氏には『戦中派不戦日記』という著作があります。

ナゼ不戦か?
徴兵検査に合格できず、医学生であった彼は出征していないから。

彼は空襲や凄惨な戦時下の記録を残しつつ、出征していないから不戦だと自嘲しているのです。
戦時中、死すら見ていないという旨のことすら言っております。

でも、これは状況的に事実とは到底思えないのです。

「そっかぁ、山田風太郎って戦争と無関係で呑気に暮らしていたんだねえ〜」
と、このタイトルに対して述べたら?
ただの無神経なアホ扱いで終了です。

東京の悲惨な境遇でも、人の肉を食うような戦地よりはマシだ。
沖縄も。
原爆投下も。俺は見ていない。
こんな俺は不戦だよ――。

そういう鬱屈なんです。

彼の世代ですと、同年代は戦死者が多い。
生き延びただけでも、サバイバーズギルトを抱える。だからこそ、そういうことを口にしてしまう。

千遥もそうでしょう。

生き延びたからこそ、浮浪児になれた。そういう読解力は持てませんか?

こういうことを書いている視聴者からは、戦争について学ぶ気すらないどころではない。戦中派のイタコになりきってドラマを叩くという、どうしようもない心理が見えます。

それと、別の心理も見えてくる。

戦災孤児のような気の毒とされる人は、メソメソぐずぐずとしていなくちゃ可愛くない。同情できない。
千遥のように自立するなんて、むかつくんでしょ?

移民がスマホを持っているだけで叩いたり。

車椅子ユーザーが旅行に行くと怒ったり。

ベビーカーの母親の態度が悪いと絡んだり。

社会的弱者はいつまでもメソメソして社会の隅で生きていけ――そういう深層心理です。

そしてこの千遥叩きの構図は、おもしろいことに『半分、青い。』の時もあったんですよ。

あの場合、ユーコの被災死をめぐり、脳内被災者を捏造してまでドラマ叩きをしていました。

彼らは実際の被害者を盾にしてアンチ活動をする、そういう心根の持ち主なのでしょう。その自覚すらあるのかどうか。

・一久も嬉しそうに『おじいさん、ただいま』と声を掛けましたが、泰樹はスルー。

→これは点だけ見て線を繋がない典型的な意見。前後のシーンを見れば、加齢により泰樹の反応ができないだけということはわかるはず。
そういう演出を「スルー」して、笑っているだけなのは誰でしょう? なつもそれをただ笑うのではなくて、泰樹の老齢に衝撃を受けておりました。

・一久が服の上にアイスを零し、なつがそれを呆れたように一瞥するというシーンもありました。

→*ちゃんみたいにヒロインが奇声を脳天から発して踊りながら反応しないといけませんか?  それとも夜のお店お姉ちゃん反応?  タップするゲームキャラみたいなリアクション?  それがないと冷たいと思っちゃうのかな?  女性がスマホを見ているだけで、自分を無視していると被害妄想をこじらせちゃってませんか?

‪◆「歩きスマホ」の女性に体当たり=傷害容疑で49歳男逮捕-警視庁:時事ドットコム

で、これです。

・また、子どもたちが搾乳する際には、『僕もやってみたい』と言う一久に、なつが『やめたほうがいいと思う』とピシャリ。

→この記事や反応を見て、ハイファイブをするNHK東京の誰かが想像できるなあ。そうなるよな、やっぱりな、って。まさしく典型的反応! それも「孔明の罠」で想定範囲内でしょう。

なつは、イッキュウさんがさんざん危険行為をする様子を見てきた。
そして牛の危険性を知っている。
ましてや子供が二人もいるからこそ、ああいう反応です。

やっぱり*ちゃんみたいに脳天から奇声を発しながら「イッキュウさんによるぅぅ、さくにゅうぅぅぅですぅぅぅ〜」と踊らないと、かわいいって認識できないのかもしれませんね。

・視聴者からは、『最終週なのに理解しあえてない夫婦?』『娘婿蔑ろにしすぎでしょ…』『あれだけ家事も育児もやってもらってたのにこの扱い?男女逆だったらモラハラでもっと叩かれてる』というブーイングが多く寄せられていました。

→いや、イッキュウさんって**さぁんみたいに、俺を立てろ教祖じゃないし、本人が楽しそうでしょうよ。満足しているしょ。むしろ叩いている側が、無意識的にモラハラぶちかましていますね。

それをああだこうだ、普通の枠に当てはまらないからって。ちょっとは冷静になりましょう?

娘婿の扱い云々ならば、剛男の方が露骨に最弱枠だし、入り婿ですからね。

「家事と育児をやってもらった」って、それは両方女だけのものと誤解している時代遅れ思想だし。
イッキュウさんは、家事や育児を楽しんでいましたよ。

むしろこれだ。

『最終週なのに理解できない視聴者?』

なつは、イッキュウさんを理解している。

こういうことを言っちゃう理解が浅い人が、イッキュウさんの近くにいたら?
最悪大事故が起きます。

**さぁんと*ちゃんのほうが、理解できていない感ビシビシでした。

「さすが*子だ!」
「*ぅあんぷぅえいすぅあああ〜ん〜」
って、なんじゃ、こりゃ。
そもそもあの夫妻モデルは、法律上婚姻すら成立していませんでしたからね。

で、ここからわかることは?

【NHK東京はメディアコントロールをしない】

・叩き記事の論調、掲載メディア、ライターが『半分、青い。』と一致している

・それに作中で反論していると思わせる部分も

・叩きニュースにしても、致命的なプロットホールを見つけられてはいない。クレーマー視聴者投稿を切り貼りして作るだけ

・女叩き論調が好き。それでも二世やバックがある枠は避ける

【NHK大阪はがっつりメディアコントロールをしている(少なくとも昨年)】

・提灯まみれです。同じ論調で毎日昼には光り始める

・レビューサイトやSNS投稿に溢れるアンチ意見はスルー

・だけならばまだしも、視聴者の生命にすら危害を及ぼしかねない悪質描写すらスルー(盗電、爆弾密漁、有毒ガマガエルの食品利用、天ぷら鍋の加熱放置、病院内での危険行為の数々、負傷者の労働、高齢者酷使等)

・提灯にせよ、語彙や文意が滑っていて、3行でまとめられるものを無理矢理水ぶくれさせていてひどい

そして嘆かわしいことに、視聴者すら気づかない。
で、枕詞のように朝ドラの話題となるとこう言いだす。こういう書き出しの記事、一体どれだけあったかってこと。

NHK東京の『半分、青い。』が酷かっただけに……

以下は、実体験ベースの会話例です。

「朝ドラといえば、『半分、青い。』と『なつぞら』は酷い駄作らしいね」

「どのへんが酷いの? 興味あるんだけど」

「被災者を侮辱したんだって? 戦争のことも」

「『わろてんか』では関東大震災直後、被災地でしょうもねえギャグを飛ばす奴がいたっけ。震災で関東の芸人を囲い込むチャンスを得たように見えたし。『****』では、空襲被災者はじめ戦死者を小馬鹿にするような描写まみれだったけど。おまけに長髪サラサラ日本兵。ありとあらゆる人を侮辱しくさってたねぇ」

「えー……SNSでもニュースでもそんな話、そんなにたくさんはないからさー」

「結構SNSやレビュー投稿サイトではあったけどねぇ。で、自分の頭脳ではなくて、そういうソースで判断するの?」

「だって、ドラマそのものは、見ていないから……」

「見ていないのに、伝聞で判断して、それを語るんだね」

こうなりますよね。
もう脱力しかなく……自分で見て、考えないと。そのうえで判断したい。そこは自省も込めて。

あと、目の前の人物がその作品のファンという可能性も考えてください。私の場合……よく知らない相手に、****の話だけは振りません。向こうから始められたら、話を逸らします。

それにしても。小細工なしの作り手が叩かれて、汚い下駄を履いた側がニンマリ笑う状況なんて、怖くありませんか。

まぁ、受賞歴、出演者とスタッフ評価、視聴率、みなさまの声にはきちんと反映されておりますが。

NHKの番組でも、本作出演者をよく見かけます。
前作はあんまりなかったと思いますけどね。

そうそう。

(なつとイッキュウさんが)男女逆だったらモラハラでもっと叩かれてる

先ほどの記事にこうありましたが、これはそうなのでしょうか?

◆「あ、男性でしたか。失礼しました^^;」現象はなぜ起こるのか

果たして、これが男子高生であったなら、同じような性差別的な発言の的になっただろうか? あえて断言するが、そんなことには、なりえない。
もし言われるとしたら、「男は……」えーと、なんだ? 「男なんだから…」…………。
誰か思いつくだろうか? 思いつくなら、ぜひ教えていただきたい。
男性を「男の分際で!」と貶める言葉は、存在しないのだ。

鈴愛やなつよりもはるかに極悪。存在そのものがハラスメント、インモラル野郎だった**さぁん。それがスルーされたのは、彼が男だから。それだけのことです。

理解と服従は違います。
服従して、顔色を伺い、目上の人に媚びて生きてきた人には、相互理解という概念は理解しがたいのでしょう。

それもあなたの人生です。
そこに何もいうことはありません。

ただ、こちらへ向かってきたら別の話。反論はします。

自分の幸せは、自分で決めなさい

さて、最後に。

私は102作目の『エール』に期待しているのですが、それはなぜか。

あのドラマは、自分の頭で考えずに、間違った方向へ才能を使った悲惨な結果を描くことになるのでしょう。破滅しかけ、大災厄に協力してしまった人間。その音楽で、出征する兵士の背中を押してしまった事実。

鈴愛の祖父母世代、なつの父母世代の物語でもある。時代をさかのぼって、そこまでたどり着くわけです。

そのあたりを織り込み済みであるかどうか?  単純な礼賛になるかどうか?
そこは描き方次第でしょう。

◆結婚発表の窪田正孝の朝ドラ『エール』主人公は「軍歌」を大量に作った作曲家! 大河は渋沢栄一…NHKドラマ国策化が酷い

朝ドラ『エール』モデル古関裕而(こせきゆうじ) 激動の作曲家人生80年

最後に、せっかくグレタさんのことを出したからには、私がこの一年半抱いていたあの問いかけへの答えも分析しますと……。

彼らはナゼ、ああも陰湿だったのか?

半分、青い。総評(9/30)人生に深呼吸を与えてくれた

キャラクターのみならず、女性脚本家、女優の人格攻撃ばかりするのか?  しかもターゲットは女性ばかり。

ドラマの質向上につながるとは思えない、「善良な私を怒らせたああ!」という、具体性や生産性のない意見ばかりだったのか?

◆「なぜ大人たちは子供をあざ笑ったり脅したりするのか」グレタさん、中傷に反論 – 毎日新聞

◆16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリさんを嫌う大人たち 人格攻撃も

グレタさんを批判する大人は多いが、本当の変人は、力強い世界的ムーブメントを自力で始めた活動家ではなく、安全なコンピュータのスクリーン越しに、アスペルガー症候群の子供をあざ笑う中年男性のほうではないかとしている。

そんな、もの言う若い女にガチ切れする、中年以上の心理を救う電話相談室も登場したんですって。
親切ですね。

◆あなたがいい歳こいた大人なのに、子供にガチ切れして怒鳴り散らすのならば?「グレタ・トゥーンベリ電話相談室」があなたの悩みを聞きましょう(英語)

要するに彼らは、もの言う女、特に若い女を見ると、嫉妬、不安定な気持ちになって、キレ散らかしちゃうんですね。

でも、本人はその滑稽さに気づかない。
ずっと、日がな一日、マントラじみた投稿を繰り返す。

『ゴーストバスターズ』リブート、『キャプテンマーベル』、『ゲーム・オブ・スローンズ』、『スターウォーズ』新三部作でもあった現象です。

グレタさんは素晴らしい。
環境問題だけではなく、その存在そのものが、この世界に潜む病理を炙り出しました。

グレタさんの後なのに『半分、青い。』と『なつぞら』叩きを繰り返す皆様。
自分の人生を生きましょうよ。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】なつぞら公式HP

 

1 Comment

あしもと

今日、泰樹さんが農協に行く剛男さんに「頼む」と言っていましたね。感慨深かったです。

今週、どのお話もいいですが、帽子を飛ばされた朝日の中の泰樹さんが圧巻でした。どんな思いの中、朝日を見てきたのかと。この物語には、制作側が、伝える価値があるとちゃんと信じているものを書いていると、改めて思いました。

明日が最終回ですね。
最後まで、どうぞよろしくお願いします。

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